スポンサードリンク
就活の基本は挨拶とマナー②|動作を引き立てる「言葉遣い」の秘訣は?
2018.12.20

就活の基本は挨拶とマナー②|動作を引き立てる「言葉遣い」の秘訣は?
前の記事で述べた動作やお辞儀の仕方は、どちらかといえば「形」の部分です。見られていることに対して、マナーを感じさせる形について解説しました。
次は、形に「気持ち」を込めるために、同時に「言葉を発すること=挨拶」について具体的に解説していきましょう。
1. 就活で是非覚えたい言葉「失礼します。」
就活生なら是非覚えておきたい言葉のひとつが、この「失礼します。」(もしくは「失礼しました」)です。謙虚さ・気遣いを感じさせる言葉なので是非使って下さい。
お辞儀動作で紹介した「会釈」をしながらタイミングよく使うと間違いなく印象アップします。次のような場面で使います。
(1)謙虚さ・気遣いを感じさせる「失礼します。」
- 面接控え室、面接室、応接室など部屋に案内され入る時
- 面接で「どうぞお掛けください」と椅子をすすめられた時
- 説明会や懇談会で、社員や講師の真ん前に座る時
- 説明会や懇談会で、すでに座っている人の前を通過したり、隣の席に座ったりする時
- 訪問した会社のエレベーターで、すでに誰かが先に乗っていた時
イメージとしては、部屋への入室時、誰か(社員・学生問わず)の前や近くに接近する時などです。他者の領域に自分が入ることに対して、謙虚に声をかけた感じです。
使う場面はたくさんあり、多用してもかまいません。言葉グセにして使うとマナーや気遣いをよく心得ているという印象を伝えることができます。
(2)ちょっと悪かったかなと感じたら「失礼しました。」
- グループ討議で自分の発言が早すぎて重なり、他者の発言を止めてしまった時
- 説明会やOB訪問で、相手がまだ話している途中なのに発言してしまった時
- 面接時の返答で、自分の勘違いでちょっとした発言ミスがあり、訂正し言い直す時
例:

Aさん
「私が所属していたクラブ活動、あ、失礼しました。サークル活動は…」
とんでもないミスや失礼ではないが、ちょっと悪かったかなと反省した時に使います。気持ちとしては、「ゴメンなさい。」という感じで、相手へのちょっとした気遣い、気働きを示すことができます。
スポンサードリンク
2. 積極的に言いたい「ありがとうございます。」
「ありがとうございます。」(もしくは、「ありがとうございました。」)は、「失礼します。」より前向きな言葉です。そう言われて悪い気がする人はいないので、積極的に多用しても大丈夫です。
「会釈」とともに軽くお礼を述べる場合と、「敬礼」とともにしっかりと感謝の気持ちを表す場合の2通りを紹介します。
(1)「会釈」とともに感謝の気持ちを示す
- 会社から資料などを手渡しされた時
- 会社訪問時に書類への記入を言われボールペンなどを渡された時
(返す時には「ありがとうございました。」) - 会社訪問や面接時に控え室への案内を受けた時、ドアを開けてもらった時
(案内した人が戻ろうとする時には、ありがとうございました。」)
わざわざ直立の立ち姿勢に戻る必要はありませんが、笑顔とともに軽く会釈をしながら述べるようにします。たとえば会社資料を手渡す人は、お礼を言われることは期待していなとしても、言った人へはマナーの良さを感じるものです。
- 面接質問で答えた返事に関して褒められた時
面接質問で答えた内容に対して、面接官が褒めることはよくあります。「クラブ活動すごく頑張ったんですね!」「学校の成績素晴らしいですね!」「声が大きくて気持ちいいですね!」などです。
心から褒める時と、より話しやすい雰囲気づくりのために褒める時とあります。立ち上がる必要はありませんが、座ったまま軽く会釈して「ありがとうございます。」と言います。
(2)立ち姿勢で「敬礼」とともに深い感謝を示す
どんな動作の途中であっても、すぐに立ち姿勢に戻り「敬礼」(30度のお辞儀)とともに深く感謝を込めて言う場合です。逆に、軽めの「会釈」では失礼になります。
①「ありがとうございます。」
- 採用担当者から面接や選考に関し正式に説明を受けた時
- 採用担当者から呼び出し(電話)があり、次のステップに進んでもらうと言われた時
②「ありがとうございました。」
- 面接で、「以上で面接を終わります。ご退出下さい。」と言われた時
- OB訪問が終わり、感謝とともにお見送りする時
- 座談会や少数ミーティングで講師にお礼を述べる時
①は、面接や各選考段階の節目で、「良い結果」を聞いた時です。また、②のように、お世話になっているOBと会えた時や、OBからのアドバイスをもらった時は必ず言うようにしましょう。電話連絡で「敬礼」はできませんが、気持ちは深くお辞儀しましょう。
(3)「最敬礼」とともに感謝の気持ちを最大限示す
- 会社に呼びだされ、内定(内々定)を通知された時
- お世話になったOBと面会し、内定(内々定)を報告する時
- キャリアセンター・ゼミ教授など就活でお世話になった人に改めて内定報告をする時
最敬礼(45度のお辞儀)とともに言う「ありがとうございました!」は、最も嬉しい感謝の言葉なので、企業から内定通知をもらった時が一番ふさわしいと言えます。
また、親身になってアドバイスをくれた方たちにお礼を述べる時も最敬礼で感謝の言葉を述べましょう。
3. 就活で使いたい好感を持たれる言葉
(1)自己紹介の後は「よろしくお願いいたします」
この言葉は日常でもよく使っている言葉なので、就活でも抵抗なく使えるはずです。自己紹介やお願い事をする時に述べます。
ただし、日常での場面では、頭を「ペコッ」と下げて終わってしまいがちです。就活は、ビジネス場面と同じですから、しっかりと頭を下げ、30度の腰を折る「敬礼」とともに使う言葉です。
使う場面は、面接の冒頭に立ち姿勢のまま自己紹介したり、OB訪問で自己紹介をしたりした直後に使います。
会社訪問や企業説明会などの受付での挨拶、グループディスカッションで自己紹介後の挨拶など、初対面時には必ず使いましょう。
また、より丁寧さを出す時は「どうぞよろしくお願いいたします」という方がベターです。
(2)お詫びする時は「申し訳ございません」
言葉としては謝る時に使う言葉です。採用担当者や会社になんらかの迷惑をかけた時に、「すみません。」ではなく、この言葉を使います。
指定の時間に遅れてしまったり、応募書類の提出期限を守れなかったりする時など最悪の時は、許してもらえるかどうかはわかりませんが、まずは「最敬礼」とともにお詫びしなければなりません。
極端に悪いことをしたわけでなくて、「会釈」とともに使うこともあります。謙虚さが出ていて好感を持たれます。
たとえば、面接での質問で「当社に関する朝のニュースはご存じですか?」と尋ねられ知らなかった時、

