英語を使う仕事に転職したい。派遣とかじゃなくてちゃんと正社員で、というのが英語を一生懸命に学んできたあなたの希望ではないでしょうか。
英語の資格を取った。海外留学もした。英語力には相当の自信がある!
そんなあなたでも、いまの職場では英語を使う機会がない、見込みがない…現在も将来も……。
そんな状態で止まってしまっていませんか?
あなたの英語能力をどこで活かすのが最適なのか、英語能力だけで通じるのか、いまのあなたの実力で正社員として転職できるのか。
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英語に自信があるがゆえに、悩んでいるのかもしれません。私も同じ経験をしました。しかし、私の場合は何とか乗り越えることができました。
過去の私と同じような悩みを抱えているあなたに、それを乗り越えてきた人生の先輩として、英語力を活かして転職し、正社員として活躍するための三つのポイントをご紹介します。
英語を使う仕事へ転職し、正社員になるために
英語力と言っても、そのレベルはいろいろあります。
例えば、英検に代表される1~3級などの級で表現できるレベル、TOFFELのように点数で表現できるレベル、通訳ガイドなど資格そのもので表現できるレベル、米国○○大学卒業など学歴で証明できるレベルなどです。
<英語力を証明するには>
- 英検1~3級などの検定
- TOEIC、TOEFLのスコア
- 通訳案内士などの資格
- 米国◯◯大学卒業、海外MBA、ワーキングホリデー、海外インターン経験など
- 帰国子女
果たして、いまのあなたはどのレベルにいるのでしょうか。
これはあなたにも、すぐ確認することができるはずです。
英語以外のあなたの仕事の能力は?
これを前提に、次に最も大切なことは、「自分の英語能力以外の仕事の能力」も再確認すべきではないかということです。
実際に、転職先で正社員として英語を使って活躍する道は大別すると二つあります。
一つは、英語のプロとして英語そのものをテーマとして活躍する道です。
それは、英語の先生・同時通訳・翻訳家・英語学者などです。
もう一つは、英語を道具として使って活躍する道です。
貿易商社、国際運送、国際金融、外交官、国際ジャーナリスト、海外現地工場、海外プラント・建設、飲食業海外出店、旅行観光業など様々であり、こちらの方が圧倒的に多いでしょう。
そこで、ここでは、後者の道を主なテーマとして取り上げることにします。
(1) 英語を使って自分は何ができるかを確認する
英語を道具として扱うことを前提に考えた場合、実は英語以外の仕事能力が非常に大切であることが分かります。
英語が使える職場では、実は英語ができるのが当たり前だからです。
もちろん、その程度の差はあるでしょう。しかし、仕事の成果は、英語ができることではなくて、「英語を使って何ができるか」で試されることになります。
例えば、輸入商社の場合。新しい仕入先を発見し、新しい海外商品を仕入れる仕事があります。また、同時にその輸入商品を国内の新しい営業先に販売する仕事もあるでしょう。この場合に必要な仕事能力は、海外商品・海外仕入先を開発する能力であり、また国内営業力も必要となってきます。
もちろん、英語を使うのは海外仕入先とのやりとりをする場合になります。海外の仕入先とは価格や納期、品質や支払い条件など、英語を使って交渉することになります。従って、英語力だけでなく交渉能力も必要です。そして、その商品が特殊なものの場合、英語とは全く関係無い資格が必要な場合もあります。
例えば、エックス線を使用した機器を海外から輸入して国内で販売する場合、その装置の営業でデモを行うには、エックス線作業主任者の資格が必要です。物理に関しては全くの素人である私もそのような経緯でその資格を取得しました。
果たして、あなたは、英語を使って何ができるのでしょうか。
自分の英語能力以外の部分での、仕事面での実績・経歴や資格、学歴などに基づいて、このことを自問自答してみて下さい。そうすることが、次のポイントにも繋がってきます。
「英語ができる」ではなくて、「英語を使って何ができるのか」です。
(2) 英語を使って何をやりたいのかを明確にする
「英語を使って何ができるのか」が明確になると、次のテーマである「英語を使って何をやりたいのか」が見えてきます。
いくら英語ができても、英語さえ使えたらどんな仕事でもいい…ということはないでしょう。英語は使える(必要)だけど、自分の性格やポリシーに合わないといったこともありえます。
先ほどは、英語を使ってあなたがどんな貢献ができるかについて見てみましたが、ここでは「英語を使って何がしたいか?」について考えてみます。そして、この「英語を使ってこのやりたいこと」を考える前に、少し昔にさかのぼって、「なぜ英語に興味を持ったのか、思い起こしてみましょう。
英語が好きになり、英語の資格を取り、海外留学までしたのは、なぜだったのか」という問いの答えです。英語を勉強することの情熱は、何かそれ以前に動機付けになることがあったはずです。
例えば、「ある外国映画を見て海外に行く、住むことに憧れた」「外国人と話せるのは恰好いい、すごいことだ、そんな自分になりたい」「中学校時代の友達が英語好き、自分もその友達のように英語ができるようになりたい、友達に負けたくない」などなど、いろいろあるでしょう。
あなたがそもそも英語を使えるようになりたいと思ったきっかけは何だったのかを思い起こして欲しいのです。その上で、いま、あるいは将来の自分が、英語使うのにふさわしい場面を想像して下さい。私の場合は、前述の三つがすべて当てはまりました。
そうすることで、最終的に「英語を使って何をしたいのか」「英語を使って何がやりたいのか」の回答を探してみてはどうかという提案です。
あなたが英語を本気で勉強しようと思ったきっかけは何だったでしょうか?
