人事異動が拒否できるケースとは? 理由なく断ったら…? | はたらくす

人事異動が拒否できるケースとは? 理由なく断ったら…?

異動拒否 人事・異動

人事異動を申し渡されたが、こんな異動は嫌だ!断りたい、不当人事だ!断固として拒否するぞ!

…でも、異動や転勤を断ることはできるのでしょうか? 内示を受けてもなにか理由があれば拒否できそうですが……会社が要求を受け入れない場合は退職するしかないのでしょうか?


納得できない人事異動・転勤は拒否できる?

人事異動が絶対に拒否できないかというとそうではなく、内示を受けても次のようなケースだと認められることもあるようです。

1)雇う側の権利の濫用

気に入らない職員を自主退職に追いやるために閑職に異動させたり、慣れない職務に就かせたりする、介護があると知っているのに遠方に転勤させるなど、明らかに嫌がらせ人事の場合は、不当を訴えかけることで無効にできるケースがあります。

2)勤務地や職種が限定されている契約

雇用契約書で勤務地や職種を限定した上で働いているビジネスパーソンも少なくありません。近年は、地域限定社員を採用する企業も増えています。こういった雇用条件があるにも関わらず、地域外や該当職種以外の異動を命じられた場合は契約違反になり、撤回させることが可能です。

3)育児や介護といった事情

要介護の両親がいる、まだ小さい子供がいて子育てに手がかかるなど、家庭には様々な事情があり、面倒を見る人が自分しかいないといったことも、いまではよくあること。それにも関わらず、遠隔地に転勤を命じた場合は、職員や家族にとってあまりにもデメリット。こういった場合も拒否できます。

・・・以上のようなケースだと、組織からの辞令を退けることができます。該当することになれば、甘んじるのではなく、しっかりと拒否の意志を示して会社側と話し合うことです。

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昇進の拒否は出来るの?

「責任が増える」「休みが取りづらくなる」といった理由で出世を嫌がる人も見られます。

具体的にいうと管理職になるのを断りたい場合などですね。

こうした昇進をしたくないというのは、正当な理由がないと拒否は難しいでしょう。昇進も人事異動のひとつで、業務命令の一環。受け入れることができない明確な理由があるのなら、しっかりと膝を突き合わせて話し合う必要があります。

部下のマネージメントなどよりもその技能を突き詰めたいというような人に対して、「専門職」というような役職をつくって、給料などは管理職待遇にする企業もみられます。

制度がない場合は、すぐには難しいかもしれませんが、交渉してみるのもひとつの手ではあります。

組織によって拒否が聞き入れられないことも

残念ながら、意にそぐわない人事異動が行われていることは多く、転勤を伴う人事異動に関するトラブル、異動後の給与や待遇の変動に関するトラブルは後を絶ちません。

人事異動の中には「ありえない」と思う辞令も多いです。

不服を申し立てたり抗議をしたりする人もいますが、基本的に日本では解雇規制が厳しいかわりに広範な人事権が認められていて、人事異動は拒否できないという風潮があります。

それは、社員すべての意見に従っていたら、組織としての統制が取れないからです。

また、人事異動は個人の成長、キャリアアップというよりは、組織全体のパフォーマンス向上が基本的な目的で、必ずしも職員のニーズを反映するわけではありません。

ですから「来月から○○に転勤だから」と言われ、泣く泣く引っ越すという、日本的サラリーマンの悲哀は後を絶ちませんし、単身赴任もいまだ珍しくないようです。

現実的には、受け入れがたい人事異動であり、あからさまに異議を唱えても「余計に立場が悪くなるだけ」と考え、転勤であれば数年間のガマンと、泣き寝入りするケースもあります。

なお、職種を変更したからといって組織が一方的に減給にすることは認められていません。そういった場合は減給の理由を聞き、「会社の決まりだから」「異動したので」といった答えであれば、受け入れないことを伝えるべきです。


人事異動を拒否するなら退職も視野に入れつつ交渉を

異動を拒否して最終的に裁判までいけば白黒ハッキリつきますが、そういったケースは稀です。

ほとんどの場合では、組織と異動させられる側、どちらの立場が強いかによって決まります。

あなたに他の人では変え難い能力があるなどであれば、退職をチラつかせて異動を拒否することは可能かと思われます。しかし、ごく一般的な能力のサラリーマンと雇用している側の組織とでは、組織側の立場が圧倒的に強いので、この場合は難しいでしょう。

いずれにしろ、拒否する場合は、交渉力がものをいいます。会社としても嫌がる社員を無理やり異動させて、組織のパフォーマンスが落ちては意味がありません。どうしても異動したくない場合は、これは譲れないという一線を決めて粘り強く交渉することになります。


人事異動の種類

人事異動には以下のようなものがあります。

1:昇進・昇格=課長から部長というように出世

2:降格・降任=業績や能力不足などにより職位が下がる

3:転勤・転任=同じ組織内の異なる勤務地に配置転換する

4:出向=一時的、もしくは定年までグループ会社など別の組織に異動する

5:懲戒=罰則人事として、減給や出勤停止といった処分

異動は自分自身にとってプラスであったり、マイナスであったり、その内容は悲喜こもごも。異動に納得いかずモチベーションが下がったり、それが原因で退職したりする人というのも珍しくありません。

また、不当な転勤・転任を命じられたという話も後を絶ちません。ブラック企業はもとより日本を代表するような大企業でも成績の振るわない社員を閑職に追いやり、自分から辞めさせるというような姑息な手段をとることがあります。

人事異動の目的

なぜ人事異動なんてものが行われるのでしょうか?

