雇用保険④|求職者給付(失業手当)の種類と条件 | はたらくす

雇用保険④|求職者給付(失業手当)の種類と条件

雇用保険④ 求職者給付について 失業保険・離職票

求職者給付(いわゆる失業保険)は雇用保険の被保険者が、積極的に求職活動を行っているにもかかわらず就職できない場合に給付されます。

また、やむを得ない理由ですぐに求職活動ができない場合には、求職者給付の手続きができる期間を延長できる場合もあります。

受け取れる求職者給付の内容は、被保険者の種類ごとに異なります。

・一般被保険者(だいたいの方はこちら)
・高齢者
・短期雇用(1年未満の雇用)
・日雇い

順に見ていきましょう。


1. 一般被保険者の求職者給付

2年間に12ヶ月以上、または倒産や解雇の場合は1年間に6ヶ月以上、働いていた場合は、こちらの一般被保険者に該当します。多くの方がこちらに当てはまるでしょう。

(1) 一般被保険者が求職者給付を受けるために必要な要件

以下、詳しい条件を見ていきます。

①被保険者期間とは?

一般被保険者の被保険者期間とは、雇用保険に加入していた期間のことを指します。

求職者給付を受けるためには、以下の被保険者期間が必要となります。

  • 通常の離職
    2年間に、通算して12か月以上
  • 倒産や解雇などによる離職
    1年間に、通算して6か月以上

②雇用保険加入の始まりと終わりは?

それでは、一般被保険者の被保険者期間の始まりと終わりは、どのように決まるのでしょうか。

被保険者期間の始まりを資格取得日、終わりを資格喪失日と呼びます。

例えば、5月1日付けで採用となり、5月6日から出社、翌年の6月30日に退職した場合を考えてみましょう。

月給制の場合には、通常、5月1日から1か月分の給与が支払われるので、資格取得日は5月1日となります。

しかし、時給や日割り計算のため、5月6日から給与が支払われる場合には、資格取得日は5月6日となります。

なお、研修や試用期間も被保険者としての資格を有するものとして扱われます。

また、資格喪失日は、原則として退職した翌日です。

この場合は、7月1日となります。
(同日に別の会社で被保険者資格を取得する、被保険者とはならない取締役になるなどの例外があります)

③被保険者期間の計算方法

続いて、一般被保険者の被保険者期間の計算方法について検討してみましょう。

  • 倒産や解雇などによる離職
    1年間に、通算して6か月以上
    (傷病等のために引き続き賃金の支払いを受けることができなかった場合は、その日数を加算。ただし、最長4年間)
  • 通常の離職
    2年間に、通算して12か月以上
    (傷病等のために引き続き30日以上賃金の支払いを受けることができなかった場合は、その日数を加算。ただし、最長4年間)

このような対象期間の条件を満たしていれば、求職者給付を受けることができます。

ところで、ここでいう1か月とは、通常の暦日でいう〇月ではありません。

離職日からさかのぼって1か月ごとに区切った期間の間に、給与の支払い対象となる日数が11日以上あれば、それを1か月と計算します。

また、1か月ごとに区切っていった期間が満1か月に満たない場合には、その期間は計算に含まれません。

ただし、1か月未満の期間について、1か月未満の期間の日数が15日以上あり、その期間に賃金支払い基礎日数が11日以上あれば、0.5カ月として計算することができます。

もし、被保険者期間がぎりぎりの可能性である場合は、雇用保険の資格取得日を確認し、可能であれば退職のタイミングを検討する必要があるかもしれません。


(※画像をクリックすると拡大できます)
引用元:失業給付をもらうために必要な「被保険者期間」の計算 
https://www.gourmetcaree-tokyo.com/contents/qa/4/2112.html

(2) 一般被保険者の求職者給付の種類

一般被保険者の求職者給付には、失業手当とも呼ばれている基本手当のほかに、公共職業訓練等を受ける人向けの技能習得手当寄宿手当、疾病や負傷のために基本手当を受けられない場合のための傷病手当があります。

