中途採用の面接を制する、3つの対策 | はたらくす

中途採用の面接を制する、3つの対策

仕事が決まらない人の面接対策 面接・適性検査

中途採用の面接で落ちるのは、なぜか。
それはずばり、面接対策ができていないからです。

アピールできる実績はある。スキルも十分に備えている。
意欲も、面接ではしっかりと伝えた。
なのに、なかなか採用にいたらない……。
そんな悩みを抱えてさまよう人は、多いでしょう。

これはそんなあなたが、転職・再就職を成功させるための、面接対策の総集記事です。
人材コンサルタントとして数多くの転職者にアドバイスをしてきた筆者が、あますところなく抑えるべきポイントを伝えます。


あなたが面接で落とされる理由

さて、それではいままでの面接では、何が足りなかったのか。
大きく分けて、ふたつのポイントが考えられます。

(1)不採用の要因となる、身だしなみやマナー

まずは、2018年1月から5月にかけて、中小企業の人事担当者に対して行われた、中途採用の面接に関するアンケート調査を見てみましょう。

この表から分かる通り、面接で特に重要視するポイントは、志望動機や転職・退職理由を圧して、「人柄」が30%を占めています。
ここに「マナーや身だしなみ」の14%を加えると、約半分の44%にも上ることになります。

また同様に、不採用にする理由として多いものを尋ねられた人事担当者の31%があげたのは、人柄がよくないということでした。ここに、マナーや身だしなみがなっていないという19%を加えると、なんと全体の半分、50%にも上ります。

この調査結果からわかるのは、その人の学歴や職歴、資格など以上に、見た目やふるまい、話し方が、採否に直結しているということです。

2005年に、演劇やマンガの原作者でもある竹内一郎氏の著書「人は見た目が9割」が、ベストセラーとなりました。
本書では、人が他人から受け取る情報の割合が以下のように引用されています。

・顔の表情 55%
・声の質(高低、大きさ、テンポ) 38%
・話す言葉の内容 7%

いわゆる、メラビアンの法則です。

竹内氏は、このデータから
“コミュニケーションの「主役」は言葉だと思われがちだが、それは大間違いである。演劇やマンガを主戦場としている私は、人は能力や性格もひっくるめて「見た目が九割」といっても差し支えないのではないかと考えている”と言い切ります。

話している内容よりも「見た目」、つまり表情や声の質、身だしなみや仕草が、相手の印象を大きく左右してしまう、ということです。

第一印象は、0.5秒で決まると言われています。
これらを考え合わせると、面接という短い時間では、マナーや身だしなみを含む「見た目」によって、採否が決まりかねない、ということになります。

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竹内一郎
発売日: 2005/10/20
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(2)できることを伝えることが、応募先を調べる目的

また、このような調査もあります。

少し古い資料ですが、半年以内に転職を実現された方と、キャリアアドバイザーとの着目点の違いを示す、2009年9月に実施された調査です。

転職を考えている人が、企業について調べる目的は、「転職先を冷静に判断するため」、つまりその企業が自分にふさわしいかどうかを判断するために、企業について調べる、というのが、最も多い回答(63%)でした。
それに対して、キャリアアドバイザーの大半(80%)は「自分の入社後の活躍をアピールする」ことが、企業について調べる目的だと回答したのです。

あなたは、応募先の企業がどのような業務を行い、どのような人材を求めており、そして実際に働くことになったらどのような仕事をすることになるのか、把握できていますか?

応募先の企業がどのような企業であるか理解し、入社後をイメージして、自分はそこでどのような役割を果たせるかをまとめておくこと。
それができていれば、面接に自信をもって臨めるようになります。より具体的な自己アピールや志望動機を伝える上での、強力な助けともなるでしょう。

(3)見た目を整え、できることを整理する

すぐに仕事が決まる人、内定が出る人は、自分が企業が求めている人材であることを、見た目でも言葉でも伝えることができる人です。
結果を残す人は、決して準備を怠らないものです。事前準備をしっかり行うことで、与えられた役割を全うし、結果を残せる人材である可能性が高いとみられる効果も期待できます。

面接の場で、応募先のニーズに一致している人材であると示せたなら、採用内定の可能性はぐっと高まることでしょう。

それでは早速、対策をはじめましょう。

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対策1 応募先をじっくりと調べる

(1) 募集要項から何を求めているかを見極める

結婚相談所を活用した「婚活」になぞらえて、就職が「結婚」、面接が「お見合い」だと見立てると、会社の募集要項は、通常の婚活では見ることのないだろう、「紹介してほしい相手の希望条件」となります。
この募集要項を読み込むことで、会社がどんなスキルや能力をもつ、ひいてはどのような人材を求めているのかが、つかみやすくなります。

応募のミスマッチを防ぐためには、自分の棚卸しについての記事にあるように、応募先のニーズと自分の希望の重なるところを確認する作業も必要です。

また、「会いたい」と思われる秘訣でも触れているように、その会社で必要とされている能力を持っていることを伝えるために、相手が何を求めているかを見極めることも重要です。