前提としては、採用や退職といった職員の増減は組織にとって避けられない事態であり、転職や定年退職による人員減、それに伴う人材確保として新規・中途採用は、人事戦略の基本とされるところ。

さらに、定期・随時に職員を適切なポジションに据える直すことで、年齢や地位のアンバランスを解消、組織として最大のパフォーマンスを発揮させるというのが狙いです。

営業マンが企画部に異動することで「ユーザーニーズを熟知したマーケターを育成したい」など、能力開発を目的に実施されることもあります。


人事異動のネガティブな理由

ネガティブな理由としては、同一部署・ポジションに同じ人物が居座ると、業務のマンネリ化による非効率化、後進育成の遅れ、取引先との不正・癒着、権限の独占、私的流用といった問題や不祥事に発展する恐れもあります。

適切に異動を実施することで、これらを予防・回避する狙いも考えられるでしょう。

なかにはペナルティを目的に行われることもあるようです…。

そもそも人事異動とは?

人事異動とは、組織(企業、省庁、地方自治体などなど)のなかで働く職員の配置や地位、勤務状態を変えること。

基本的には時期を問わずに行われますが、日本だと春、秋が目立つようです。いうなれば、心機一転するシーズンということでしょうか。企業であれば正社員だけではなく、パートにも適用するところもあります。

ちなみに、新規採用や退職も人事異動の一種。ようは、組織内の人の動き全体を指すということです。

一般的には、年度末の3月から4月にかけて行われることが多く、中間決算期をまたぐ9月~10月に実施する企業も見られます。事前に内示があったり、急に決まったりと組織によって様々です。

組織のポリシーにもよりますが、年2回、4回と定期的に実施するところもあれば、異動することはレアケースというところもあるようで、これもケースバイケースといったところでしょうか。


異動が多いのは、キャリア的にいいの悪いの?

なお、人事異動の頻度は組織によって異なると申し上げましたが、異動の経験が多いと「優秀」、あるいは「ダメ社員で飛ばされた」など、色んな憶測を誘います。実際のところは、どうでしょうか。

中堅・大手企業の場合

中堅・大手企業の場合だと、異動が多いと出世街道に乗っていると判断してよさそうです。

というのも、こういった規模の会社は定期的・全社員を対象に人事異動を行うケースが多く、部署を移りつつ職位も上がっているようなら、いわゆる出世街道。高く評価されていると考えていいでしょう。

対して、同じ部署で同じ役職、地方支社を転々としているようなら…その会社でキャリアップは難しいかもしれません。

それこそ、30代後半で「新規事業開発室」(必ずしもこういった部署名ではありません)など、業務内容がよくわからない部署に異動させられたら、これは「リストラ部屋」、つまり暗に退職を勧められているということです。

筋道だった異動か?

また、筋道だった異動であることもポイントです。営業1部⇒営業3部⇒営業企画部というような流れだとキャリア形成もしやすいのですが、総務⇒営業など、自分に合っているとも思えない脈絡のない部署に移る場合は、少なからず上司からの覚えは良くないのかもしれません。

30代前半くらいならリカバリーできる可能性はありますが、30代後半…40代になってこういった境遇だと、その組織で返り咲くことは難しいかもと考えておいた方がいいでしょう。

人事異動には、会社なりの理由がある、しかし…

ビジネスパーソン、とりわけある程度以上の規模の会社で働いていると、切っても切り離せない人事異動。

最近は「責任を負いたくない」「仕事に縛られたくない」といった理由で若い世代からは一部不人気ですが「昇格・昇進」、さらには「転勤」「出向」など、キャリアが長くなればなるほど、こういったケースに直面することは増えるはず。

人事異動はビジネスパーソンの運命(さだめ)…。まさに、サラリーマン“あるある”といったところでしょうか。

思わぬ人事異動に喜んだり悲しんだり、さては戸惑ったり怒ったり…。とはいえ、キャリア形成につながるケースも多々あります。

キャリアアップを通じて会社に貢献する人材を育成するのが、組織の目的でもあるからです。

違う環境に飛び込むには勇気が必要で、面倒な気もしますが、新たスキルや人脈が得られることもあります。よほど不当でないなら、前向きに捉えてみるのもいいのかもしれません。

そう、あなたの異動は、実は「栄転」かもしれません。

そもそもなんで人事異動なんかするのか?と思ったら、
人事異動の目的は? 会社はあなたに何を求めてる?

ところで人事異動の決定は、いったい誰がどう決めているのでしょうか?

人事のブラックボックスについて気になったら、
人事異動の決定方法は?誰がどう決めている?【表向き編】

不本意な人事異動を強制され、さっさとまた異動したいと思ったら、異動願いの書き方は、
異動願いの書き方と提出方法。ベストなタイミングと宛先は?

納得いく結果を得て、あなたが楽しく働けますように。