①基本手当

基本手当とは、働く意志と能力があるにもかかわらず、就職できないでいる方が、安定した生活の元で求職活動を行うために支給されるものです。

いわゆる失業手当がこれにあたります。

受給手続き等の詳細については、離職前後の手続き以降の流れをご覧ください。

◆基本手当の日額

基本手当の日額は、離職した日の直前6ヶ月の間に支払われた賃金から、算出した金額に基づいて計算されます。

この賃金には、残業手当、通勤手当、住宅手当などの定例的に支給される部分は含まれ、賞与、退職金などの一時的な部分は除かれます。

また、算出された賃金日額には、次のように年齢ごとに定められた上限額と下限額が定められています。

離職時の年齢賃金日額の上限額基本手当日額の上限額
29歳以下13,420円6,750円
30歳以上45歳未満14,910円7,495円
45歳以上60歳未満16,410円8,250円
離職時の年齢賃金日額の下限額基本手当日額の下限額
全年齢2,470円1,984円

参考:https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11600000-Shokugyouanteikyoku/0000168716.pdf

実際の賃金日額は、雇用保険受給資格者証の19.基本手当日額欄に記載されています。

また、受給手続き前であれば、ご自分の離職直前の給与明細などの資料をもとにして、以下のサイトから受給できる金額の概算を求めることができます。

雇用保険の給付額の計算サイト
https://keisan.casio.jp/exec/system/1426729546

◆基本手当の給付日数

・特定受給資格者及び一部の特定理由離職者(就職困難者を除く)

(※画像をクリックすると拡大できます)

・就職困難者

(※画像をクリックすると拡大できます)

・上記以外

(※画像をクリックすると拡大できます)

引用:https://www.hellowork.go.jp/insurance/insurance_benefitdays.html

② 技能習得手当・寄宿手当

技能習得手当や寄宿手当は、公共職業訓練を受ける場合に支給されます。

手当の名前金額支給要件
技能習得手当受講手当日額500円
※最大40日まで
受講する場合
通所手当上限42,500円
※通所方法・日数による
通所のために車や交通機関を利用する場合
寄宿手当月額10,700円生計を維持している方が職業訓練等を受けるために家族と別居する場合

いずれも、職業訓練を受けることが決まったら、ハローワークなどで手続きをします。

職業訓練校について詳しくは、
「失業保険」お金をもらいながら職業訓練!技能を身につけ再就職!

③ 傷病手当

離職し、求職の申し込みをした後に、疾病や負傷のため、長期にわたり職業に就くことができなくなった場合に、基本手当に代えて支給される手当です。

基本手当の支給の要件は、「働く意志と能力を有している」ことであり、働けない状況では支給されません。

そのため、基本手当と同額の傷病手当が支給されることになります。

疾病や負傷の日数などにより、支給の要件が変わります。

◆14日未満で回復する疾病や負傷の場合

通常通り、基本手当が支給されます。

◆治癒までに15日以上を要する疾病や負傷
傷病手当が支給されます。

受給するためには、疾病や負傷から回復し、求職をできるようになった日からみて、最初の認定日までの間に、傷病の認定を受ける必要があります。

なお、傷病手当金は基本手当と同じく、待期や給付制限の期間中の日は、対象となりません。

◆傷病手当の支給申請
申請は、郵送や代理人による提出でも差支えありません。

書類のダウンロードは、>>>傷病手当支給申請書

◆30日以上引き続き、職業に就けない場合
傷病手当を受け取らず、基本手当の受給期間を延長することも可能です。

30日以上疾病や負傷が治癒せず、職業に就くことができない場合、受給期間を最長で4年延長することができます。

また、延長後に傷病手当を受けることも可能ですが、その場合は、本来の受給期間である1年の間に受け取れる金額が上限となります。

タイミングによっては、満額を受け取れない可能性もあるので注意しましょう。

◆健康保険の傷病手当金や労災の休業補償給付等を受けている場合

これらの公的手当金や給付を受給している場合には、重複して傷病手当金を受給することはできません。

その場合には、「30日以上引き続き、職業に就けない場合」同様、基本手当の受給期間の延長を行うことになります。

スポンサードリンク

2. 高年齢被保険者の求職者給付

平成29年の1月1日以降、65歳以上の雇用保険の対象者(週の所定労働時間が20時間以上で、31日以上の雇用見込みがある方)であり、かつ短期雇用特例被保険者や日雇労働被保険者とならない方は、高年齢被保険者となります。