Aさん
「申し訳ございません。朝のニュースは存じ上げておりません。」
といったように一旦謝ると受ける印象は和らぎます。
(3)クッション言葉を知ろう!
最後にクッション言葉を覚えておくと、マナーの良さや謙虚さを感じてもらえるので紹介しましょう。
クッション言葉と言うのは、言いたいことの前にクッションのように入れる言葉です。前段の「申し訳ございません。」を使う場合もあります。
①「申し訳ございませんが…」
面接質問や説明会で

あなた
「申し訳ございませんが、聞き取れなくて、もう一度おっしゃっていただけますでしょうか?」
企業から今日中の連絡は可能かと聞かれ

あなた
「申し訳ございませんが、ご連絡は明日でよろしいでしょうか?」
面接での質問に知識がなく

あなた
「申し訳ございませんが、今のご質問の件、存じ上げておりません。」
いずれも会社や採用担当者にお願いする時、あるいは期待に応えられない時に、ただ単にこちらの意向を伝えるのではなく、「すみません」という気持ちが込められています。
②「ご無理申しますが…」「ご無理申し上げますが…」
約束していた面接時間の都合が悪くなり

あなた
「ご無理申しますが、面接時間を変更していただくことはできますでしょうか?」
応募書類をすぐに提出するように言われ

あなた
「ご無理申しますが、応募書類の到着、明日までお待ちいただけますでしょうか?」
OB訪問を依頼する時

あなた
「ご無理申しますが、OB訪問の時間をいただけますようお願いいたします。」
「申し訳ございませんが…」と同様にお願いごとをする時に使いますが、中でも無理を言っているという自覚のある時に使うといいでしょう。
③「お手数をおかけしますが…」「お手数ですが…」
受付や電話で〇〇様が不在と聞き

あなた
「お手数をおかけしますが、〇〇様へのご伝言お願いいたします。」
訪問先の受付や社内で

あなた
「お手数をおかけしますが、人事部への行き方(おトイレの場所)を教えていただけますでしょうか?」
会社から「あなたへの連絡はこちらでいいですね?」と言われ

あなた
「お手数をおかけしますが、よろしくお願いいたします。」
これも何かお願いごとをする時や、作業等で時間を取らせてしまう時に使います。お願いした人に手間ひまを取らせることとなり、申し訳ないという気持ちから前置きするクッション言葉です。
これ以外、「恐れ入りますが…」「失礼ですが…」「差し支えなければ…」などがあります。
これらのクッション言葉は上手に使えばマナー的に好感をもたれる一方で、会社や採用担当者へのお願いごとに使うことが多いため、頻繁に使うと逆効果となるので注意しましょう。
動作と言葉遣いで気持ちを伝える
述べてきたように、動作と言葉遣いは一緒となってはじめて気持ちが伝わります。就活はある意味では、採用担当者のちょっとした発見や気付きから採否が決まるというデリケートな部分があります。
その意味で、動作および使う場面をよく理解した言葉遣いの重要性を理解してもらえたでしょうか。ここに述べたことはもちろん知識の部分が大半です。大切なことは、知識として習得した後、実際に体を動かし、言葉を発してみることです。
そのためには、実際のトレーニングを行い、チェックをしてくれるところを探すことです。
キャリアセンターなどに相談してみることをおススメします。
次の記事では、最も大切な面接場面でのポイントを解説しましょう。
→「就活の基本は挨拶とマナー③|面接でのマナーのポイント解説」
丁寧でその場に合った言葉使いを身に着け、あなたの就活が成功しますように。
2018/12/19 2018/12/20