その答えとして、もし「外国に住んでいる自分」のイメージが強いならば、外国に住める環境でかつ正社員で転職できるところを選択すべきでしょう。
もし、「同時通訳にあこがれた自分」のイメージが強いならば、同時通訳でなくとも企業内で通訳が必要な部門のある仕事を選ぶべきでしょう。
「世界を股にかけて活躍する」というイメージであれば、貿易に関わる仕事や海外出張の多い仕事を探すべきでしょう
いずれにせよ、自分が英語を使っている場面を、強烈なビジョンとして描ける仕事を考えてみましょう。そして、そのイメージやビジョンを念頭に置くことで、自分のすべき、やりたい仕事を決めてはどうでしょうか。私の事例を申し上げると、前述のうちの二つが当てはまりました。
(3) 英語を使って自分を活かせる業界を絞り込む
1.2.の二つのステップを終えたという前提で、最後に英語を使って自分の生かせる業界を絞り込むステップに進みます。少なくとも英語を使うイメージはできているので、そんなに難しくはないでしょう。
英語を使う仕事は非常に多くあります。その中から、あなたのいま現在の英語のレベル、英語を使って何をしたいかで絞り込んでいくことが仕事を探す手順です。もちろん、正社員として転職できることが最低条件となります。
例えば、ある英語を使えそうな求人が見つかったとします。
しかし、英語を使ってやりたい仕事や業界のレベルが今の自分にとって高過ぎた場合は、現実的にはその仕事に就くことはできません。これは英語能力だけでなく、英語以外のビジネス能力もそのレベルに達している必要があります。
逆に、自分の今の英語レベル、英語以外のビジネス能力で十分通用するけれど、自分のやりたい仕事でない場合、これも選択できません。英語力も不足しているしやりたい仕事でもないという両方共に合わない場合もありえます。
私の場合もそうでした。そんな時はどうすれば良いのでしょうか。
英語力を活かせるやりたい仕事へキャリアアップするために
そのような場合は、二つの選択肢があります。
一つは、やりたい仕事の英語レベルまで学習し直してから挑戦するパターン。英語の実力不足ですから、その希望する業界には入れません。だから、そのレベルに達するまで英語を勉強し直すという作戦です。
もう一つはやりたい、したい業界ではないけれど、自分の英語力で入ることのできる「英語が使える業界」であればとにかく入ってみるという作戦です。まずは、英語を使う、使える環境を優先するということです。後者の選択肢は、理想ではありません。しかし、現実的です。なぜかというと、英語力も使わないとさびつくからです。
また、英語の以外のビジネス能力を磨く、ビジネスの経験をすることは最低限必要なことです。それによって、いざ英語力がついた時に、ビジネス能力もその間に鍛えられていますので、そこではじめて希望の仕事に就くことができるのです。
実際、英語を使いながら英語以外のビジネススキルも身につけることができれば最高だと思いませんか。
理想を捨てろという意味ではありません。理想に近づくための一歩として、あえて回り道、現実路線を取られてはどうかということです。
サービス業に向いている人であれば、ホテルのフロント業務でも外国人相手には英語が必要です。そういうところから入るのも決して無駄にはならないでしょう。私の場合は、前者で、ある英語の資格を取ってから転職しました。
このようにして、業界を選択する場合は、自分の現時点での英語能力、または数年後の英語能力を想定します。その上で、いろいろな業界にそれが当てはまるかどうかをまず確認します。
例えば、将来的にはやはりプロの通訳ガイドになりたいと仮定します。しかし、これには国家資格で合格率の低い通訳ガイド試験の取得が必要です。まだ、あなたにはその実力はありません。
そこで、貿易商社かホテルのコンソルジェ業務を目指します。そして、その仕事で関わった外国人の通訳ガイドを請け負います。例え、無料奉仕であっても。そうすることで、その理想に近づくことが可能です。
なりたい自分にはすぐになれないかもしれませんが、近づくことは可能です。まずは、「なりたい自分」と「できる自分を一致させる」にはどうしたら良いのか、そのための目標を持って下さい。