このため、65歳以上で、以下のどちらかの要件に当てはまる方が対象です。

  • [1]平成29年以降に新たに雇用されていること
  • [2] 平成28年12月末までに雇用されており、その後も雇用が継続されていること(高年齢継続被保険者※を含む)

※「高年齢継続被保険者」とは、平成29年1月1日施行の法改正前の「高年齢被保険者」のことを指します。

平成28年12月末までは、65歳以上で新規に雇用された場合には雇用保険に加入できませんでしたが、65歳になる時点での雇用に関わらず、要件を満たせば対象となるように法が改正されました。

(1) 高年齢被保険者が求職者給付を受けるために必要な要件

①被保険者期間とは?

高年齢被保険者の被保険者期間とは、雇用保険に加入していた期間のことを指します。

求職者給付を受けるためには、以下の被保険者期間が必要となります。

  • 算定対象期間(通常は離職前の1年間)に、通算して6か月以上

②雇用保険加入の始まりと終わりは?

それでは、高年齢被保険者の被保険者期間の始まりと終わりは、どのように決まるのでしょうか。

被保険者期間の始まりを資格取得日、終わりを資格喪失日と呼びます。

例えば、5月1日付けで採用となり、5月6日から出社、翌年の6月30日に退職した場合を考えてみましょう。

月給制の場合には、通常、5月1日から1か月分の給与が支払われるので、資格取得日は5月1日となります。

しかし、時給や日割り計算のため、5月6日から給与が支払われる場合には、資格取得日は5月6日となります。

なお、研修や試用期間も被保険者としての資格を有するものとして扱われます。

また、資格喪失日は、原則として退職した翌日です。

この場合は、7月1日となります。
(同日に別の会社で被保険者資格を取得する、被保険者とはならない取締役になるなどの例外があります)

③被保険者期間の計算方法

続いて、高年齢被保険者の被保険者期間の計算方法について検討してみましょう。

通常は、算定対象期間(通常は離職前の1年間)に、通算して6か月以上という被保険者期間の条件を満たしていれば、求職者給付を受けることができます。

ところで、ここでいう1か月とは通常の暦日でいう〇月ではありません。

離職日からさかのぼって1か月ごとに区切った期間の間に、給与の支払い対象となる日数が11日以上あれば、それを1か月と計算します。

また、1か月ごとに区切っていった期間が満1か月に満たない場合には、その期間は計算に含まれません。

ただし、1か月未満の期間について、1か月未満の期間の日数が15日以上あり、その期間に賃金支払い基礎日数が11日以上あれば、0.5カ月として計算することができます。

もし、被保険者期間がぎりぎりの可能性がある場合は、雇用保険の資格取得日を確認し、可能であれば退職のタイミングを検討する必要があるかもしれません。

被保険者期間について。
参考:被保険者期間とはhttp://koyou.tsukau.jp/article7/newhihokenshakikan.html

(2) 高年齢被保険者の求職者給付の種類

①高年齢求職者給付金

高年齢求職者給付金とは、労働の意志と能力があるにもかかわらず、職業に就くことができない状態にある場合に給付されます。

受給の期限は、離職の日の翌日から1年間です。一般被保険者と異なり、失業の認定の際に一時金の形で全額支給されます。

◆給付金の日額
(8月更新)
高年齢求職者給付金の一時金は、離職した日の直前6ヶ月の間に支払われた賃金から算出した、賃金日額に基づいて計算されます。

この賃金には、残業手当、通勤手当、住宅手当などの定例的に支給される部分は含まれ、賞与、退職金などの一時的な部分は除かれます。

また、算出された賃金日額には、次のように年齢ごとに定められた上限額と下限額が定められています。

離職時の年齢賃金日額の上限額基本手当日額の上限額
60歳以上65歳未満15,650円7,083円
離職時の年齢賃金日額の下限額基本手当日額の下限額
全年齢2,470円1,984円

参照元:https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11600000-Shokugyouanteikyoku/0000168716.pdf

