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派遣社員から正社員になる! 元派遣会社営業が語る正社員就職への道
2019.09.12

派遣社員から正社員になる! 元派遣会社営業が語る正社員就職への道
派遣社員という働き方を選んでみたものの、やはり直接雇用の正社員や契約社員と比べると、給与や福利厚生や雇用の安定などで条件が劣ってしまう……。
肌身でそのことを感じたからこそ、もう一度、正社員に戻りたい。
でも、派遣で働く期間が長くなるに従って「あれ?どうやって派遣から正社員になったらいいのだろう?」と正社員を目指す道筋が分からなくなっている人は結構多いもの。
派遣の仕事の探し方と、正社員の仕事の探し方は全く違います。
そして、年齢が上がるにつれて、正社員での転職も狭き門になってくることは間違いありません。
もし正社員になりたいという気持ちがあるならば、年齢を重ねる前に、正社員への転職にチャレンジすることをオススメします。
1. 派遣と正社員の雇用制度の違い
派遣社員と正社員には雇用形態の違いが存在します。
派遣から正社員になることを目指す方に向けて、最初に簡単に雇用形態の違いを説明します。
また、正社員と契約社員は、企業の直接雇用という点では一緒ですが、雇用条件は企業によって異なります。
ここでは、正社員と契約社員の違いについても述べておきたいと思います。
① 派遣社員とは
派遣社員の雇用形態の特徴は、下記2点です。
- 雇用元が派遣会社であること
- 契約が有期契約であること
就業先は、派遣会社の契約書面に記載された別の企業になるわけですが、あくまでも雇用関係にあるのは派遣会社となります。
有給も派遣会社から付与されますし、社会保険や雇用保険の加入の派遣会社との間で行います。
そのため、派遣先企業の福利厚生などは、そこに直接雇われているわけでないので活用することができません。
② 正社員とは
正社員とは就業する企業と「期間の定めのない雇用契約」を締結している人のことを指します。
期間の定めがありませんので、派遣社員にあるような契約更新の確認等は特に行われません。
長く就業する前提で、人事異動や人事評価、昇格・昇給などが行われていくようになります。
③ 契約社員とは
契約社員とは、正社員と同様に就業先の企業と直接雇用契約を結んでいます。
正社員との明確な違いとしては、「有期契約」だということです。
特に契約更新の上限を設けていない企業もありますが、中には、契約社員の雇用契約は最大3年、5年と上限を設けている企業もあります。
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2. 正社員を目指すための準備
派遣社員から正社員になるためにはしっかりとした準備が必要です。
派遣で働く場合は、派遣会社が手取り足取りサポートをしてくれますが、正社員になる際には同じようなサポートを外部の会社には期待できません。
自らの力で転職先をつかむ必要がありますので、事前準備をしっかりと行っていきましょう。
① 履歴書と、わかりやすい職務経歴書
派遣から正社員になるために、まず必要になってくるのが、履歴書と職務経歴書です。
派遣会社に最初に登録に行く際には履歴書と職務経歴書を持参したはず。
その後、派遣先企業との顔合わせでは全て派遣会社が準備をしてくれたので、そこでは書面の準備をする必要がありませんでした。
しかし正社員を目指すとなると、応募する企業に対して、自分で履歴書と職務経歴書を用意しなければなりません。
速やかに自分の経歴をまとめられるように、情報を整理しておくようにしましょう。
特に職務経歴書は、これまで自分がどんな業務を行ってきて、どんなスキルがあるかを企業に対して見てもらうためのものです。
しっかりと書いてアピールします。
② 面接で自己PRする力
派遣社員の場合は、派遣先企業に出向いて「顔合わせ」と呼ばれる、双方の条件確認を事前に行うのが一般的です。
正社員の場合は、顔合わせではなく採用面接が実施されます。
その際、派遣の時のように営業マンが隣でサポートをしてくれるわけではありません。
