「女性が海外に出て働くのは大変では?」と思う人が多いかもしれません。
しかし、実際に海外で働く夢を実現させている女性はたくさんいます。
短期留学した国の文化に惹かれた、親や姉妹が海外で活躍している、近所に住む外国人とその文化に触れるうちに行きたくなったなど、きっかけはさまざまですが、積極的に海外に出て行く人たちがいます。
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では、どのように実現すればいいのでしょうか。女性が海外で働くための手順を考えてみます。
女性が海外で働くステップ
女性が海外で働く方法は大きく分けて、「働くのをメインにする」のと「体験をメインにする」の2つが考えられます。
「働くのをメインにする」というのは、正社員や正規採用など、生活ができる程度の収入を得られる仕事に就くことを目的とします。
「体験をメインにする」というのは、ボランティアやバイトなど、報酬は少なくても現地での交流や生活体験を優先することです。
では、それぞれの手順を見ていきましょう。
働くのがメインの場合の手段
国際公務員(国連で働く)
国連の仕事は、国連のThe United Nations Career Portal https://careers.un.org/lbw/Home.aspxというウェブサイトで検索することができます。
求人に応募するには、このサイトに登録して、サイト上で英語の経歴書と応募レターを作成する必要があります。
応募マニュアルも含めて、情報は全て英語になっていますので、英語の読み書きができることが必須です。
また、求人は経済や金融、環境など、どれも専門性が高いので、各分野での博士号か同等の学歴、一定期間その分野で仕事をした経験が求められます。国際的な仕事ですし、やりがいはありますが、就職するには相当ハードな努力が必要です。
国際NGO・日本政府関連機関・地方自治体の駐在員
NGOはNon-Governmental Organizationの略で、日本語では「非政府組織」と呼ばれ、ユネスコ協会や赤十字社などがそれに当たります。他にも大小さまざまなNGOがあり、世界各国で活動しています。ただし、NGOのスタッフは現地の生活費は出してもらえますが、報酬は少ないのが一般的です。
日本政府関連機関とは、特別な法律によって設立され、日本政府が費用を全額出して運営されている機関のこと。日本政策金融公庫や国際協力銀行などを指します。
都道府県や政令指定都市などの地方自治体は、観光客の誘致、地場産品の輸出などを進めるため、海外拠点を持っています。2012年の統計では自治体の海外拠点は世界に165カ所あります。
採用基準はそれぞれ異なりますが、英語や専門の職務経験などが求められ、なかなかハードルは高いようです。
現地の企業に就職
東南アジアをはじめ北米など、現地企業の求人は、日本に居ながら転職サイトでも検索することができます。
英語や現地の言葉が読めるのであれば、世界60カ国の求人が検索できるサイトもありますので、自分の行きたい国や地域で、自分の経験を生かせる職があるかを見てみましょう。
国際結婚して現地で就職
国際結婚し、配偶者ビザを取得して相手の国に移住、現地企業で職を探す方法です。
移住すれば基本的に現地の人なので、言葉の壁を乗り越えれば、幅広くさまざまな仕事から選べます。地域生活に溶け込むためにも仕事をするのはいい方法です。
フリーランス(日本語教師、デザイン関係、観光ガイド、調理人など)
日本で身につけた専門技術などを生かして、あるいは海外で専門的な勉強をして、その技術や知識を生かして現地で働く方法です。専門職なので実力しだいで安定した収入も得られます。
日本で民間企業に就職し海外配属
転職サイトなどで日本企業の海外駐在員募集に応募し、海外に渡る方法です。ほとんどの人にとってはこれが一番現実的な方法でしょう。
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日本の基準で給与が支給されるので待遇も悪くないですし、現地に日本人社員がいる場合が多いので、不安も少ないでしょう。
体験がメインの場合の手段
正規留学でバイト
日本でも留学生がレストランやコンビニでアルバイトする姿はよく見かけます。その逆のパターンです。
正規留学で卒業しインターンから就職
海外の大学を卒業した後、現地企業でインターン(見習い)として数カ月から1年程度仕事をして、そのままその企業もしくは同じ業界の別の会社に就職するパターン。
インターン時の給与は低いのですが、仕事や職場が自分に合うか事前に確かめられ、信頼関係ができるとスムーズに就職できます。
ワーキングホリデー
日本が協定を結んでいる16カ国で、18歳から30歳の人(アイルランドは25歳まで)が、現地でその国の文化や言葉を学びながら、最長1年間働けるという制度です。
あくまでも海外交流や語学学習・資格取得などが目的ですから、できる仕事はアルバイトに限られています。生活費をまかなえるだけの収入にならないこともあります。