実際の賃金日額は、雇用保険高年齢受給資格者証の19.基本手当日額欄に記載されています。

また、受給手続き前であれば、ご自分の離職直前の給与明細などの資料をもとに、以下のサイトから受給できる金額の概算を求めることができます。

雇用保険の給付額の計算サイト
https://keisan.casio.jp/exec/system/1426729546

◆支給される金額

被保険者期間により、支給される金額が変わります。

  • 被保険者期間が1年以上
    50日分
  • 被保険者期間が1年未満
    30日分

(3) ハローワークでの手続き

①求職の申し込み

※上記の一般被保険者のものと同じです。

②求職者給付の受給申し込み

※上記の一般被保険者のものと同じです。

③ 受給資格の決定

②の確認手続きが終わると、受給資格が決定し、いくつかの説明がなされます。

説明を受けたら、この日のハローワークでの手続きはすべて終了となります。

なお、この時に説明されるのは、概ね次のような内容です。

  1. 7日間の「待期」について
  2. 給付制限期間について
  3. 失業の認定日について
  4. 雇用保険受給資格者証の交付

1. 7日間の「待期」について
受給資格が決定したその日から、通算して7日間の失業期間を「待期」といいます。

待期が満了するまでの日にちは、求職者給付の支給の対象となりません。

この期間中に仕事をした日があると、待期の満了が先に延びることになります。

例えば、6/1にハローワークで手続きをし、受給資格が決定した場合、待期の満了日は6/7となります。

そして待期満了の翌日、6/8以降の失業の状態にある日が、求職者給付の支給の対象となります。

ただし、6/3にアルバイトをしたとしたら、待期の満了日は一日ずれて6/8となり、支給は6/9以降の日となります。

2. 給付制限期間について
いわゆる「会社都合(倒産など、会社側の理由による解雇)」による失業の場合は、7日間の待期が満了した翌日から、求職者給付の対象となる日が始まります。

(ただし、実際に手当等が振り込まれるのは、この日程となります)

しかし、「自己都合での退職」や「重大な責任による解雇」の場合は、待期満了のあとに、3か月の給付制限期間が設けられています。

これにより、求職者給付の支給対象となる日が始まるのは、待期の7日間+3か月間の給付制限期間が満了した後となります。

3. 失業の認定日について
失業の認定日が定められます。

この日にハローワークで手続きをすることにより、特例一時金の受給可否が判断されます。

給付制限がある場合には、3か月の給付制限の期間が満了してから給付制限がない場合は、7日間の待期満了から約3~4週間後頃となります。

4. 雇用保険受給資格者証の交付
ひととおりの説明が終わると、その場で雇用保険高年齢受給資格者証が交付されます。失業の認定日等、必要な情報が記載されています。

※サンプル


(※画像をクリックすると拡大できます)
引用元:勤めていた会社等をやむを得ない理由で離職された方の国保税軽減制度http://www.city.shirakawa.fukushima.jp/sp/page/page000903.html

④ 失業の認定と高年齢求職者給付金の振り込み

指定された認定日に、ハローワークで手続きをします。

◆失業認定申告書の書き方
「高年齢受給資格者失業認定申告書」は、時間があれば事前に記載しておくと、ハローワークでの手続き時間を短縮できます。

鉛筆等は不可なので、必ず黒のボールペンか万年筆で記入しましょう。

上から順に、書き方をお伝えします。

【1失業の認定を受けようとする期間中に、就職、就労をしましたか。】
この欄には、求職申し込みをした日(受給資格者証の10.資格取得年月日に記載)から、認定日の前日までの期間について記載します。

対象になる日があれば「ア」に〇をつけ、就職・就労をした月日を記載します。

していない場合は、「イ」に〇をつけます。

【2 失業の認定を受けようとする期間中に、求職活動をしましたか。】
ハローワークのパソコン検索を行ったり、職業相談や企業への面接を受けた場合は、記載しましょう。

特段の求職活動を行っていない方は、記載しなくて差し支えありません。

【3 今、公共職業安定所又は地方運輸局から自分に適した仕事が紹介されれば、すぐに応じられますか。】
今後、求職者給付を受給する予定の方は、ここは「ア」の「応じられる」に○をつけましょう。