自分の力で採用に繋がるような自己PRをできるようにしなければなりません。
今までの仕事でどのような経験をし、どのように企業の役に立つことができるのか。
自分が入社をしたらどのような貢献ができるのかを、具体的、かつ説得力のある内容で話せるようにしておきましょう。
③ 業務遂行力・コミュニケーション力・業務改善力
どの企業も、自発的に動ける人材、周りとコミュニケーションを上手に取れる人材を求めています。
派遣社員として指示された仕事しかしていなかった場合、それが評価としてマイナスに出てしまうかもしれません。
そうならないように現在の派遣の仕事においても、正社員への転職活動時にしっかり自己PR出来るようにしておくことが大切です。
業務遂行のスキルやコミュニケーションスキル、そして、業務改善のスキルを上げ、できるだけ実行して成果を出してきた実例を話せるように準備しておくことをオススメします。
3. 正社員になるために押さえたい5つのポイント
この章では、派遣から正社員になるための具体的な行動についてお伝えします。
昨今、派遣制度の法改正も予定されており、色々な方法がありますので、ご自身の意向にあった転職方法を選んでいきましょう。
① 正社員の場合は転職エージェント
派遣から正社員を目指そう!とした場合、そのまま派遣会社に登録をしているだけでは、いつまでたっても正社員への転職は叶いません。
中には派遣先の企業からスカウトされる人、また、紹介予定派遣という制度もありますが、一般的には、派遣と正社員では、そもそも仕事の探し方が異なります。
派遣で働きたい場合は人材派遣会社へ、正社員の仕事を探す場合は、転職エージェントに登録をします。
もちろん、1社1社求人を探して自ら応募するという方法もありますが、かなり非効率になってしまいます。
正社員の求人を取り扱っている転職エージェントを利用するのが一番効率的であなたに合った求人情報も多いはずです。
正社員への転職を目指す場合は、まず転職エージェントへ登録しましょう。
→「転職エージェント|大手各社の特徴|どこを使うのがいい?」
② 紹介予定派遣という制度も
派遣会社が用意している制度に「紹介予定派遣」というものがあります。
名前の通り、紹介を予定する派遣ということで、一定期間(最長6カ月)の派遣期間を試用期間として、働く個人と企業双方の合意を持って、直接雇用に切り替えるかどうかを判断するという制度です。
個人も企業も、派遣期間中に見極め期間を作ることができるため、いきなり正社員になって「こんなはずじゃなかった!」ということを防止できます。
より確実に本当に働きたい職場と出会い、一緒に働きたい人をマッチング出来るというのが、紹介予定派遣の最大のメリットであり特徴と言えます。
③ 紹介予定派遣はオススメできない!
しかしながら、派遣会社で営業をしていた筆者としては、この紹介予定派遣という制度はあまりオススメしません。
試用期間経過後に結果的に正社員に登用されなかった場合のリスクが大きすぎるからです。
確かに見極め期間があるのは働く側の立場としても安心材料でしょう。
それは、人を採用する企業も一緒です。
通常の採用で正社員として一度雇うと、試用期間中(通常は3~6ヶ月程度)に多少の問題があったとしても、それがよほどの理由でない限りは本採用の拒否を言い渡すことは難しいのです。
でもそれが、紹介予定派遣の場合は企業側から比較的簡単にできてしまうわけです。
実際に、紹介予定派遣で就業先が決まったものの、結局最後は企業側の合意が得られずに正社員になれずに契約終了した方や、本当は3カ月の派遣期間を持って正社員に切り替わるはずだったのに、「今の業務スキルだと社員登用の判断ができない」という理由により、再度双方で話し合いの結果、派遣期間を再度3カ月延長して、結果的に6カ月の派遣期間を持って正社員に切り替わったという方もいました。
企業側の正社員登用のジャッジが厳しく入りがちなのが、紹介予定派遣の特徴です。
どうしても正社員市場に求人が少ない場合は、紹介予定派遣に間口を広げても良いと思います。