それらがクリアになったなら、具体的な面接の準備に進みましょう。

(2)ホーム―ページを読み込む

まずは、応募先の会社のホームーページを開いてみましょう。

いまやホームページは、名刺と同様、ビジネスにおいては当然のものとなっています。それは、顧客への情報発信の場であり、投資家への情報提供の手段であり、重要なマーケティングのツールでもあります。
もし、企業のホームページを見るのが初めてであれば、同業他社のホームページを見てみるとよいでしょう。いくつかのホームページを見比べてみると、情報の多さ・少なさや、内容の違いに気づかされます。
そこから読み取れるのは、会社がホームページという顔に、どの程度注力しているのか、どのように情報を公開しているのかということです。そこからは、その会社が社員や取引先、その他ステイクホルダーに対してどのように接しているのかを、伺い知ることもできます。
会社のホームページには、主に次のような項目がまとめられています。

①会社情報

会社の概要(所在地や設立、資本金など)や企業理念や社長あいさつなどの、基本的な情報です。

②事業内容

取り扱っている商品やサービスなどの、会社で営んでいるビジネスの内容について記されています。担当部署などが紐づけられていることもあります。

③採用情報

求める人物像や、募集職種、ときには具体的な募集要項や応募方法などが掲載されています。

④その他

新着情報やニュース、ブログなど、その業種や業態ごとに異なる、様々な情報が掲載されています。

(2)「人の顔」がないアニュアルレポート

上場企業であれば、アニュアルレポート(毎年一回、株主や投資家に配られる年次報告書)を見るのも、一つの目安となるでしょう。

これは、ビジネス上の正式な書類とは異なり、企業が自由なスタイルで書くことができる報告書です。そのため、各社とも自社をアピールするために、ビジュアルを重視した体裁のものを発行しています。
ここで特徴的なのは、「人を大切にする」とうたいながら、人の顔がないレポートが多いことです。
たとえば欧米のアニュアルレポートには、多くの社員の顔写真やコメントが載っているのが通例です。しかし、日本のアニュアルレポートには、それらはほとんど見られません。
例外的に、>武田薬品工業ソフトバンクなどのレポートには、人の顔がたくさん出てきます。

武田薬品工業のアニュアルレポート

ホームページやアニュアルレポートなどの企業広報からは、その企業のカルチャーがうかがえます。素晴らしいと感じたポイントがあれば、それを志望動機に加えたり、面接の場で伝えたりするのも良いでしょう。

(3)業界や職種に沿って分析する

次に、業界や職種などについて、視野を広げて調べてみましょう。例えば、あなたがいままで働いてきたのと同じ業界での転職を狙っているのだとしても、いくつかの同業他社を見比べてみることで、それぞれの占めているポジションや方向性が見えてきます。
また職種についても、他業界の職種と比較することで、その業界における特性がつかみやすくなるでしょう。

例えば、一口に営業と言っても、個人営業もあれば、法人営業もあります。
新規営業とルートセールス、内勤営業では、販売方法が異なります。医薬品営業のように、特殊なスタイルの営業もあります。
勤務しているのがメーカーなのか、代理店なのか、商社なのかなど、所属する会社の特性によって、仕事の内容自体も変わってくるでしょう。

これらの軸に沿って、ホームページを見比べ、自分が応募しようとしている会社の立ち位置を客観的に確認してみると、新たな発見があるでしょう。

(4)第三者の視点から見る

最後に、その会社を離れて、第三者の視点からチェックしてみましょう。

上場している企業であれば会社四季報のインターネット版に掲載があります。その会社の名前を入力すれば、第三者の評判を調べることは容易でしょう。企業の口コミサイトも、数多くあります。

多面的に企業を知ることで、会社の一方的な広報からだけでは見えない部分が見え、理解が深まります。

対策2 会社が求める人材であることを示す

(1) 採用した理由が明確な面接にする

さて、ここでいったん、面接官の立場に立ってみましょう。
面接には必ず、着眼点が存在します。
面接における着眼点とは、採用したいポジションふさわしいかどうか、ということです。
当然のことながら、採否は面接官の好き嫌いで決めるわけではありません。面接官の立場に立てば、その人を採用する(次の選考に進める)のか否かについて、自分の上司や社長に説明できなければなりません。
その点から考えると、面接官が「採用した理由が明確な面接」にすることが、その面接を通過しやすくなるコツともいえるわけです。

(2) 面接官が見るのは、言葉ではなく基本スキル

このために重要なのは、「面接官の質問の意図に沿って話せるようになる」ということです。

志望動機一つとっても、本音と建前があることは、双方とも承知しているところでしょう。むしろそれを前提に、状況に合わせてスムーズなコミュニケーションができるかどうか。面接だけではなく、仕事をするうえで必要となってくるそのような能力を、面接官は見ています。

どの会社にでも通用するような、一般的な志望動機を言うのではなく、応募要項などを加味し、カスタマイズして話せていると、面接官は「相手が求めていることを、しっかりと把握できる人物」と評価することになります。