もし、すでに就職が決まったり、自営業を開始するために、求職者給付の受給を求めない方は、「イ」の「応じられない」に〇をつけ、裏面の健康上の理由や家庭の事情などの理由からあてはまるものを選んで〇をつけます。

就職や自営業の開始が理由の方は、次の【4 就職もしくは自営した人又はその予定のある人が記入してください。】についても、記載します。

【雇用保険法施行規則第65条の5第1項の規定により上記のとおり申告します。】
この欄には、認定日の日付と、ご自分の名前、雇用保険高年齢受給資格者証の1.に記載されている支給番号を記入し、印鑑(スタンプ印は不可)を押します。

◆失業の認定
指定された窓口で、「雇用保険高年齢受給資格者証」と「高年齢受給資格者失業認定申告書」を提出します。

認定の当日に失業状態にあることが確認されれば、高年齢求職者給付金の給付が受けられます。

◆高年齢求職者給付金の振り込み
認定日の5営業日後くらいに、高年齢求職者給付金が振り込まれます。

口座は、給付の申し込みの際に指定した銀行口座となります。

3. 短期雇用特例被保険者の求職者給付

1年未満の雇用の場合です。

一般被保険者のように長期的ではないけれども、ある程度の週所定労働時間を一定期間継続して雇用されている場合には、短期雇用特例被保険者の対象となる可能性があります。

(1) 短期雇用特例被保険者が求職者給付を受けるために必要な要件

① 被保険者期間とは?

1年未満の雇用契約で働いている場合で、一定の条件を満たす場合には、短期雇用特例被保険者となる可能性があります。

  • 1年未満の期間の雇用契約を繰り返しており、これからも同様の雇用契約を繰り返す予定の方
  • 4か月以上、週30時間以上の、季節的に発生する業務に雇用されている方

上の二つの条件に該当する方は、短期雇用特例被保険者となります。

スキー場や海の家などのような季節によって繁忙期を迎える仕事に従事するような場合が当てはまります。

例えば、数か月のプロジェクト単位などで異なる会社との雇用契約を繰り返しているような場合や、短いリゾートバイトを渡り歩いている方なども、対象となりそうです。

ただし、長期雇用の予定で入社したけれど、続かずに短期雇用となってしまったというようなケースは、対象とはなりません。

また、雇用された当初は、短期雇用の予定だったけれども、そのまま1年以上働き続けたというような場合には、1年を超えた日の時点で、以下のように切り替わります。

  • 65歳未満:一般被保険者
  • 65歳以上:高年齢継続被保険者

条件に当てはまる場合には、ご自身の雇用保険の手続きがなされているか、雇用主に確認してみた方がよいかもしれません。

② 雇用保険加入の始まりと終わりは?

それでは、短期雇用被保険者の被保険者期間の始まりと終わりは、どのように決まるのでしょうか。

被保険者期間の始まりを資格取得日、終わりを資格喪失日と呼びます。

例えば、5月1日付けで採用となり、5月6日から出社、11月30日に退職した場合を考えてみましょう。

月給制の場合には、通常、5月1日から1か月分の給与が支払われるので、資格取得日は5月1日となります。

しかし、時給や日割り計算のため、5月6日から給与が支払われる場合には、資格取得日は5月6日となります。

なお、研修や試用期間も被保険者としての資格を有するものとして扱われます。

また、資格喪失日は、原則として退職した翌日となります。

この場合は、12月1日です。
(同日に別の会社で被保険者資格を取得する、被保険者とはならない取締役になるなどの例外があります)

③ 被保険者期間の計算方法

続いて、短期雇用特例被保険者の被保険者期間の計算方法について検討してみましょう。

離職の日以前の1年間に、6ヶ月以上の対象となる被保険者期間があれば、求職者給付を受けることができます。

しかし、離職の日以前の1年間に、複数の短期雇用特例被保険者もしくは一般被保険者としての被保険者期間がある場合には、それぞれの被保険者期間ごとに計算することになります。

一般被保険者の場合は、離職日からさかのぼって1か月ごとに区切った期間を1か月と計算しますが、短期雇用特例被保険者の被保険者期間は、通常の暦日の月にあわせて計算されます。