しかし、そうでない場合は、最初から正社員登用で転職活動をしたほうが、結果が出るのも早いですし、万が一ということも起きにくく精神的にも安心して日々仕事ができるはずです。
紹介予定派遣について詳しくは、
→「『紹介予定派遣』とは?本当に正社員になれるの?」
④ 女性の転職32歳説、34歳説、39歳説について
年齢が上がるにつれて転職を成功させるのは、男性でも女性でも難易度が高くなってくるというのは暗黙の了解と言えるでしょう。
それゆえ1歳でも若いうちに転職活動は開始したほうが良いわけです。特に女性の場合、企業から採用する人材の希望年齢にいくつかのパターンが存在します。
それが、32歳、34歳、39歳です。
未経験の職種であれば、できれば27歳くらいまでと要望する企業が多く、もう少しゆるくても32歳が限度であることが多いです。
それ以上の年齢になると、経験がある職種でないと転職をするのはかなり難しくなります。
また、経験のある職種での転職でも、ある程度間口が広いのが34歳まで。
管理職の求人であればまた別ですが、そうでない場合、中途入社の社員の年齢が平均年齢より高いということに抵抗を示す企業はまだ多いです。
35歳を超えると、転職の間口はさらに狭くなってきます。
40歳になると、数字的にも一つ大台に乗ったように見えますので、間口が狭くなった35歳以降も、まだ採用される可能性がある程度はあるのがギリギリ30代のうちと言えるでしょう。
40歳を超えると、よほどの専門的なスキルや経験がない限り、簡単に正社員での転職はできないと思ったほうが良いです。
⑤ 転職エージェントに登録に行こう
先ほどお伝えした女性の転職の年齢説を踏まえて、正社員を目指すのであれば1日でも早く転職活動を始められることをお勧めします。
紹介予定派遣は、通常の転職案件よりも求人数も少なく、万が一派遣期間終了後に企業側との合意が得られなければ、またそこから転職活動を再開しなければなりません。
それであれば早めに転職エージェントに登録して正社員の求人状況を知り、担当してくれるキャリアカウンセラーの人と一緒に正社員採用への作戦を練ってみるのはどうでしょうか?
⑥ 正社員登用のチャンスかも!?派遣業界の2018年問題を理解しておこう
また、今、派遣業界は2018年問題という雇用問題を抱えているということも知っておきたい情報です。
2012年の改正労働契約法と2015年の改正派遣法の影響により、一定の条件を満たす有期契約社員が無期契約への切り替えの申し入れをした場合、雇用元はその申し入れを受け入れなければならないということが2018年から起こってくるのです。
派遣社員の場合、ほとんどの場合が有期契約となっていますので、この2018年問題と言われている条件を自分自身が満たしていた場合は、該当の派遣会社に対して無期契約切り替えの申し入れをすることによって、直接雇用に切り替わることができるかもしれません。
もちろん、この問題に対する雇用整備は会社によって対応が異なるはずですので、興味がある方はしっかりと動向を把握しておいたほうが良いでしょう。
派遣社員から正社員になるために
派遣から正社員になることに特別なスキルは必要ありません。
今は売り手市場という追い風もあり、転職しやすい環境です。
前職の雇用形態が正社員でも派遣でも、企業が見ているのは、その人がどのように自社の事業に貢献してくれるのかということです。
職種によっては企業の直接雇用とは言え、契約社員の枠しか用意されていない場合や、まずは契約社員で雇用された後に正社員登用への道が開かれるような場合もあります。
ずっと派遣だったから正社員や契約社員への道のりが険しいと思わず、面接先の企業に自分がどのように貢献できるのかを整理し、そして転職エージェントの力も借りて正社員への転職に是非チャレンジしてみましょう。
派遣の仕事を契約途中で辞めたいという人は、
→「派遣の仕事を辞めたい!契約途中でも辞めたい10の理由」
自分で求人を探したいという人は、
→「派遣社員から正社員を目指すときに、オススメの転職サイトは?」

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2019/09/12