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給与明細の見方。給料から差し引かれる金額、コレは何?

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給与明細書

 

毎月、給与が振り込まれるたびに会社から渡される給与明細。「どうせ先月と変わらないし」と、手取り額だけ見てすぐに捨ててしまう人も多いのではないでしょうか。

でもちょっと待ってください。その給料の額は来月も確実にもらえますか?

給与明細には、基本給に残業代、通勤費や手当などの支給額厚生年金、雇用保険などの社会保険と、所得税や住民税などの税金控除額、そして労働日数や有休の消化、残業時間の勤怠などの情報が載っています。

そして給料の額には支給額といわゆる手取り○○○円という2つの数字があります。この違いはどこで発生しているか正確にわかっているでしょうか?

ボーナスや残業代を抜いた本当の給与はいくらなのか、自分は社会保険にいくら払って税金にいくらとられているのかを知ることは、将来のライフプランをたてる上でとても重要です。

将来うんぬんの前に、残業代が少ない月にクレジットカードで買い物をして銀行口座の残高が足りず支払いが…ということにもなってしまいます。

いざ給料の高い会社に転職したと思ったら、手取り額が減ってる、アレ? 思惑が違った…といったことにならないためにも、給料の明細書に書かれている項目を正しく理解しておきましょう。


正しい給料明細の見方がわかれば、こんな疑問も解決!

お金の出入りを理解することはビジネスマンとしての基本です。最低でも自分自身が毎月受け取っている給料のことぐらいは把握しておきたいものです。

…とは言っても、会社に行ってさえいれば、毎月自動的に自分の銀行口座に月給として振り込まれてしまっているのが給料というもの。

高い安い、少ない足りない…という感想はサラリーマンやOLをやっていれば誰でも思うことがあるでしょう。

でも、なぜこの数字なのか?ということは、ほとんどの人は調べてないですよね。ほんとは新入社員の時に会社で研修するべきだと思うのですが…

  • どうして給料からこんなに引かれてるの?
  • 給料明細書のこの項目って何?
  • 自分の年収を聞かれたら、どの数字を答えればいいの?
  • 転職サイトに掲載されている給与は、税込み?それとも手取り?

・・・こんなことに疑問を持ったことはないでしょうか?この機会に給与明細に書かれていることをしっかり把握しておきましょう。

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1:支給(基本給)

給与明細の例

支給はまさに会社から支払われるお金、会社で働いた貢献への対価です。

では、項目毎に見て行きましょう。

基本給

各人ごとに決められた一定の額の給与が基本給

その他に残業手当、住宅手当、役員・役職手当、資格手当などがありますが、こういった手当は業績が下向いたりリストラに合えば簡単に削減されてなくなってしまうお金です。

住宅手当や資格手当も、転職して会社が変わったら、同じようにもらえるとは限りません。

これらは当てにせず、自分は基本給でいくら稼げているのかを把握し、住宅購入や将来設計などのライフプランをたてるようにしましょう。

かつてリクルートの就職情報誌では新卒の初任給は必ず基本給で表示されていました。

「給与:○円(基本給)」といった表記です。

新卒の場合、大卒、高卒など学歴ごとに全員が一律同じ初任給です。そして年功序列制の企業では基本給が勤続年数などにスライドして昇給していきます。しかし資格手当などは、その資格に対してはずっと一定です。

そのため、どの部分がベースアップや昇給によって賃金が上がる可能性のある金額で、どの部分が手当の制度が変更されない限り変わらない金額なのか、見当がつくようにという配慮です。

・・・ということから、ハローワーク、転職サイトや転職情報誌などで表示される給与は「基本給」と書いてあれば手当を含まない基本給のことだと当然思います。

しかしややこしいことに、会社によっては、これは全員貰えるものだからと手当まで含んだものを表示している場合もあるので注意!入社後にトラブルにならないよう確認は必須です。

企業側は少しでも給料を高く見せて求人したいという事情があり、こうした表記が結構あります。

特に転職の場合は全員一斉入社で一律賃金というわけではありません。給与は転職時の個別の能力と交渉次第というところもあり、基本給と手当は厳密には区別されてないようです。

2:支給(手当)

つぎは支給される金額のうち、各種の手当についてです。

残業手当

時間外勤務に対して支払われる手当です。

1日8時間、週に40時間の法定労働時間を超えて働いた場合には、1時間当たりの賃金の25%以上の割増率で賃金が支払われる規定になっています。

ただし、サービス残業でなければ…。

さらに午後10時から午前5時までの深夜に労働した場合にも1時間当たりの賃金の25%以上が加算されます。

ということは深夜に働くと通常の1時間あたり賃金の50%以上の割増です!ただし、サビ残でなければ…。

休日出勤手当

休日に出勤した際につく手当です。

労働基準法では、休日は1週間に1日与えればよいことになっています。これを法定休日といいます。

法定休日の割増賃金は35%。週休2日制でもう一日休日がある場合は所定休日(会社が決めた休日)です。こちらは25%の割増賃金。何度もいいますけど、…サービス残でなければ!