現在日本が協定を結んでいる国は、オーストラリア、ニュージーランド、カナダ、韓国、フランス、ドイツ、イギリス、アイルランド、デンマーク、台湾、香港 、ノルウェー、ポーランド、ポルトガル、スロバキア、オーストリア、ハンガリー、スペイン、チェコ、アルゼンチン、チリの21カ国(2018年6月現在)
(参考:ワーキングホリデー協定国(ビザ情報) | 日本ワーキング・ホリデー協会)
いくつもの国でワーキングホリデーをする人もいますし、体験を積んで現地企業への就職につなげる人もいます。
青年海外協力隊/日系社会青年ボランティア
独立行政法人国際協力機構(JICA)が行う、開発途上国への国際協力のことです。
20歳から39歳までの人が応募でき、アジアやアフリカ、中南米、中東などの国々で、原則2年間、ボランティア活動を行います。
開発途上国の国づくりを支援する青年海外協力隊と、中南米の日系人社会で地域の発展のために協力する、日系社会青年ボランティアがあります。
赴任のための支度金、渡航費や現地での生活費、住居費などが支給されます。また、帰国後の生活・就職準備のための資金(本邦支出対応手当)ももらえます。
青年海外協力隊の活動分野は、行政から公共事業、農林水産から鉱工業、商業・観光、教育・スポーツ、保健医療、社会福祉まで多岐にわたっています。
日系社会青年ボランティアの活動分野は、日系日本語学校教師、文化、野球、家畜飼育、経営管理、ソーシャルワーカー、保健師などです。
女性向きなのは教育や保健医療、社会福祉関係、日本語教師と思われますが、途上国での暮らしは、日本ほど快適で便利ではないので、それなりの覚悟が必要でしょう。
海外で働く上での、メリット・デメリット・心がまえ
続いて、女性が海外で働く上でのメリット・デメリットと心がまえを押さえておきましょう。
メリット
・語学が上達
仕事と生活を通して、生きた表現が身に付きます。
・異文化体験・国際交流
日本ではできない新鮮な体験ができ、日本のことを知ってもらう機会にもなります。
・視野が広がる
自分とは違う習慣や考え方に接して、考えを深め広げることができます。
・帰国時の就職に有利
海外での実績がアピールできます。
デメリット
・親や友人に会えない
今の時代、ネットを通して連絡はしやすくなったとはいえ、地域によっては時差もありますし、実際に合うコミュニケーションができないのは寂しいかもしれません。
・言葉や文化、生活習慣の違い
慣れるまでは戸惑うこともあります。
・治安
日本より安全な所は少ないので、用心が必要です。
・差別
旅行など一時的な滞在に比べ、長期間暮らすと差別や偏見に遭遇することもあります。
・医療
万一の場合に備えて健康保険に入っておくことは必須です。国や地域によって医療レベルが違うので、安心してかかれる病院や、日本人医師のいるところをあらかじめ調べておくとよいでしょう。
心がまえ
せっかく海外で働くことができても、自分が思っていた通りに行くとは限りません。悩んだり、落ち込んだりすることもあります。
現地の言葉・習慣に早く慣れて、生活を楽しむことが第一。とにかく前向きな気持ちを持ち続けることが大切です。
さらに、医療や住まいのセキュリティなど、安全・安心の確保を心がけましょう。そして、困ったことや悩みがあるときに、気軽に相談できる人を見つけておくことも大切です。
海外で働く女性の数
外務省の資料「海外在留邦人数調査統計」によると、2016年10月1日現在、海外にいる日本人(旅行者を除く)は、133万8477人で、そのうち女性は69万6413人、52%を占めています。
永住者や家族の海外赴任に同伴している人を除くと、海外で仕事や学業もしくは生活をしている女性の数は、20万4758人となります。内訳は次のとおりです。
・民間企業:3万4602人
・報道関係:439人
・自由業:1万2198人
・留学・研究・教師:9万1694人
・政府関係職員:4361人
・その他:6万1464人
地域でみると、北米33.7%、西ヨーロッパ24.6%、アジア24.4%、大洋州(オーストラリアやニュージーランドなど)13.1%となっており、この4地域で95.8%を占めています。
あなたも手順を踏んでいけば、この数字の仲間入りです。
海外で働きたいと思ったら準備が肝心!
手段はいろいろありますが、自分に合ったものや実現できそうな方法を選びましょう。
思いついてすぐにできる方法はありません。海外で働くという目標を立てたら、数カ月、場合によっては数年前から準備をして、計画的に行動することが必要です。
海外で働いた人に体験を聞いたり、日本在住の行きたい国の人から文化についてアドバイスをもらったりしましょう。仕事に必要な語学やスキルなどを習得することも大切です。
準備は必要ではありますが、海外で働くというのは決して遠い夢ではありません。チャレンジ精神と行動力さえあれば、叶うと言っても過言ではありません。
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