エンジニアが海外で働く|生活やキャリアはどうなる?

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エンジニアが海外で働く|生活やキャリアはどうなる?

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一昔前の海外赴任者には、商社や金融機関などに勤める事務系エリートというイメージがありました。

しかし最近では、多くのエンジニアが海を渡っています。

先進国の先端的な研究所や完成品工場、発展途上国の部品工場、山奥の採掘現場、原生林の中の土木工事現場など、様々な場所で日本人エンジニアが働いています。

ここでは海外赴任先のタイプ別に生活面と仕事・キャリア面の特徴を解説します。


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先進国で働く場合の特徴

1.生活面

言語

先進国で働く場合は、現地に根づいた工房のような職場でない限り、ビジネス上の第一公用語は英語です。

日本に比べると日常生活でも英語が通用する範囲が広いため、現地語ができなくて困る場面は多くないはずです。

住居・通勤

工場や基礎研究所の多くが郊外に立地しており、職住近接が一般的です。

一方、ITエンジニアは都会のオフィスで働くことが多く、地下鉄やバスを乗り継いで通勤する人も大勢います。

食事・買い物

欧州では日曜閉店の店が多い、外食は割高といった問題はありますが、あまり不便なことはありません。

なお来訪者が多い職場の場合、外食やパーティーの機会が多くなります。

子育て

現地校の教育水準は高いです。

しかし、いずれ日本へ帰国することを想定した場合、日本の教育レベルや進捗速度を踏まえ「読み、書き、そろばん」を教えることが大切です。

2.仕事・キャリア面の特徴

職位

役職などは、日本にいたときと概ね同じポストに就くはずです。

エンジニアが欧州や北米の営業所など小規模拠点へ異動するケースは稀なため、職場内での位置づけが大きく変わることはないでしょう。

ただし、海外赴任のタイミングに合わせて昇格するケースは多いため、次長級から部長級のポストへ異動するといったことは珍しくありません。

仕事内容

日本よりレベルの高い職場へ異動した場合は、研修生や見習い扱いとなることがあります。
大手外資系企業では、先端的な業務を本国に集中していることもあるため、日本から勉強しに渡米する人も多くいます。

日系企業では、異動に伴う職務内容の変化を除き、日本勤務時と同水準の仕事を任されます。

海外で未経験の仕事を振られることは少なく、社歴や日本時代の立場に見合った仕事を割り振られるはずです。

赴任期間

先進国へ転勤するエンジニアの赴任期間は、一般的にあまり長くありません。

研修目的の場合は、1、2年で帰国します。

日系企業の工場勤務でも数年間で異動する人が多く、赴任期間が10年を超えるケースは稀です。

給与、待遇

業種や会社によりマチマチですが、大企業では海外赴任手当を手厚く支給するケースが多くみられます。

単身赴任の場合は、自身の帰国手当や家族の渡航手当が支給されることもあります。

また家具つき住居(借上げ社宅)を用意してくれる会社もあります。

帰任後のキャリア

一般的に先進国への赴任は、キャリアアップを図る上で大きなプラス要素となります。

日系・外資系を問わず、先進国には重要な生産・開発・研究拠点が置かれていることが多いため、そこでの勤務経験は、その後のキャリア形成に多大なメリットをもたらすと考えられます。