英語を使う仕事は実にさまざま
英語を使えるかつ正社員(正規雇用労働者)として転職可能な職種は、例をあげると下記のようなものがあります。
・宇宙飛行士
・パイロット
・キャビンアテンダント
・海外営業:海外駐在員
・国際購買業務:バイヤー・MD
・金融・投資:商社・銀行マン
・輸出・輸入:貿易事務員
・ITエンジニア:プログラマー他
・工場管理者
・建設:プラント、インフラ関係
・科学者
・医者
・国際弁護士
・観光旅行業:ホテルフロント・海外旅行添乗員
・通訳・翻訳
・英語講師
・外交官
もちろんこのリスト以外にも英語を使う仕事は、たくさんあります。そしてリストを見てもらってお気づきかと思いますが、英語能力さえあれば務まるというような職業はほぼありません。
あらためて、英語はあくまでコミュニケーションの道具として必要なだけで、その職業ごとの専門的な能力が必要であることがわかると思います。
英語そのものが仕事であるような通訳や翻訳の仕事であっても、実際の現場では特定の業界の専門的な翻訳や通訳をする場合が多く、その業界に対する専門知識も合わせて求められます。
企業の採用担当者は英語力をどこまで見ているのか?
こうした英語力を活かした仕事をする場合、TOEICでいうと何点くらいのレベルになるのでしょうか? 英語力をいかした仕事に転職したい、あるいは更に英語力を磨ける仕事につきたいという場合はどんな仕事を選べばいいのでしょうか。
英語力をいかすといっても、英語を使って海外とやり取りすることが時々ある程度なのか、上司が外国人で毎日のコミュニケーションが英語なのか、そのレベルは様々です。
当然ですが海外とのやり取りがほとんどないような企業では、英語力は特段に評価されません。また、ある程度以上に英語ができる人はそういった会社に転職したいとも思わないでしょうから、ここではある程度英語を使う企業についてみていきます。
2005~2013年5月末現在の英語力が必要な求人の割合は、2011年まで上昇を続けましたが、2012年に微減、2013年5月末現在もほぼ横ばいとなっています。
初級レベル(簡単な読み書きや会話ができる)は2011年が58.9%、2012年は56.3%、2013年5月末現在は55.6%となっています。
上級レベル(ビジネスにおける商談・交渉ができる)は2011年が28.6%、2012年は26.7%、2013年5月末現在は26.9%となっています。
引用:グローバル採用の実態調査2013 転職に「英語力」は必要?/DODA(デューダ)
一般的にそこそこ英語ができるというレベルとしてはTOEIC700点、かなり英語ができる人とみられるには上記の上級レベル(ビジネスにおける商談・交渉ができる)でTOEIC800点といわれています。
TOEICの受験者全体の平均点は500点前後なので、800点というのはかなり少数の英語ができる人です。日系企業の海外部門(海外との交渉や時々の海外出張あり)ではTOEIC700点以上が目安とされています。
大企業では、まず日本語で仕事が出来る人かどうかが重要で、入社してからの英語研修で英語力を向上させながら仕事を進めていくという場合も多いです。その場合は、転職時の英語力がそこまで重視されないこともあります。
業務の多くを英語で行うような外資系企業では、750~850点程度で業務に支障がないレベルと見られます。海外と頻繁に業務のやりとりをしたり、日本語がほとんどしゃべれないスタッフと日常的に仕事をしようとするにはこのくらいの英語力が必要です。
もちろん外資系企業であっても日本国内だけで自分の業務が完了するような場合は、それほど英語力を求められません。エンジニアのように知識重視の職種の場合は、外資系企業でも500点に満たない人がいるということもあります。
企業は転職者の英語力をどこまで見ているのか
転職する際の履歴書でTOEICの点数を記載する人が多いかと思いますが、その点数が高いことは転職でどのくらい有利になるのでしょうか?