役職手当

係長、課長、次長、部長や店長、マネージャーなどの役職に就いている従業員に対して職責やランクに応じて支払われる手当です。取締役になると役員手当になります。

資格手当

仕事に役立つ資格を取得している場合につく手当です。同じ資格でも会社によって、ついたりつかなかったり、額もそれぞれの会社によって異なります。

住宅手当

自宅の賃貸の費用や住宅ローンの支払いなどのために会社が援助してくれているのがこの住宅手当です。福利厚生で支給される手当としては最も一般的。

その他の手当

この他にも会社によっては、単身赴任手当扶養手当(家族手当)、僻地勤務手当寒冷地手当営業手当職能手当精勤手当昼食補助などやさらに変わった独自の手当が支給されることもあります。

年次有給休暇の買い上げ

消化しきれなかった有給休暇を会社が買い上げる制度がある場合。

ただし、1.法定を上回る日数の年次有給休暇、2.時効(2年)により消滅してしまった年次有給休暇、3.退職によって権利を行使できなかった年次有給休暇、のみ買い上げが認められています。

課税支給額

…以上、ここまでが税金のかかる対象です。ここまでの額を元に各種保険料や税金額の計算がされます。「額面給与」「給与(税込み)」「給与(税引き前)」ともよく言われます。

通勤手当

通勤にかかる費用を会社が負担する通勤手当。定期代などの購入に当てられ使われてしまう経費と見なされ、税金はかかりません。

支給額合計

総支給額。ここまでが本来の会社から支給される給与・手当の総額です。

上の課税支給額(額面給与)と混乱してしまいそうですが、労働省の統計データなどに出てくる平均給与額などはこの金額を元にしているようです。

平均賃金はどうやって計算する?

●賃金の総額とは

   算定期間中に支払われる、賃金のすべてが含まれます。通勤手当、精皆勤手当、年次有給休暇の賃金、 通勤定期券代及び昼食料補助等も含まれ、また、現実に支払われた賃金だけでなく、賃金の支払いが遅れているような場合は、未払い賃金も含めて計算されます。

出典:平均賃金について | 神奈川労働局

給料ををいくら貰ってるのか訊ねられたら、この金額を言っておけば良いでしょう。

年収を聞かれた場合は、この手当含む月給12ヶ月分合計にボーナスなど(こちらも税引前)を足したものになります。


3:社会保険料の控除

給料明細書
画像出典:サンプル帳票 – LIMSサポート

次に各種社会保険料の控除です。

ちなみに「控除」とは、金額を差し引くこと。

毎月、けっこうな額を引かれていると思いますが、なぜこの額になっているかは、なかなか知らないと思います。ここでしっかりと把握しておいてください。

健康保険料

病気や怪我などの医療費負担を軽くするためのものです。

日本の病院で治療して、実際の医療費の3割負担程度の支払いですんでいるのはこの健康保険のおかげ。

保険料は「標準報酬月額(給与)」×「保険料率」で計算されます。つまり多く給料をもらっていればいるほど、保険料は高くなります…。

とはいえこのうちの半分は、会社の負担で支払われています。そう考えると、けっこうな額を会社に払ってもらっていると思いませんか?

もっとも会社は当然それを織り込んで給料としての額を決めているわけですけど。

ちなみに「標準報酬月額」は、4,5,6月の平均額で決定し、その年の9月から8月までの1年間、適用されます。このため、この3ヶ月の残業代などが低いと、保険料は低くなります。この3ヶ月間の残業をわざと低く抑えて保険料を安くしている会社もあるとかないとか…。

介護保険料

40歳以上の人が支払います。金額は政府が決める介護サービスの公定価格と実際の介護給付費の総額などによって改定されます。

実際の保険料は、会社が加入している健康保険組合などがそれぞれ保険料率を設定して徴収し、給与のが多いか少ないかによっても異なります。負担額の半分は会社が支払い、本人分は原則として半分です。

厚生年金保険料

退職し高齢になった時、あるいは障害または死亡した場合に、本人や家族が年金を受給するためのものです。保険料は健康保険と同様、「標準報酬月額」×「保険料率」で計算されます。健康保険と同じく、標準報酬月額は4,5,6月の平均で算出されます。

国民年金を自分で払っていたことがある人は比較して随分高く感じると思いますが、それは当然のこと。厚生年金は国民年金にさらに上乗せして支払うもので、そのぶん高くなるのです(いわゆる2階建て)。もちろん国民年金だけよりも将来は多く貰えます…の筈、ただし、年金制度が破綻しなければ。

また保険料率ですが、2012年の16.766%から、2017年の18.3%まで、段階的に引き上げられることが決まっています。昇給していないのに、毎年保険料が高くなっているのはこのためです。少子高齢化の中、年金制度を維持するためには必要な決定です。政府に文句の一つも言いたい所ですが、ここで個人的に出来ることは何もありません。我慢しましょう。

雇用保険料

失業した時に再就職までの生活を安定させ、再就職活動を不安なく行えるように給付を受けるための保険です。保険料は給与月額に雇用保険料率の1.35%をかけて算出し、これを事業主が0.85%、社員が0.5%負担します。

なお、失業時にもらえる手当は賃金日額の50〜80%になります。ただこの手当には年令によって上限が定められていて、30歳以上45歳未満の場合、7100円になります。

つまりどんなに稼いでいても、雇用手当は1か月に21万円ちょいしかもらえないのです。高額の給与を貰ってる人は注意が必要。

もちろんいつまでももらえるものでもないので、雇用保険の手当はあてにせず、前向きに再就職活動に励みましょう。雇用保険手当は、あくまで失業した時の一時的なセーフティネットなのです。

 

・・・次のページでは、税金などの項目を紹介していきます。

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