起業に失敗する原因・対策と失敗したときのための準備 | はたらくす

起業に失敗する原因・対策と失敗したときのための準備

起業 失敗の原因と対策 起業・独立開業

中小企業庁が公表する「中小企業白書」によれば、2009年から2014年の5年間に開業した小規模事業者は54.6万者です。

その一方で、同時期に廃業した事業者は102.7万者。

廃業者の開業時期は不明ですが、同期間に開業の約2倍の廃業があるということで、小規模事業者の生き残りの厳しさを如実に物語っています。

起業に失敗する確率を少しでも下げるためには、その原因を分析して対策を考えることが重要です。

また客観的にみれば失敗する確率が極めて高いことを認識して、そのときのための準備を怠らないことも大切です。

ここではこれらの点について具体的に解説します。

 


1. 起業に失敗する原因

事業計画が不完全

自分の思い込みや好みで起業しても需要がなければ、事業は長続きしません。

趣味性が強すぎるとまったく商売にならない恐れがあります。

田舎でアフリカ料理のお店を出しても、需要を喚起することは難しいでしょう。

例えば裏通りの飲食店、雑貨屋、古着屋など立地に恵まれないけれども流行っているお店には、よく練られた集客アイデアがあります。

また、客席数と比べ店員数の多い飲食店がみられますが、こうした売上見込みと予定コストのバランスが取れていなければ、赤字体質が定着してしまいます。

熱意、知識が乏しい

サラリーマン生活の延長線上で起業を考えている人は、まず成功しません。

どんな困難でも乗り越えてみせるという強い熱意がなければほぼ確実に失敗します。

また、自分が手掛けるビジネスに関する知識が不十分であれば、成功する可能性は限りなく低いと言えます。

客よりスープの知識が乏しい人にラーメン屋の店主が務まるとは思えないということです。

人望がない

完全な個人ビジネスでも多くの取引先との付き合いがあるため、人望がない人は起業しても長期的な成功を期待できません。

ネットでしか社会とつながっていない引きこもり系の人ができるビジネスは限られます。

社交的で人脈開拓に積極的な人でなければ、起業する分野やアイデアをよく選びましょう。

また、ビジネスの内容にもよりますが、起業には資金調達力が必須です。

この力が弱ければ起業しても長続きしない可能性が高いため、資金調達を可能にする人脈づくりも必要です。

技術力・経験が足りない

蕎麦を均一に切ることができない人に蕎麦職人は務まりません。その道の達人レベルに達していなくても、最低限のスキルがなければ起業してもうまくいくはずがありません。

マネジメント力と営業力だけでは限界があります。その場合は誰かと組むか人を雇うことを考えましょう。

経験不足は必ずしも起業のデメリットになりませんが、職人肌の分野では一定の経験が重要視されることもあります。

柔軟性・機動性が乏しい

起業を成功させるには、事業に対する強い思いが必要です。

しかし一方で、想いが熱すぎて思い込みが強きなってしまい柔軟性に欠ける人は、失敗する可能性が高くなります。

また、ベンチャービジネスの最大の利点は機動性です。

スタートアップ企業が大企業のように意思決定に時間をかけてしまうと、商機を逃してしまいます。

起業失敗 原因 柔軟性・機動性

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2. 起業に失敗しないための対策

市場規模、集客方法を把握する

一番大事なことは自分が始めようとするビジネスの市場規模を把握することです。

市場規模を大幅に超える供給体制を整えても商売になりません。

同様に、商売お客さんが集まらなければ成立しません。

SNS、ウェブ、アプリなどの現代的な広告手法からチラシ、店頭呼び込みなどの古典的な方法まで幅広く検討することが大切です。値引きや付加サービスの工夫も必要です。

とにかくフットワークを軽くして元気に動き回ることが大切です。

ベンチャービジネスに粗雑な面はつきものですが、それを機動性や俊敏性で補うようにしましょう。

事業計画の論理性を高める

ビジネススクールではないため事業計画を詰め過ぎても仕方ありませんが、一定の論理性を備えていなければ話になりません。

例えば飲食店の売上であれば、客席の回転数、空席率、平均単価の見積に説得性が求められます。

サラリーマンが嫌だからとか社長になりたいとか、ふわふわした理由では失敗する確率が高いです。