このため、5/6から出社し、7/3に退職したというような場合には、5/6~5/31、6/1~6/30、7/1~7/3のそれぞれを被保険者期間として計算をすることになります。

それぞれの計算方法が異なるため、ご注意ください。

もし、被保険者期間がぎりぎりの可能性がある場合は、雇用保険の資格取得日を確認し、可能であれば退職のタイミングを検討する必要があるかもしれません。

参照:「失業給付をもらうために必要な「被保険者期間」の計算」
https://www.gourmetcaree-tokyo.com/contents/qa/4/2112.html

(2) 短期雇用特例被保険者の求職者給付の種類

① 特例一時金

特例一時金とは、働く意志と能力があるにもかかわらず、就職できないでいる方が、安定した生活の元で求職活動を行うために支給されるものです。

◆受給の期限
受給の期限日は、離職の日の翌日から起算して6ヶ月です。

一般被保険者のような傷病手当金という制度はなく、6か月間に疾病又は負傷等により職業に就くことができない期間があっても、受給期限の延長は認められません。

◆支給される金額
一般被保険者の基本手当日額にあたる額(離職する直前6ヶ月の賃金の総額を180で割った金額の45%~80%)の40日分です。(ただし、上限額があります)

②基本手当と寄宿手当

公共職業訓練を受ける場合には、基本手当や寄宿手当が支給されます。

ただし受給するためには、公共職業訓練の受講の指示を受けた日の時点で、以下の条件を満たしている必要があります。

  • [1]特例一時金の支給を受けていないこと
  • [2]受給の期限が過ぎていないこと
  • [3]訓練の期間が30日(当分の間は40日)以上、2年以内であること

待期や給付制限期間中に受講の指示を受けた場合には、その期間が終了した後に、支給が始まることとなります。

支給される手当には、次のような種類があります。

手当の名前金額支給要件
基本手当一般被保険者の基本手当日額にあたる額(*1)受講する場合
技能習得手当受講手当日額500円
※最大40日まで
基本手当の支給対象となる日
受講手当上限42,500円
※通所方法・日数による
通所のために車や交通機関を利用する場合
寄宿手当月額10,700円生計を維持している方が職業訓練等を受けるために家族と別居する場合

(*1)一般被保険者の基本手当日額の計算については、こちらからご確認ください。

(3) ハローワークでの手続き

① 求職の申し込み

※上記一般被保険者のものと同じです。

② 求職者給付の受給申し込み

※上記一般被保険者のものと同じです。

③ 受給資格の決定

②の確認手続きが終わると、受給資格が決定し、いくつかの説明がなされます。

説明を受けたら、この日のハローワークでの手続きはすべて終了となります。

なお、この時に説明されるのは、概ね次のような内容です。

  1. 7日間の「待期」について
  2. 給付制限期間について
  3. 失業の認定日について
  4. 雇用保険受給資格者証の交付

1. 7日間の「待期」について
受給資格が決定したその日から、通算して7日間の失業期間を「待期」といいます。

待期が満了するまでの日にちは、求職者給付の支給の対象となりません。

この期間中に仕事をした日があると、待期の満了が先に延びることになります。

例えば、6/1にハローワークで手続きをし、受給資格が決定した場合、待期の満了日は6/7となります。

そして待期満了の翌日、6/8以降の失業の状態にある日が、求職者給付の支給の対象となります。
ただし、6/3にアルバイトをしたとしたら、待期の満了日は一日ずれて6/8となり、支給は6/9以降の日となります。

2. 給付制限期間について
いわゆる「会社都合(倒産など、会社側の理由による解雇)」による失業の場合は、7日間の待期が満了した翌日から、求職者給付の対象となる日が始まります。

(ただし、実際に手当等が振り込まれるのは、この日程となります)

