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自己評価の書き方は? 人事評価シート記入の重要ポイント8
2021.02.16

自己評価の書き方は? 人事評価シート記入の重要ポイント8
会社や職場で期末の時期になると、人事評価シート(人事考課表、自己評価シート、自己申告書)なるものが配られて、仕事の「自己評価」を記入させられます。
どう頑張ったか?、業務の成果は? など、いったいどう書けばいいのでしょうか?
ものスゴイ業績を上げて社内で表彰されてるくらいなら書くことがいっぱいあるかもしれませんが、普通に仕事をこなしてきたという程度だと、なにをどう書くかに困ってしまいますよね。
適当に書いてしまえ!…となりそうですが、これが昇級や昇進に影響するわけですから、どう書くかはやっぱり悩むところです。
そんなあなたのために、人事考課の査定の点数を上げるための自己評価の書き方を解説します。
自己評価の書き方で大切なことは?
自己評価は、人事考課や賞与査定をされる際に、期初に上司と相談して立てた目標に対して、期間が終わり結果はどうだったかについて、まず自分で評価するものです。
派手に出来てもいない業績を盛ったり、逆に過小評価してしまうのはよくありません。
自分の行動と成果を振り返って、ある意味第三者的な視点で冷静に考えて書くようにしましょう。
基本は、会社が用意した人事考課シートや賞与査定シートが配布され、フォーマットに従って記入します。
書いたものは直属の上司を経由し人事部に回付され、給与や賞与に反映したり、また昇級や昇格の判断にされる人事管理の大変重要な書類です。
会社、または公務員の場合など、職場により様式はさまざま。呼び方も人事考課表、人事評価シート、人事査定、自己申告書などいろいろですが、基本的な目的や書き方はだいたい同じです。
以下にそれを見ていきましょう。
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1. 評価の期間と評価の目的を確認
1) 評価期間を確認
人事考課シートも賞与査定シートも、まず評価する期間が書いてあります。
○○年度とか、○○年度上期(○○年4月~9月)とか書いてあるので、まずこれを確認します。
シートに従い、昨年1年間(あるいは半期や四半期)を振り返り、頑張った結果と具体的にやってきたことを書き出すことから始めます。
最近のことはよく覚えていますが、1年も前のことはどうしても記憶が定かでなくなります。
自分が達成した成果や頑張った行動は、ポイントだけでも記録しておいた方がいいでしょう。
普段から手帳のスケジュールの横にでも、目標と達成したことなどを一緒に書き込んでおくといいですね。
これをやっておくと予定・計画・目標と、その成果が明確になります。
2) 評価の目的は?
次に、いったいなんのために会社がこれを書かせようとしているのか、その目的をしっかり把握しましょう。
人事考課
ひとつは人事考課と言われるもので、期間を通して頑張った内容を見て昇給(いわゆる一律のベースアップではなく個別の昇給)や、昇級・進級・昇格(会社での等級が上がる)、昇進(主任、係長、課長などに上がる)に反映されます。
賞与査定
もうひとつは賞与査定と言われるもので、会社の決算月に合わせて、賞与(いわゆるボーナス)をどれだけ出すかという目的で、業績査定とも言います。
・・・いずれもこれらのシートで、誰がよく頑張ってくれたかのランク付けをしたり、会社が稼いだ利益(業績)の配分方法を考えたりという目的に使われます。
2. 成果と行動をしっかり整理する
目的はわかったと思いますので、本題の「自分はこれだけ頑張ってきたんだ」ということを、しっかり伝える上手い方法について説明します。
これはいわば、どれだけいい仕事をしたかの自己PRですね。
それにはまず、「自分は一体どんな仕事をしているの?」という仕事の整理をする必要があります。
人事考課シートでは、会社や職場によりフォーマットは異なりますが、あらかじめ、自己評価する大まかな項目(評価項目)が書かれています。これは、大きく分けて2種類あります。
ひとつは、どれだけ実績を残したかという「成果項目」。
もうひとつはそのためにどのように頑張ったかという「行動項目」です。
結果と結果を出したプロセスの両面から見ようという設計です。
会社の幹部に近くなるほど、プロセスより「結果」が重視されます。
新入社員など入社から間もない場合は、業績・結果よりも、頑張ったプロセスである「行動部分」が重視されます。
この2つの部分について、自分の仕事をしっかり整理しておくことで、自己評価が書きやすくなります。
3. 評価項目と自己評価の書き方例(営業職)
「成果項目(業績、目標達成)」については下記の具体例の「評価項目①③」。
「行動項目(どう頑張ったか)」は、「評価項目②④」となります。
一つ目は目標と結果が数値で見え、わかりやすい営業職を例に上げます。
評価項目と自己評価の書き方を、具体的な評価項目を上げて解説していきましょう。
評価項目①:営業目標の達成度
〇与えられた営業目標に対して、どの程度達成したのか、また達成しなかったのか。
また、前年と比べて伸びたのか、前年を下回ったのか。
これらは、会社のアウトプット資料があればそれを引用し、必ず数値で表現します。
<書き方のポイント例>
・予算比〇〇%
・前年比〇〇%
・新規顧客獲得の目標◯◯件に対して◯◯件、達成率〇〇%
・◯月の成果◯◯円、◯◯%、◯月の成果◯◯円、◯◯%、…、
評価項目②:目標を達成できた理由、できなかった理由と具体的行動
〇目標達成した場合は、努力したことを具体的に書きます。
く書き方のポイント例>
・顧客への訪問回数はどうだったのか
・アフターのフォローは適切だったのか
・提案の仕方やタイミング、セールストークはどうだったのか
