履歴書の学歴・職歴は、一般的な様式に基づいて、正確に記載することが求められる欄です。独特の書き方をするケースもあるため、自分がどのパターンに当てはまるのか、しっかりと確認しておきましょう。
こちらから、生まれ年ごとの一般的な卒業年が確認できます。(スマフォでご覧の方は、こちらからどうぞ)
専門学校・休学・留年・浪人など、経歴によってずれますので、必要に応じて調整してご使用ください。
また、早生まれ(1月から3月)の方は、生まれ年の前年が実際の卒業年となります。同級生の大半が自分より前年の生まれだった方は、同級生の生年でご覧くださいね。
1.履歴書の学歴はどのように書くか
(1)学歴はどこから書き始めるか
まずは、一行目の中央に学歴と書き、二行目から具体的な学歴を書き始めます。年は、右上の記入日とあわせ、和暦で書かれるのが一般的です。
中学卒業から書き始められることが多いですが、学歴や職歴が多くて書ききれない場合には、高校入学までを省略し、高校卒業や最終学歴から書き始めても差支えありません。
平成○年○月 ○○高校 入学
このように、学歴ごとに一行にまとめて書いていきます。
高校、専門学校、短大、大学、大学院などについては、学部、学科、専攻なども記載します。
予備校や語学・資格取得のためのスクールは、学歴には含まれないので注意しましょう。スクールで取得した資格等がある場合には、後述する右側の資格欄に記載します。
(2)学校名変更、大学院、中途退学、留学……こんな時はどう書けばよい?
上記の書き方と異なるのが、卒業したのちに学校の名前が変わった場合や、中途退学、大学院や留学の学歴の書き方です。
以下を参考に、記載しましょう。
あ)卒業した学校の名前が変わっている
卒業後に学校名が変更となった場合には、つぎのように、現在の名称もカッコ書きで添えておきましょう。
い)大学院の場合
大学院の卒業については、修士課程修了、博士課程修了のように、それぞれの過程ごとに分けて記載します。
また、卒業した大学の大学院に入った場合には、つぎのように大学の卒業・大学院への入学とします。
平成○年○月 ○○大学院(専攻などの正式名称) 入学
う)中途退学した場合
中学や高校、大学などの中途退学の場合には、つぎのように理由を添えて書きましょう。
進路志望変更のため中途退学
大学院で必要な単位を取得したけれども、論文が認められずに修士号や博士号を取得できなかった場合には、いわゆる中退と区別するため、つぎのように記載する方法もあります。
単位取得後退学
単位取得修了
満期退学
どちらの書きかたでも、差支えはありません。
え)留学した場合
留学した場合には、つぎのように、留学先と学んだことを記載するとよいでしょう。
2.履歴書の基本となる職歴の書き方
最終学歴を記載した後、1行あけて、中央に職歴と書きます。
続けて、最初に勤務した会社から、入社・退職毎に記載していきます。
平成○年○月 株式会社○○を一身上の都合により退職
平成○年○月 △△有限会社 入社
リストラなどによる退職の場合には、「会社都合により退職」で差し支えありません。
転職回数が多くても、正社員として在籍してきた勤務先は全て記入します。
社名は、(有)・(株)なども略さず、通称ではなく正式名称を書きましょう。
なお、社内での異動の履歴は、基本的には記載しませんが、社名変更や合併、転籍の場合は、以下のように記載します。
あ.社名変更
入社した時の社名と、現在の社名が異なる場合には、つぎのように現在の名称もかっこ書きで添えておきましょう。
い.合併などによる転籍
合併に伴う転籍の場合は、転職と間違われないように、合併の年月で次のように記載するとよいでしょう。
3.組織や勤務形態により異なる入社・退職の書き方
ところで、会社組織や勤務形態によって、入社・退職の書き方が異なることをご存知でしょうか?
代表的なものは、次の通りです。
(1)一般的な株式会社・有限会社
一般的な株式会社・有限会社などの場合には、以下のように記載します。
平成○年○月 株式会社○○を一身上の都合により退職
(2)派遣満了
派遣社員の契約満了に伴う退職の場合には、以下のように書いてもよいでしょう。
平成○年○月 株式会社○○を契約満了につき退職
(3)在籍中の転職活動
在籍しながら転職活動をしている場合には、以下のように記載します。
平成○年○月 (面接の年月) 現在に至る
また、退職予定が決まっている場合には、退職予定を記載します。
(年月は空欄) 株式会社○○を○月末に退職予定
(4)家業手伝い
平成○年○月 一身上の都合により退職
(5)公務員
平成○年○月 ○○市役所を一身上の都合により辞職
(6)有限会社・株式会社等以外の、個人事業主の事務所など
平成○年○月 ○○弁護士事務所を一身上の都合により退職
4.アルバイトの場合はどのように職歴を書くか
(1)アルバイトの書き方
アルバイトは、厳密には職歴に入らないとされています。
しかし正社員としての経験がない場合には、なるべく長期(1年以上)のものを中心として、空白をつくらないように記載するとよいでしょう。
フロントでの接客、電話応対等を行う
平成○年○月 ○○菓子舗にアルバイトとして勤務
店頭での接客、電話応対等を行う
(2)正社員登用はアルバイトと登用を分けて書く
正社員に登用された職歴は、以下のように記載します。
平成○年○月 正社員として登用
5.ブランクがあるときはどのように職歴を書くか
(1)出産・育児・介護など
出産・育児・介護などによるブランクがある場合には、次のように休暇取得や、退職後のブランクの理由を記載するとよいでしょう。
(または、平成○年○月 父の介護のため介護休暇を取得 など)
平成○年○月 復職 同社総務部企画課に配属
平成○年○月 長男出産のため退職 出産後、育児に専念
(2)留学、再入学など
留学、再入学などでのブランクがある場合は、職歴に連続して記載します。
平成○年○月 アメリカの○○大学に留学 語学・MBA過程を取得する
平成○年○月 ◇◇株式会社入社
(3)ブランクの間のアルバイトの書き方
ブランクの間にアルバイトをしていた場合は、以下のように記載します。
平成○年○月 ○○書店にアルバイトとして勤務
平成○年○月 ◇◇株式会社入社
6.学歴・職歴が書けたら、次は志望動機に着手しよう
履歴書の基本項目から始まって、職歴・学歴を書いてきました。
ここまでくれば、履歴書で書かねばならない項目の半分は埋まったと言えるでしょう。
これまでの項目は、今後の人生で繰り返し使うことになるかもしれません。
せっかくまとめた項目ですから、必要な時に参照できるように保存しておきましょう。
さて続いては、どう書けばいいのか迷う項目のトップ、「志望動機」の書き方です。
もし必要があれば、このタイミングで改めて、棚卸した経歴を整理するのもいいですね。
自分の棚卸しでミスマッチを防ごう|履歴書・職務経歴書を書く前に
今までの自分を振り返りながら、志望する会社へ何を伝えるか、考えていきましょう。