自分の希望条件に合った求人を見つけるには、どんな探し方をしたらいいのでしょうか?
転職先の探し方にはいくつかの大事なポイントがあります。
これを押さえておかないと、いい転職にはなりません。
転職したいということは、いまの会社に不満があり何かが良くなることを希望してる筈。
しかし転職において重要なポイントの確認が出来てないまま話を進めてしまい、転職前と結局たいして変わらない、ある面では良くなったが別の面で失敗の転職になってしまった…というケースはかなり多いです。
- いま勤めているのであれば、本当に転職すべきか?
- どうやって仕事(求人情報)を見つけるか?
- 注意して確認すべき点はどこか?
求人先を探す段階から実際に転職するまでの流れの中で、重要な確認項目をまとめました。
自分の希望する条件に合った求人を見つけて、スムーズに転職するために、ぜひお読みください。
転職先の探し方、まず確認すべきことは?
1. いまの仕事・会社の不満点と解消される条件をリストアップ
転職を決意するからには、せっかく入った今の会社に対して何らかの不満がある事でしょう。
その不満、いわゆる転職の理由を再確認しどうなったらそれが解決といえるのかを考えておきましょう。
ただ漠然的に不満点を考えるだけでは、転職先でもそれが解決されない可能性があります。
これが自分でわかっていれば、転職先はその不満を解消している事が最低条件になります。
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- 給与に不満がある →
具体的にいくら以上の給与を求めるのか?
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- 職場の雰囲気が気に入らない → あなたは
どんな雰囲気の元で仕事をしたいのか?
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- 仕事の内容が思ってたものと違う →
どんな職務が与えられれば良かったのか?
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- 通勤が便利な会社に転職したい → 具体的に
通勤時間がどのくらいまでなら許容範囲なのか?
こういった不満の再確認と、それが解消される条件を細かく考える事で、転職先に求めるポイントや重視するチェックポイントが見えてきます。
また、あなたが抱く不満によっては、むしろ転職をしない方が正解の場合もあります。
例えば給与に不満があったとしても、今の会社の昇給額が大きければ、最終的には満足できるでしょう。
一度転職すれば普通は以前の会社にはまず戻れません。
本当に転職するべきかどうかを考える意味でも、まずは改めて転職したい理由を再確認する事が大切です。
2. 転職で何を手に入れるか、優先すべき事を考える
勤務時間、勤務地、給与、休日の数など、会社に関わる全ての事に対してあなたなりの理想があることでしょう。
しかしその理想を全て満たす会社はまず存在しません。
そう考えると、これらにおいて優先順位を決めておく事が大切です。
あなたの理想に対して
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- 「絶対に譲れない点」
- 「条件によっては妥協できる点」
これらは、面接時や問い合わせ時に確認しなければならない点にもなります。
また、仮に理想通りの条件であったとしても、それによって思わぬ落とし穴がある場合もあるので、その点も含めて最終的に確認が必要になります。
<魅力的な求人条件から逆にあり得る落とし穴の例>
- 給与が高い・・・厳しいノルマが存在する可能性がある、手当込みの表示になっている
- 勤務時間が短い・・・会社の成長余力がない、単純な仕事しか与えられない
- 社員同士が友達感覚・・・自身がだらけてしまい、社会人としての成長の妨げになる
- 若年層が多い・・・ブラック企業で新人が次々辞めていく、ある程度の年齢になるとリストラされる
必ずしもこうとは限りませんが、例のように魅力的な長所に目を奪われて、落とし穴を見逃してしまう、あるいは思わぬ短所が存在している可能性があります。
もしそれがあなたにとって致命的なデメリットの場合、失敗の転職となってしまいます。
こうしたちょっと条件が良すぎておかしい?と思うような不安要素に関しては、このようにあらかじめ予想しておき、面接時には必ず確認してくださいね。
転職で失敗しないためには、特にこの1の理由と2の優先順位が重要です。
慎重に時間をかけてじっくり考えてみましょう。
3. 自分の転職市場での値打ちを調べておく
さて、あなたが実際に転職したら、もっと高い給料がもらえそうなのか、もっと好条件の転職ができそうなのか、自分でわかっているでしょうか?