・環境面で良かった点、悪かった点はあるのか
・環境面で悪かった点を克服するためにしたことはあるのか
・目標を大きく上回った場合は、特にその理由と努力したことは何か
評価項目③:来期(来年度)の挑戦目標
〇挑戦したい営業目標について記入します。今期の結果同様、数値で表現します。
特に前の評価期間に比べて、どれだけ伸ばそうとしているのかがポイントになります。
会社のガイドライン(たとえば、前年比10%以上とか)があれば参考に目標設定をします。
評価項目④:来期目標達成に向けた具体的取組
〇来期の社内外の環境変化を考慮しつつ、また前期の反省を踏まえて目標達成のためにどんな課題を持ち、対策を考えているのか具体的に書きます。
<書き方のポイント例>
・来期(来年度)に予想される環境の変化はなにか
・昨年度の活動で、特に反省すべきところはどこか
・環境変化、前年の反省、それぞれを踏まえて、達成に向けて特に取り組みたい具体的な項目はなにか
・営業のスキルを上げるために頑張りたいことや自己啓発したい課題はなにか
4. 評価項目と自己評価の書き方例(事務職、技術職など)
事務部門や技術職なども考え方は同様です。
数値化は難しいですが、営業目標の代わりに、自ら立てた課題解決の目標(成果項目)を決めた期日までにやり遂げたかどうか、そのためにスケジュール管理を徹底したり他のメンバーの協力を取り付け頑張ったこと(行動項目)というように置き換えて考えます。
評価項目①:成果項目
<書き方のポイント例>
・無駄な事務管理作業の改善で成果を出したものはあるか
・連絡ミスによる非効率業務で改善策を提案し成果のあったものはあるか
・経費削減目標予算は達成することができたかどうか
・工程の改善目標は達成できたか
・納品期日は守れたかどうか
・期初にもらった特命事項は達成したのかどうか
・残業時間の削減など業務の効率化ができたか
評価項目②:行動項目
<書き方のポイント例>
・目標達成に向け、職場の他のメンバーの協力を取り付けるなどしたか
・常に時間意識を持ち仕事を進めてきたか
・細かい改善点に注意を払うことができたか
・常にコスト意識を持ち仕事を進めてきたか
・・・評価項目の③④は、営業職の例と同様、これらについても今年度を振り返るとともに、来年度への課題を新たに設定していきます。
5. 職場の活性化に向けて頑張ったことの書き方例
営業職の営業目標や事務職であれば課題設定など、その職種での直接的な業務について以外に、毎日の仕事で忘れてはならない仕事があります。
これらの項目は、どんな職種にも共通な項目で、職場の活性化にとってなくてはならない項目として、特に人事考課シートには記入欄が明記されている場合がほとんどです。
それが、以下の評価項目で、これらはすべて行動項目となります。
評価項目⑤:後輩指導
〇後輩やパート社員、アルバイトなど同じ職場で働いていて、彼らを指導しなければならない立場にあるが、分け隔てなく指導を行っているかを自己評価するものです。
<書き方のポイント例>
・彼らが困っているとき、自ら手を差し伸べて指導しているか。
・質問や疑問を感じて、指導を求めてきたときすぐに対応しているか。
・彼らが自分たちの職場の戦力になることを常に考えているか。
評価項目⑥:職場のチームワークへの貢献度
〇職場にあって、チーム全体に気を配り、チーム力の向上に努めているかということについて自己評価するものです。
<書き方のポイント例>
・職場に問題点などを発見した時、上司に報告しているか。
・後輩などから問題提起されたことを上司に報告しているか
・職場の活性化を意識し、自らの意志で行動しているか。
評価項目⑦:職場や仕事の改善への提案や意見具申
〇職場がよくなるように、また仕事の効率を上げるために提案したり意見具申しているかどうかを自己評価します。
<書き方のポイント例>
・コストを下げる方法ややり方を考えて提案したことはあるか。
・仕事にかかっている時間を短縮するような提案をしたことはあるか。
・今以上に売り上げや収益を上げる方法を提案したことはあるか。
これら、⑤~⑦は数値化が難しいので、自己評価では具体的な事例をあげて記入する必要があります。
6. 自己啓発などすすんで勉強したことの書き方例
最後の評価項目は自己啓発です。
会社によっては、その他の項目として自由記入欄的に記入するようになっていることがあります。
自身の頑張り部分として自己アピールできるところです。是非とも記入しておきたい項目です。
評価項目⑧:自己啓発や自己研さん
〇現在の自分の仕事が今以上にはかどるように、仕事の時間外で勉強したりしていることを申告します。
<書き方のポイント例>
・現在のスキルを上げるために、自主的に勉強していることがないか。
・現在のスキルを上げるために、資格取得に励んでいることはないか。
・現在の担当業務の知識を増やすために、参考本を読んでいるか。
自己評価を上手に書いて、評価アップを狙おう!
職場での昇級や昇進に影響する人事考課。
上司が採点する部分は普段からの行動と業績しだいなので、自己評価を記入するシートが配られてからどうこうしようとしても難しいものがあります(急に媚を売ったりするのは不自然ですよね)。
しかし、その査定の点数を少しでも上げるための、自己評価を上手く書く方法を紹介しました。
ぜひ、自分の頑張ってきたことをわかりやすくアピールしてください。
自己評価コメントの具体的な文例は、
→「人事考課表 自己評価コメントの例文・文例・記入例!」
自己評価シートを書いていて、自分のやりたい仕事ってホントにこれかなぁ?と疑問をもってしまった人は、
→「やりたい仕事がわからない…適職・天職を見つける17の方法」
あなたが上司の立場で、部下に対して評価コメントを返す側であれば、
→「人事評価の上司コメント。部下へ返す評価コメント例文と注意点」
うまく自己アピールして、あなたの人事評価が上がりますように。
2021/02/16