これはコミュニケーション能力のひとつでもあり、組織で仕事をする上では、ベースとなる能力です。面接では実際に話す内容以上に、このような応用の効く基本スキルを身につけているかどうかということころが重要になってきます。
①の応募先の会社をしっかりと調べた結果が、ここで効いてくるのです。

(3) 様々な角度からチェックされる面接

大企業への転職活動では2~3回の選考ステップがあります。
多くの場合、まず一次面接の人事担当者は「人柄」を見ます。人柄とは、企業のカルチャーにマッチするか否か、等です。
次に二次面接では現場で上司になる人、一緒に働くメンバーが面接官となり、期待される役割を遂行できるか否かを確認します。権限委譲が進んでいる、あるいは現場の判断に重きが置かれている場合には、二次面接が事実上の最終面接となっているケースもあります。

そして最終面接は、経営者が自分の会社に入る人材を確認する、というケースがほとんどです。
面接者が、自社のカルチャーにマッチしない、或いは業務内容が合わず直ぐに辞めるだろう、と経営者が判断した場合には、こちらの記事にもあるように、最終面接で不採用となるケースも意外と多いのです。

面接が一度きりだったとしても、このように様々な角度からチェックがされているのです。

(4)コミュニケーションスキルを高める会話術

さて、面接の現場でよく目にするのが、長々と話しているのに、質問に対する回答にはなっていない、というケースです。
日常生活でも見られるこの話し方は、練習を積み重ねることにより改善できます。
ポイントは「相手は何を知りたいのか」を常に意識することです。それによりあなたの会話スキルが向上するのは間違いないでしょう。
すぐにこのような癖を改めることは、難しいかもしれません。しかし、このような簡単な技術を身につけることにより、お客様や上司、同僚から信頼を得られることは間違いありません。

①30秒~1分で答える

 

何か尋ねられたら、30秒から1分程度で答えましょう。短いと感じるかもしれませんが、必要があれば、相手はさらに質問してきます。それにさらに答えることで、コミュニケーションは十分に成立します。
ただし、はい、いいえ、だけなどでは逆効果です。しっかりと、理由や根拠も述べましょう。

②相手のメッセージを感じ取る

質問の内容や口調から、もっと詳しく話してほしいというメッセージを感じ取ったら、もう少し掘り下げて話をします。ここでもなるべく簡潔に、必要なポイントに絞って話すことを心がけましょう。

(5)短い受け答えは能力の証

短くまとめられた言葉で話すことで、人が自分の話のどこに関心を持つかを知ることができます。そうすれば、自分の回答もブラッシュアップでき、より的確な回答が出来るようになるでしょう。
簡単にわかりやすく回答することは、面接者が上のポジションの人となるほど有効です。


対策3 面接を振り返る

あなたが面接を受けたことがあれば、これまでに受けた面接で何を聞かれ、どう答えたのかを振り返ってみましょう。面接官がどこに好感を持ってくれたのか、という分析も役に立ちます。

どこの会社でもされる質問は似通っています。面接の場数を踏むことによって、答え方や内容をブラッシュアップしていくことができるでしょう。
2014年のリクルートキャリア社の調査では、平均で18.27社の応募の結果、転職を実現したという結果が出ています。もちろん、全てが面接まで進んだとは限らないでしょうが、10社以上に応募した人は、全体の60%以上を占めています。

せっかく受けている面接です。ただ単に数をこなすだけでは、もったいないと思いませんか? ぜひ、一つ一つの面接の場を大切に、全力で挑み、振り返りの時間をしっかりと確保しましょう。そうすれば、結果として不採用になった場合にも、次の面接に活かすことができるでしょう。


人材コンサルタントからのアドバイス

ここまで、面接のコツについてお伝えしてきましたが、大切なことは、自分に合った会社を選ぶことです。

そのためにも焦らずに、じっくりと自分に合った会社を選びましょう。
面接は、企業があなたを選考するだけではなくあなたも企業を選考するくらいの気持ちで挑みましょう。そうすることで、自信をもって面接に臨めます。そして自信のある人材は、魅力に映るものです。

転職活動は「縁」です。どんなに素晴らしい人材でも、募集しているポジションや報酬と合わないと、不採用となってしまいます。実際に、人柄もスキルもよいが、募集しているポジションとあわないので採用できない、という担当者の声を聞くこともありました。
それは残念ながら、ご縁がなかったということです。

転職活動が長くなると、採用されること自体が目的になってしまいがちです。しかし、自分に合わない会社で働くのは、本人にとっても、採用する企業にとっても、不幸な結果となるでしょう。
不採用になることは、必ずしも悪いことではありません。その不採用の理由が、ご縁がなかったからなのか、別の原因があるのかを、自分なりに分析することが大切です。

何度も落ちる、最終面接で落ちるといったことが続くと、心が折れそうになることもあるでしょう。しかし、そこで踏ん張れた人がいい転職を果たせます。
ぜひ挫けずにしっかりと取り組んでいただければと思います。

あなたが面接をうまく乗り切って、いい転職が早く決まりますように。

 
(構成:なかおかともみ)