しかし、「自己都合での退職」や「重大な責任による解雇」の場合は、待期満了のあとに、3か月の給付制限期間が設けられています。

これにより、求職者給付の支給対象となる日が始まるのは、待期の7日間+3か月間の給付制限期間が満了した後となります。

3. 失業の認定日について
失業の認定日が定められます。

この日にハローワークで手続きをすることにより、特例一時金の受給可否が判断されます。

給付制限がある場合には、3か月の給付制限の期間が満了してから、給付制限がない場合は、7日間の待期満了から、約3~4週間後頃となります。

4. 雇用保険受給資格者証の交付
ひととおりの説明が終わると、その場で雇用保険特例受給資格者証が交付されます。失業の認定日等、必要な情報が記載されています。

※サンプル


(※画像をクリックすると拡大できます)
引用元:勤めていた会社等をやむを得ない理由で離職された方の国保税軽減制度http://www.city.shirakawa.fukushima.jp/sp/page/page000903.html

④失業の認定

指定された認定日に、ハローワークで手続きをします。

◆失業認定申告書の書き方
特例受給資格者失業認定申告書
は、時間があれば事前に記載しておくと、ハローワークでの手続き時間を短縮できます。
鉛筆等は不可なので、必ず黒のボールペンか万年筆で記入しましょう。

上から順に、書き方をお伝えします。

【1失業の認定を受けようとする期間中に、就職又は就労をしましたか。】
これらの欄には、求職申し込みをした日(受給資格者証の10.資格取得年月日に記載)から、認定日の前日までの期間について記載します。

就職または就労をしている場合は、その月日を記載してください。

なお、認定の当日に就職もしくは就労の状態にある場合は、一時金の給付対象にはなりません。

【2 失業の認定を受けようとする期間中に、就職先をさがしましたか。】
探した方は当てはまるところに〇を、探さなかった場合は、具体的に理由を記載しましょう。

【3 今、公共職業安定所又は地方運輸局から自分に適した仕事が紹介されれば、すぐに応じられますか。】
一時金を受給する方は、ここはアの応じられるに○をつけましょう。

もし、すでに就職が決まったり、自営業を開始するために、求職者給付の受給を求めない方は、イの応じられないに〇をつけ、裏面の健康上の理由や家庭の事情などの理由からあてはまるものを選んで〇をつけ、必要な事柄について記載します。

【雇用保険法施行規則第22条第1項の規定により上記のとおり申告します。】
この欄には、認定日の日付と、ご自分の名前、雇用保険特例受給資格者証の1.に記載されている支給番号を記入し、印鑑(スタンプ印は不可)を押します。

◆失業の認定
指定された窓口で、「雇用保険特例受給資格者証」と「特例受給資格者失業認定申告書」を提出します。

認定の当日に失業状態にあることが確認されれば、一時金の給付が受けられます。

◆特例一時金の振り込み
認定日の5営業日後くらいに、特例一時金が振り込まれます。口座は、給付の申し込みの際に指定した銀行口座となります。


4. 日雇労働被保険者の求職者給付

日雇労働者とは、毎日違う会社で働いている人や、30日以内の短い期間で雇用されている人のことを指します。

このような日雇労働者は、「適用区域」に住んでいるか、「適用事業」の会社に雇用されている場合は、日雇労働被保険者となります。

「適用区域」とは、車や公共交通機関などを利用して、往復概ね3時間以内でハローワークに通うことができる区域を指しますので、ほとんどの地域が、この「適用区域」にあたると考えていいでしょう。

「適用事業」とは、日雇労働者を雇用していることを、ハローワークに申請している事業所を指します。

例えば、農林水産業の個人経営で労働者が常時5人未満の事業などは、暫定任意適用事業として対象外となる可能性があります。万が一、お住まいや事業所が適用区域外の場合には、ご注意ください。

また、同じ事業主の会社で、毎月18日以上の日数を2ヶ月続けて働いたり、31日以上継続して雇用された場合には、一般の被保険者に切り替わる可能性があります。

(1) 日雇労働被保険者が求職者給付を受けるために必要な要件

①日雇労働被保険者手帳の交付を受ける

日雇労働被保険者に該当する場合は、まずは住所もしくは居所(出稼ぎなどの場合で、一定期間寝泊まりをしている場所)を管轄するハローワークに次の書類を提出します。

  • 雇用保険日雇労働被保険者資格取得届(ハローワークに備え付けられています)
  • 住民票の写しまたは住民票記載事項証明書
  • 住民票が発行されない場合は、運転免許証、パスポート、健康保険被保険者証など住所または居所が確認できる書類

