いまさらだけど【正社員】とは?|定義・制度・金銭面・福利厚生・社会的信用の特徴20

正社員とは 特徴 社会人の基礎知識

これから転職活動を始める人や転職活動中の人にとっては、雇用形態は重要なポイントです。

その中でも、昔から根強く人気なのは正社員です。

そして、多くの人が「正社員は安定していて、非正規雇用は不安定な雇用だ」と思っているのが一般的です。

しかし

    「正社員とは何か」
    「非正規雇用と比べ何が違うのか」

といったことを、詳しく理解していない人も少なくないのではないでしょうか。

正社員であることは非正規社員と比べて違う点は、広範囲に及びます。

ここでは、正社員の人が当たり前と思っている特徴を改めて解説します。


正社員の定義

正社員とは、従業員のうち雇用契約上で特別の取り決めなく雇用された社員をさします。

ただし、法律上の用語ではなく、実際にこれといった特別な定義があるわけでもありません。

一般的には

  • 雇用期間の定めがない
  • 解雇が厳しく制限されている
  • 原則としてフルタイム勤務
  • 残業も義務づけられている

ことなどがその特徴としてあげられます。

その他、会社内制度・金銭面・福利厚生・社会的信用に分けて、正社員の特徴を紹介していきます。

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会社内制度

正社員 会社内の制度

1. 雇用期限の定めがない

正社員の制度上の特徴は、「雇用期限の定めがない」ことにつきます。

原則として、高年齢者等の雇用の安定等に関する法律第8条に従い、60歳(再雇用期間も含めれば65歳)まで勤められます。

一方、契約社員は民法第626条により、5年を超えて同一企業で継続的に働くことはできないと解されています。

また、派遣社員も通常は期限を定めて派遣され、同一の職場で長く働く制限が定められています。

2. 昇給・昇格のチャンスがある

正社員は、給与規程などに基づく昇給・昇格のチャンスがあります。

実際に1つの企業で長期にわたり勤めていれば、昇給・昇格しない人はほとんどいません。

一方で非正規雇用者は短期雇用が前提となるため、昇給・昇格の可能性は限られます。

昇給・昇格を期待したい人は、正社員への登用制度のある派遣社員や契約社員になるとよいでしょう。

3. 定額の月給をもらえる

正社員は、定額の月給をもらえます。

この点が、「正社員が安定している」と言われる一因です。

この点は基本的に非正規雇用者も同様ですが、フリーランスの人には定額の月給はありません。

もちろん請負、または準委任契約で定額報酬を得ることは可能ですが、安定した月給とは言い切れません。

アルバイトなど勤務時間が変動する人毎月の収入にバラツキが出ます。

4. 各種手当をもらえる

一般的に

  • 営業手当
  • 扶養家族手当
  • 管理職手当
  • 住宅手当
  • 単身赴任手当

などは、正社員を対象にしています。

  • 通勤交通手当
  • 超過勤務手当(残業代)
  • 深夜勤務手当
  • 休日勤務手当

などは、非正規雇用者にも支給されます。

そのほか、会社の非正規雇用者にも支給される可能性が高い手当は、昼食手当くらいです。

5. ボーナスをもらえる

ボーナス(賞与・期末手当)も、通常は正社員を対象にしています。

工場で働く期間工など非正規雇用者にもボーナスが支給されることもありますが、正社員と比べ少額です。

多くの企業では1年間に月給の4~6か月分のボーナスが支給されるため、この有無が正社員と非正規雇用者の収入格差の最大の要因になっています。

6. 退職金をもらえる

退職金も、基本的に正社員のための制度です。

企業の退職金支給額は年々下がっていますが、それでも定年まで勤めれば1000万円以上もらえます。

少し古いデータですが、厚生労働省が調査した2013年の「退職事由別退職者1人平均退職給付額」によれば、大学卒(管理・事務・技術職)の平均退職金額は1941万円です。