結論からいうと、英語力はあくまでプラスアルファの判断基準であって、その点数を重視して採用するという企業は少ないです。なぜなら、企業は、英語力=仕事力というわけではない、と認識しているからです。
もしあなたが採用する側だったら、「英語力は高いが仕事の成果が低い人」と「英語力は低いが仕事の成果が高い人」のどちらを採用したいと思うでしょうか。
英語はスキルの一つで、その人の基本的な仕事の能力とは直接関係ないものなのです。
数年前までは英語力を第一の条件にしていたような企業も、その基準で採用した人に仕事をやらせてみたら全然使えない人材だった…というようなことが頻発し、現在では、英語力よりも、職務遂行能力の方がより求められる傾向にあります。
もちろん業界や職種によってはある程度の英語力を必須条件としている場合もありますので、その場合はTOEICの点数が高いことが有利になるというよりも、当たり前の条件として見られます。
先に説明したように、日系企業の海外部門や、多国籍の同僚で構成されている外資系企業などはその傾向が強くなります。
業務の大半を英語で行うという仕事の場合は英語で最低限のコミュニケーションを取れることが求められますので、英語で仕事を進めることができる力はそもそもの前提条件となります。英語が本当に必要な業務の募集の場合は、求人の応募要項にTOEIC◯◯点以上、と指定されていることも多いです。
それをクリアした上で、英語はあくまで道具・スキルの一つでしかないということを忘れないでください。転職の面接では、英語力自体よりも、その英語力を使って何ができるのか、何がしたいのかという点を伝えられるようにしましょう。
英語力のアピール方法
一般的にTOEIC700点以上から、英語ができる人としてアピールできると言われています。しかし、英語力のみの主張は先に述べたように、思ったより評価されない場合もあります。
英語力自体のアピールではなく、異文化を受け入れる柔軟性があることや、コミュニケーション能力が高いという視点で伝え方を変えることもできるので工夫が必要です。
英語力があるかどうかという事実は、履歴書のTOEIC点数さえ見れば企業側はある程度判断できてしまいます。企業が知りたいのは、履歴書の数字では読み取れないあなた自身の経験や強み、考え方なのです。
もちろん、ある程度の英語力は強みとして伝えることはできますが、企業側としては英語力が高いから採用したいということにはなりません。
英語力と同じく、留学などの海外経験も同様のことが言えます。転職者は、英語力や海外経験という事実を強みとして伝えてしまうことも多いですが、企業側はその事実ではなく、そこから本人が何を考え、どう行動したかという中身を重視します。数年前までは、海外経験がある、英語力が高いということ自体が珍しいと思われていましたが、急速なグローバル化でその貴重性は薄まっています。
とはいえ、同じ英語が出来るのでも、日本にしか住んだことがなく海外へは旅行で行ったことはあるという程度の人と、海外での長期の留学やインターンの経験がある人とでは、企業側の見る目が違うのも事実です。しかしそれは英語力に確証が出来るからではなく、海外でのなんらかの経験を買っているのです。
近年、英語力が必要とされる求人は増えてきていますが、英語力だけを武器に転職活動をすると予想外に評価されないこともあります。英語はあくまで道具です。その道具が使える部署ならどこでもいいということではなく、どんな環境で、どんなことをしたいのかというご自身の軸を整理しておくことが重要です。
英語を使って仕事をするために
以上、ここまで見てきたように、まずは「英語を使って、あなたは何ができるのか」を考えてください。
次に「英語を使って何をやりたいのか、したいのか」を自分に問うてください。
その上で、最後に「あなたの選ぶべき業界、職種」を探してみて下さい。そして、「あなたが英語使ってやりたいこと」と「英語を使ってできること」を一致させることを目標にしてください。
そうすることで、あなたの英語力を活かした仕事で、正社員として転職できる職場が見つかることでしょう。
わたしも、この三つのポイントをおさえることで、ホテルフロント、海外駐在員、バイヤー、貿易事務、通訳・翻訳の経験を積むことができたことを、最後に付け加えておきます。
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あなたが英語力を活かして希望の仕事につけますように。