おそらくほとんどの人はそれがわからずに転職活動を初めてしまいます。
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- 「思ったよりいい求人がない…」
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- 「いい条件で採用してくれる会社がない…」
- 「給料の希望を言うと渋い顔をされる……」
といった状態になってしまいます。
そうなる前に、自分の転職力がわかっていたら、どうでしょうか?
無理のある条件を希望したり、逆に自分を低く見積もってしまってもっと高い給料が貰える筈のところを逃してしまったりする失敗を避けることができるかもしれません。
転職先の企業を探す
4. 転職先の候補をリストアップする
転職理由、転職先に求める事の優先順位、ここまで決まったら実際に転職先となる企業を探します。
条件に合っているかどうかは求人の掲載を見れば分かるでしょうから、ここでは転職先の企業を探すいくつかの方法と、それぞれの利点を挙げていきます。
もちろんこれらの方法から、どれか一つを選ばなければならないということはありません。
しっかりと探すなら、ここで紹介する方法を全て実践して探すのをおススメします。
ハローワーク
自分の住んでいる地域のハローワークや、努めたい地域のハローワークに出向いて仕事を探します。
地元の情報に詳しいスタッフのサポートがあるのが利点です。
平日に通う必要があるため、今の仕事を続けながら探すのはやや難しい人も。
ハローワークインターネットサービス
ネットで全国の求人が登録なしでもいつでも手軽に調べられます。
件数が抱負。零細事業者やパートから大企業までさまざまです。
求人雑誌(フリーペーパー)
毎週のように発売されるものが多く、次々と新しい企業が掲載されます。
しかし、入手した号に求める企業が掲載されていない可能性があります。
転職サイト
条件の検索が簡単。遠くの場所の求人も確認できるため、引っ越しも絡む転職の際には便利。
日本の転職者の実に8割が登録する転職サイトは、
→「転職者の8割が利用!リクルートの転職サービスを利用するメリットは?」
転職エージェント
スタッフと面談してのコンサルティングサポートを受けられます。
比較的、高報酬の案件が多い。その分求められるスキルも高めの求人が多い。
折り込みの求人広告
近場の企業の掲載が豊富です。
情報数は少ないです。
知人の紹介
一種の口コミ情報。割りと信頼性は高いが、希望の条件にたまたま合ったものかは運次第。
……このように、企業探しの方法においてもそれぞれの特徴があります。
もちろんそれぞれ情報が掲載されている企業も異なりますし、これにおいてはどれか一つに限定せず、可能な限り、全ての方法を使って転職先を探すようにしましょう。
いろんな情報を見ていると、”相場観”もついてきます。
5. 勤務条件のバランスを確認する
さて、いろんな求人情報の中から、あなたが最優先する希望が叶う企業が見つかりました。
でも、それだけに注目せず条件が合わなかった部分においても、きちんと確認しておくべきです。
例えばまず勤務時間を優先したとして、それに見合った企業が見つかったとします。
しかし、それに反してあまりにも休日が少ない場合、あなたはそれを受け入れられるかが重要です。
いくら勤務時間が理想どおりでも、月に4回の休みでは満足できないと思えばその企業は対象外です。
逆に勤務時間が理想どおりであれば、例え休みが4回でも構わないそう思えるのでしたら問題ないですね。
一長一短という言葉を使うなら、“一長”の部分を満たしている企業が見つかった時、それに対して“一短”の部分においてあなたは納得できるか、それを考える事も必要になってきます。
完全にあなたの条件どおりの企業を見つけるのは難しく、条件によってはそんな企業は存在しない可能性もあります。
そんな満たしていない条件において、あまりにもあなたの希望とかけ離れていないかを確認してください。
6. 転職候補先の企業の概要を調べる
ここまでくると、求人条件を満たした希望の企業が見つかっている事になります。