また勤労者退職金共済機構は、中小企業(従業員10~49名)の高卒定年退職者のモデル退職金額を1176万円としています。

金銭面

正社員 金銭面

7. 自分で年金・健康保険に加入する必要がない

正社員(および企業によってはフルタイムの契約社員)については、会社が厚生年金、健康保険、介護保険等の加入手続きや保険料等の納付を代行します。

一方でフリーランスやアルバイトの場合は、こうした手続きを自分でしなければなりません。

さらに保険料等は全額自己負担となります。

8. 自分で税金を納める必要がない

アルバイトも含め、企業が労働者として雇用している人の所得税・住民税は、原則として企業が徴収して納めます。

フリーランスの所得税についても契約企業が源泉徴収しますが、確定申告と住民税の納付は本人が行うことになります。

9. 会社負担で健康診断を受けられる

労働安全衛生法第66条で、企業には労働者の健康診断義務があります。

さらに2015年12月には、メンタルヘルスのチェック義務も追加されました(同法第66条の10)。

法令では「事業又は事務所に使用される者で、賃金を支払われる者」と定義されており、労働者を正社員に限定していません。

そのため、フルタイムで働く契約社員は健康診断の対象者に含めている企業が多いようです。

10. 労災保険を受けられる

労働者災害補償保険法では労災保険を受けられる労働者を限定していません。

したがって、企業と雇用関係のある人であれば非正規雇用者でも労災保険を受けられるはずです。

ただし、請負契約や準委任契約で働くフリーランスは、適用対象外となる可能性があります。

11. 雇用保険を受けられる

正社員に加え、半年間や1年間の有期契約によりフルタイムで働く契約社員は、雇用保険を受けられます。

雇用保険法第6条では、雇用保険を受けられないを限定しています。

1週間の所定労働時間が、20時間未満の人や雇用期間が4か月未満の人対象外です。

なお派遣社員の場合は、派遣元の会社の責任で雇用保険に加入します。


福利厚生

正社員 福利厚生

12. 有給休暇を取得できる

正社員は、就業規則で定める有給休暇を取得できます。

契約社員や派遣社員でも就業規則に規定があれば有給休暇を使えますが、通常は正社員より日数が少なくなります。

労働基準法第39条第1項では、企業に10日以上の年次有給休暇の付与を義務付けていますが、多くの企業ではこれを上回る休暇日数を設定しています。

このほか慶弔休暇や夏季休暇などの特別休暇もあります。

一般的にこうした優遇措置は非正規雇用者に対して適用されなかったり、正社員より条件が劣ったりします。

13. 休職できる

一般的に正社員であれば、ケガや病気で一時的に就業困難な状況に陥ったときは休職できます。

契約社員でも就業規則に規定があれば休職できますが休職に関する労働法令上の規定がないため、通常は正社員より不利な内容になっています。

14. 社宅に住める

社宅も原則として正社員とその家族向けです。

さらに言えば、転勤の可能性があって長期雇用を前提としている総合職社員のみを居住対象とするケースが一般的です。

ただしメーカーの工場では、非正規雇用者用の単身者寮を運営している場合もあります。

15. 福利厚生の住宅ローンを借りられる

会社が住宅ローンの金利を補助したり債務保証を行ったりする福利厚生制度を導入している企業もあります。

これも通常は正社員向けです。

さらに社宅の補完制度と位置付けている企業では、総合職社員のみを対象としています。

16. 福利厚生施設を利用できる

保養所などの福利厚生施設の利用も、正社員とその家族のみを対象にしている企業が大半です。

最近は社外の福利厚生サービスを利用する企業が増えていますが、これも通常は正社員用です。

17. 会社負担で研修を受けられる

ほとんどの会社は、正社員(とくに総合職)を対象に能力開発のための研修を実施します。

非正規雇用者に対しては、機械の使い方とか接客の仕方とか必要最低限の実務研修しか行いません。


社会的な信用

正社員 社会的信用

18. 結婚しやすい

とくに男性の場合は、婚活市場でも正社員が有利です。

年収600万円以上で35歳以下の正社員は勝ち組とみられます。

逆に30代後半以上の非正規雇用者は、年齢と職業がハンディになっています。

19. 住宅ローンを借りやすい

住宅ローンは長期にわたり返済するため、定年までの収入を見通しやすい正社員は銀行からみて信用力の高い上客です。

残念ながら非正規雇用者は、正社員よりも格下の客として扱われます。

20. クレジットカードを作りやすい

正社員は相対的に信用力が高いため、クレジットカードを作りやすくなります。

ハイグレードのカードでも審査に通りやすいでしょう。

過去に延滞したこともなければ、審査に引っかかることはまずありません。

正社員はのほうがメリットが多い

非正規雇用者は、短時間勤務が可能であることなど時間に自由がきくメリットがあります。

それでも正社員のほうが良いといわれるのは、やはり「安定性」ではないでしょうか。

制度面からみると正社員の特徴は雇用期限の定めがないことにつきますが、実際には非正規雇用者と比べ多くのメリットがあります。

逆に正社員の人は、自由に休みが取れないことや人間関係に気を遣うなどのデメリットに目が行きがちかもしれません。

しかし、非正規雇用者や個人事業主にはないメリットが多いことも忘れないようにしましょう。

自分の生活スタイルを考えて、雇用体系を検討していきましょう。

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