住所もしくは居所が「適用区域」であるかを確認後、日雇労働被保険者手帳(以下、被保険者手帳)が交付されます。

交付の際には、その後、給付金を受け取る際に捺印する印鑑を押印する必要があるので、必ず持参しましょう。

②事業主に被保険者手帳を提出する

賃金が支払われる際に、事業主に被保険者手帳を提出し、印紙の貼付もしくは納付印の押捺(以下、印紙の貼付)を受けます。

8時間ごとに1日として数えるため、例えば1日の間に16時間働いた場合には、2日と数えて、2枚の印紙が貼付されます。

またこの時、1日に働いた時間が16時間未満の場合は1日と数えますが、日をまたいで8時間を超えて働いた場合には、2日と数えます。

なお、賃金によって1級~3級の3段階の印紙保険料があります。

③受給資格の決定

失業の状態にある日の時点で、前月・前々月の2か月を通算して、被保険者手帳に26日分以上の印紙の貼付がある場合、日雇給付金の受給の対象となります。

また、ある期間は比較的失業することなく就業できるが、特定の期間に継続的に失業するケースのために、6ヶ月の通算期間をとる、特例給付の制度もあります。

これらの受給資格の決定を受けるためには、求職の申し込みを行い、日雇労働の紹介があればそれを受ける必要があります。
(ハローワークから紹介された業務を、正当な理由なく拒んだ場合は、支給制限が課せられる可能性があります)

また、所定の受付時間までにハローワークで受付し、それらの手続きを済ませる必要があります。

給付金は、失業の認定が行われたその日に現金で支給されます。

認定の際には被保険者手帳を提出する必要がありますので、忘れずに持参しましょう。

受付の時間や詳しい手続きの流れについては、事前にご自身の住所や居所を管轄するハローワークにお問い合わせください。

(2) 日雇労働被保険者の求職者給付の種類

①日雇給付金

◆日雇給付金の受給資格

以下の条件を満たす必要があります。

  • [1]継続する6か月間(以下、基礎期間と呼ぶ)に、印紙が毎月11日分以上、かつ通算して78日分以上貼付されていること
  • [2]基い礎期間の2か月目から6ヶ月目の間に、日雇給付金の支給を受けていないこと
  • [3]基礎期間に続く2ヶ月の間(この間に申請をした場合は、申請をした日までの間)に、普通給付の日雇給付金を受給していないこと
  • [4]基礎期間に続く4か月(受給期間)の間に、申請をしていること

◆日雇給付金の受給期間

貼付されている印紙の枚数によって決定されます。

印紙の貼付枚数給付日数
26枚~31枚13日
32枚~35枚14日
36枚~39枚15日
40枚~43枚16日
44枚以上17日

◆日雇給付金の日額
貼付されている印紙の金額と枚数により、給付金の日額が変わります。

印紙の金額と枚数日額
176円の印紙が24枚以上7500円
176円と146円の印紙が24枚以上6200円
176円、146円、96円の高額な順に合計した24枚の印紙の平均額が146円以上6200円
上記以外4100円

②特例給付金

◆特例給付金の受給資格

以下の条件を満たす必要があります。

  • [1]継続する6か月間(以下、基礎期間と呼ぶ)に、印紙が毎月11日分以上、かつ通算して78日分以上貼付されていること
  • [2]基礎期間の2か月目から6ヶ月目の間に、日雇給付金の支給を受けていないこと
  • [3] 基礎期間に続く2ヶ月の間(この間に申請をした場合は、申請をした日までの間)に、普通給付の日雇給付金を受給していないこ
  • [4] 基礎期間に続く4か月(受給期間)の間に、申請をしていること

◆特例給付の受給期間
印紙が貼付された最後の日の翌月から4か月後までの間の60日間が、給付金を受給できる期間となります。

◆特例給付による日雇給付金の日額
貼付されている印紙の金額と枚数により、給付金の日額が変わります。

印紙の金額と枚数日額
176円の印紙が72枚以上7500円
176円と146円の印紙が72枚以上6200円
176円、146円、96円の高額な順に合計した72枚の印紙の平均額が146円以上6200円
上記以外4100円

※雇用保険についての記事全体まとめ(目次)

雇用保険についてのまとめ(目次)」へ