しかし、その会社は実はブラック企業かもしれません。
ブラックとして有名な会社であればすぐにわかるかもしれませんが、小さな会社などでは情報がないことがほとんどです。
そこで、その企業についてのさまざまな情報を集めることをやってみましょう。
ある程度の会社であればホームページ、上場企業であれば会社四季報などで調べることができます。
また、
- 企業の規模
- 本社だけでなく支社が存在するのか
- 従業員の数はどれくらいか
- 年齢層はどんな感じか
など、調べだすと項目は無数にあります。
事前に調べておいて、これはなにか嫌な感じがする…となったら、応募しなければいいですし応募して面接となった際に納得いくまで詳しく質問することもできます。
ここでは、事前に調べておく事をおススメする項目とその理由を挙げていきます。
1)本社と営業拠点
ある程度の規模の会社は、本社だけでなく支社や営業所が全国各地に存在しています。
ということは転勤の可能性があります。
また、支社や事業部毎に全く違う業務を行っている可能性もあります。
このため、予想外の転勤や将来あなたが希望とした職種と全く違う職種を任されてしまう可能性もあります。
せっかく転職したのに思っていた仕事や勤務地と違うのは、仕事を続ける上で致命的なので要注意です。
2)従業員の人数と推移
従業員の人数が分かれば、その会社の安定性を知る一つの手掛かりになります。
その際、単に現時点の人数に注目するだけでなく、従業員の推移を知ることが大切です。
例えば従業員が1000人以上の比較的そこそこの企業だとしても、数年前は1500人以上の従業員がいたとすれば、ここ数年で業績が大きく落ち込み、リストラで規模が縮小された事が予想できます。
もっともリストラによって業績が回復し、人員が必要になって今回の求人募集となった可能性もあります。
ちなみに「従業員が少ない=いい会社ではない」とも限りません。
少数精鋭で大きな利益を出している隠れた優良企業はたくさんあります。
単に数だけでなく、その推移や現在の人数になっている理由が掴めれば、その会社の業績や方向性などを見通すことも可能です。
3)従業員の年齢層と離職率
従業員の数だけでなく、年齢層を知る事も重要です。
平均年齢が求人情報に掲載されている事もあります。
なんとなく、あなた自身の年齢層に近い方が親しみやすいと思うでしょう。
実際に気が合う、合わないは人間関係において重要な要素なので、その点を知る事はもちろん大切です。
さらに大企業であれば、離職率なども公表されています。
長く勤められる働きやすい会社なのかもそれでだいたいはわかります。
・・・公表されているデータから、あらかじめどんな会社なのか予想しておきましょう。
実際に会社を訪問して社内の様子を見た時に、その通りかあるいは違っていれば、それについて面接官に質問できます。
それによってより具体的に、転職後の仕事についてイメージすることができるようになります。
7. 転職先候補の職場を覗いてみる
数字に現れる部分に関しては、企業のポームページで覗くことができます。
もし知っている人がいれば質問することで知る事ができますが、社内の雰囲気に関しては、実際に見学するのが一番です。
たとえ求人広告の文章で、”和気あいあいでなじみやすい”と書いてあっても、それをそのまま鵜呑みにするのは軽率です。
例えば店舗が存在する企業であれば、実際に客として足を運ぶ事で店内やスタッフの雰囲気を知る事ができます。
また、製造業のような仕事であったとしても、企業によっては面接の前後に見学をさせてくれるところもあります。
その会社の商品を試しに買ってみたり、サービスを申し込んでみて自分が顧客として体験してみるのもいい手です。
見学できる機会があったり、実際に足を運んで職場を確認できる機会があったら積極的にその機会を利用してください。
社内の雰囲気やそこで勤める従業員を知っておく事は、確実に大きなプラスになります。
転職後の生活をシミュレーション
8. 転職したらどんな生活になるのか、イメージしてみる
ここまでくれば、転職後の毎日の生活をイメージしてみましょう。