文化が異なる外国人と働いた経験はマネジメント力の向上にも役立つため、この点からも大きな財産となります。

現地での転職余地

ITエンジニアや研究職であれば、日本へ帰任せずに現地で転職することも十分可能です。

優秀な人は日本にいるとき以上にヘッドハンティングされる機会が増えます。

現地での仕事や生活が快適な人は、そのまま残ることも視野に入れましょう。

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発展途上国で働く場合

1.生活面の特徴

言語

フィリピンやインドなど英米系植民地だった国を除けば、英語を話せる人は限られます。

仕事を円滑に進め快適に生活するためには、簡単な現地語を覚える必要があります。

住居・通勤

発展途上国の都市部では、実質的に外国人居住地が限定されています。

治安が悪い国では塀に囲まれたgated communityで暮らすことになり、通勤も運転手付きの自動車です。

食事・買い物

比較的治安のよい東南アジアなど一部の国を除けば、食事や買い物も自動車で外国人向けの店に出かけることが多くなります。

また現地での位置づけの高い研究機関や工場で働くことになれば、政財界関係者とのパーティーに招かれることもあります。

子育て

一部の治安のよい国・地域を除けば、子どもを現地校へ通学させることは困難です。

外国人向けの学校がない地域であれば、自宅学習をさせることになります。

2.仕事・キャリア面の特徴

職位

発展途上国での主な事業は、現地生産、ODA事業、技術支援です。

いずれも日本企業がイニシアティブを取るため、多くの派遣者が経営全般を掌握したり現地スタッフを指導・統括したりする役割を担います。

工場長、現地統括責任者、上席アドバイザーなど責任の重いポジションに就くことが想定されます。

仕事内容

発展途上国の現場では、日本人が現地スタッフに教えることが多くなります。

また設備や機器が整っていない環境下で仕事を進めることも珍しくないため、同じ仕事でも日本よりローテクにシフトダウンするケースもあります。

仕事内容は日本と変わらなくても実際の進め方は大きく異なる可能性があります。

赴任期間

発展途上国へ赴任する場合は、任期が長くなる可能性があります。

創業から20年以上たっている現地工場では、本社人事と一体的なローテーションが確立されているケースが一般的です。

しかし、創業期の工場や建設プロジェクトでは必然的に初期メンバーの中に「余人をもって代えがたい」人が生まれます。

こうした人たちは長期間の赴任を強いられます。

給与

一般的に海外赴任手当、単身赴任手当、自身の帰国手当、家族の渡航手当などは先進国と同じ基準で支給されます。

また発展途上国では相対的に治安面の不安が大きい上に交通事情がよくないため、会社が住居(借上げ社宅)、自動車(運転手付き)を用意するケースが多くなります。

帰任後のキャリア

発展途上国では技術面において自らが吸収することは少ないため、帰任後に最先端の仕事を任される可能性は低いでしょう。

技術指導を行う中で、気づいた日本のやり方の問題点や苦労したことなどを活かして、業務プロセスの改善やマネジメントを行うことが求められます。

知識・技術より知恵や工夫を重視する職場でキャリアを積むことが想定されます。

現地での転職余地

海外現地工場では帰任せず現地法人へ転籍する人が少なくありません。

会社は不正防止など内部統制上の観点から定期的な人事異動が望ましいと考えます。

しかし、現地の言語を理解でき人脈も豊富な功労者を本人の意向を無視して異動させにくいという事情があります。

また語学力と人脈を活かして独立する人もみられます。

極地・僻地で働く場合

1.生活面の特徴

言語

英語圏を除き現地で生活する人の大半は英語を使えないため、簡単な現地語を覚える必要があります。

住居・通勤

極地・僻地では、ほぼ職住近接です。

徒歩通勤も珍しくなく遠くても職場から車で15分程度の場所に住むことが一般的です。

食事・買い物

食事や買い物はかなり不便です。

場所によってはほとんど買い物に行けません。

仕事以前に生活面でのストレスに耐えられるタフさが求められます。

子育て

子ども連れで赴任する人はめったにいません。

電話連絡もままならないこともあるため、子どもの教育は日本の家族任せになります。

2.仕事・キャリア面の特徴

職位

南極観測隊のような大組織を除けば日本人スタッフは限られます。

天然資源の採掘・採集現場、大規模工事現場などへ派遣される人は、経営全般を掌握したり現地スタッフを指導・統括したりする役割を担います。

仕事内容

極地・僻地の仕事には、「その場所でしかできない」、「その場所の固有事情がある」といった特徴がみられます。

そのため、日本での経験を基にした応用力が問われることが多くなります。

屋外作業の現場に限らず、厳しい気象条件が仕事の進め方に大きく影響します。

例えば砂嵐から電子機器を守ることが重要な仕事になる場合もあります。

赴任期間

日本から現地に到着するまで1週間近く要するような場所も多いため、2、3年で帰国する人は稀です。

大規模建設プロジェクトなどでは、一定の区切りがつくまで異動しない人が多くみられます。

給与

一般的に海外赴任手当、単身赴任手当、自身の帰国手当などは、先進国と同じ基準で支給されます。

また気象条件や治安を勘案して危険手当や寒冷地(酷暑地)手当を支給したり、会社が住居(借上げ社宅)、自動車(運転手付き)を用意したりするケースもあります。

帰任後のキャリア

資源・素材系企業やプラントエンジニアリング会社などでは、極地・僻地での勤務も珍しくないため、帰任後のキャリア形成に大きな影響が及ぶことはあまりないと考えられます。

それに対し転職市場では、普通の人があまり行くことのない場所で働いた経験はストレス耐性や創意工夫の面から高く評価されます。

現地での転職余地

現地で転職できる余地はほとんどないでしょう。

仕事が限られている上に生活環境が厳しいため、転職が現実味を帯びることはまずありません。


海外で働く場合は、赴任先の特徴を調べること

エンジニアが海外で働くパターンは、2種類に大別されます。

  • 多くの知識・理論・技術を習得できる「インプット型」
  • 自らが持つノウハウやスキルを伝達する「アウトプット型」

前者は先進国に赴任することが多く、帰任後は先端分野を牽引するエリートエンジニアとして活躍することが期待されます。

一方で後者は発展途上国や僻地で勤務することが想定され、指導力やマネジメント力が重視されます。

どちらも企業が発展する上で重要な役割ですが、それぞれ特徴が異なることを踏まえ海外勤務に臨むことが大切です。

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赴任先の特徴を捉えて、気持ち良く働けますように。

2019/09/09

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