事業を成し遂げたいという思い以外の理由で起業する人は、困難を乗り越える意欲が弱くなりがちです。

また、事業計画をより保守的に策定することも必要です。

自分の思惑より売上は20%減、コストは20%増でも事業を継続できるくらいの計画を立てることが望まれます。

誠実な態度で人と接する

起業する人はサラリーマン以上に人間性が問われます。

取引先、顧客、従業員などビジネスに関連するさまざまな人に対し誠実な態度で接し続けなければ、いずれ人が離れていきます。

脱サラする人は、サラリーマン時代から起業を念頭に置いて人脈作りに励むことが重要です。

例えばITエンジニアの場合、今勤めている会社やその会社の取引先がクライアントになってくれるように顔つなぎをしたり貸しを作ったりすることが大切です。

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手元資金が貯まるまで起業しない

より確実に起業を成功させるためには、一定の手元資金を確保することが重要です。

業種によっては0円起業も可能ですが、その場合は起業直後から利益を確保できなければすぐに潰れます。

https://hatarakus.jp/kigyo/0-yen-entrepreneur/

経験を積み、知識・技術を身につける

新しい分野にチャレンジするのもいいですが、ロクな知識をもたないまま起業すればほぼ失敗します。

例えば原材料の標準的な原価を知らずに製造業や飲食業を始めれば、足元をみられ高値で買わされてしまいます。

起業を成功させるためには、知識だけでなく経験や技術も不可欠です。

少なくとも素人が簡単にマネできないレベルの技術力がなければ、商品やサービスを買ってくれる人はいません。

例えば、飲食店を始める人の場合であれば、師匠の店で数年間下働きをしてから自分の店を持つケースが一般的です。

他のビジネスでもある程度の経験を積まずに起業すれば、失敗する確率が高くなります。

3. 起業に失敗したときのための準備

赤字限度額、撤退年齢を決めておく

一番大切なことは、あらかじめ「事業にどこまで突っ込むか」を決めておくことです。

自己破産するまでやり抜くという覚悟がなければ起業できない訳ではありません。

「現預金が3か月分の生活費を下回ったら廃業する」など、明確な撤退基準を設定することが重要です。

また、ほとんど儲からないものの(自分の給料が確保できるかどうかギリギリ)、何とか操業できる状態が続く可能性もあります。

その場合、早期の廃業を検討すべきです。

ズルズルと事業を続けた場合、いざ廃業しても歳を取りすぎて再就職先が見つからない恐れがあります。

家族名義の資産を増やしておく

最近では金融機関借入れの際、経営者家族の個人保証を求められることは珍しくなりました

可能な限り配偶者や子供名義の資産を増やしておけば、万が一自己破産せざるを得なくなっても家族全体でみれば一定の資産を維持できます。

家族名義の不動産や預金等を担保に資金調達している場合、事業に失敗すればその家族も自己破産に追い込まれる恐れがあります。

家族は一切事業の影響を受けないようにすることも大切です。

負債返済の優先順位を整理する(人脈の維持)

経営に行き詰まり倒産の危機が迫ってきたら、迷惑をかけたくない順に債権者を整理しましょう。

重要な相手との取引を早めに打ち切りうまく債務を返せれば、再建に協力してもらえるかもしれません。

正社員を増やさない

正社員を一旦雇えば簡単に解雇できません。

業績が安定するまでは、パートやアルバイトなど雇用契約の更新義務のない非正規雇用者を積極的に活用することが望まれます。

失敗の経緯を記録しておく

起業 失敗準備

事業に関する詳細な記録を残すことも重要です。

失敗の原因を客観的に把握できれば、必ず再起に役立つはずです。


起業に失敗しないための準備を万全に

起業はリスクを伴います。

一般論で言えば、成功より失敗する確率の高い行動です。

起業する人はそうした事実を謙虚に受け止めて、少しでも失敗する可能性を引き下げる努力を怠らないことが大切です。

また失敗が現実のものとなることを想定した準備も重要です。自己破産という最悪の事態まで念頭に置いた上で、的確な対策を施しましょう。

サラリーマンが起業する前にこちらを確認しておきましょう。
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もし起業に失敗しても、生活に困らないようしっかり準備しましょう。