実際に転職する事で毎日の生活は大きく変わります。
最終確認の意味で、本当に転職して新たな生活の毎日を受け入れられるかを考えましょう。
その企業への転職して、今までよりも良くなる部分は増えるでしょうが、中には今までよりも大変になる部分もあるでしょう。
あなたにとってそれが本当に耐えられるかの確認です。
1)残業が増える、休日が減るもしくは休日の曜日が変わる
例えば給与のアップを最優先にした場合は、今までと比べて残業が激しく増加する可能性があります。
あるいは休日が減る可能性があります。
選んだ職種によっては休日の曜日自体が今までと異なってきます。
もちろんこの両方の場合があります。
仕事を続ける上では、企業の事だけでなく私生活の充実も重要ですから、これによって恋人や家族と過ごす休日に支障が出ないかを考えてみてください。
2)帰宅時間が遅くなる
残業の多い企業や勤務スタートの時間が今までより遅くなる場合、当然今までに比べて勤務終了の時間も遅くなります。
そうなると今まで仕事を終えてくつろいでいた時間帯でも、今後はまだ仕事をしている可能性があります。
勤務地が遠くなれば通勤時間が長くなり、その分帰宅時間も遅くなります。
単に勤務時間を見るだけでなく、そこからの残業と帰宅に必要な時間を考え、あなたや家族の生活ペースとしてそれが本当に受け入れられるかも考えてみてください。
3)給与が下がる
転職先に求める事として、プライベートな時間の確保を最優先した場合、給与が下がる可能性があります。
また、昇給やボーナスを重視し将来の成長性を重視した転職の場合でも、現時点の給与が下がる事があります。
これに関してはあなた自身はもちろん、あなたが結婚している場合は家族にも相談する必要があります。
いくら時間に余裕が生まれ、いくら将来大きく稼ぐことを望めても、今の生活が困難になるようでは問題です。
4)通勤時間と通勤手段の変化
直接仕事とは無関係なものの、転職後の生活において最も変化を実感する部分でもあります。
通勤時間が短くなる場合はむしろ嬉しく感じるでしょうが、逆に長くなる可能性もあります。
また、企業によっては通勤手段自体が変わる事もあります。
今までのように車通勤ができなくなり、毎日通勤ラッシュの電車で通わなければならなくなる可能性もありますね。
それがあなたにとって本当に我慢できるかどうか、特に通勤手段が変わる場合は、転職先の企業の面接を受ける前に休みをとって新たな通勤手段を試してみるのもいいですね。
求人に応募する
ここまで全て問題がなければ、後は実際に転職先の企業に応募することになります。
選考の途中で、質問できる機会をつくってどんどん質問しましょう。
- 疑問に思ったことは何でも聞くこと
- こちらの希望を伝えること
面接まで進んだら、どんな細かいことでも聞けることは全部聞いてしまいましょう。
今度はもう前の就職、転職のような失敗はしない!
あなたの職歴や経験を活かして、ぜひ採用試験に合格し、新しい仕事と生活を手にしてくださいね。
採用決定後に気をつけるべきことは?
いよいよ転職先の採用試験に合格の連絡がきました。
でも、もう辞めるからといって、今の職場をおろそかにするのは厳禁です。
転職先の企業が確認の意味で、あなたの現在の仕事への姿勢をいま勤めている企業に確認するケースもあります。
意外なところで企業同士というのは繋がっているもので、また、現在では個人の情報もフェイスブックを始めいろんなところで企業が収集することも可能です。
無責任な行動をとってしまうと、転職先の企業からの評価が著しくダウンしてしまう可能性もあります。
今の職場においてしっかりとした引き継ぎをして円満に退職し、転職先に入社して出勤するまでが転職活動です。
また、転職することを報告すると、いまの会社から引き止められる場合もあります。
これまでよりも好条件で働いて欲しいという申し出があることも。
そんな時、どうするかも考えておいた方がいいでしょう。
引き続き今の仕事を続けることも、場合によってはありです。
……以上、紹介した流れを参考にして、あなたもぜひ転職を成功させてくださいね。
あなたが自分に合った素晴らしい仕事を見つけ出せますように!