体力系公務員への転職・試験前に知っておきたい23のこと | はたらくす

体力系公務員への転職・試験前に知っておきたい23のこと

体力系公務員に転職するには 公務員

民間から公務員への転職を希望する人の中でも根強い人気のあるのが、現場で体を張って働く「体力系公務員」です。

警察、消防、自衛隊、海上保安庁など、体力が必要でかつ危険な任務もある仕事です。

厳しい仕事ではありますが、待遇面などでは民間企業よりも恵まれていることがたくさんあります。

なんといっても社会、人の役に立つ仕事として憧れている人も多いです。

ですが、社会人になってから転職しようとすると、学生と違い試験対策や体力作りの時間作りは大変厳しいです。

チャレンジすべきか、もしくはチャレンジしないか、しっかり検討するための材料を、実際に民間から体力系公務員へ転職して働いた経験からお話ししていきます。ぜひ参考にしてみてください。


体力系公務員(警察官、消防士、自衛官、海上保安官)とは?

いわゆる体力系公務員とは、警察官、消防士、自衛官、海上保安官のこと。

事故現場や事件、災害現場、国防の現場などで身体を張って国民の生命、財産などを守る仕事です。

一般の公務員は市役所などに勤めてのデスクワークが中心ですが、体力系公務員では、身体能力を活用しての業務が多くなります。

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体力系公務員への転職前に検討すべきこと

どんな仕事でも体力は大事です。

しかし、「体力系公務員」とわざわざ言うからには、一般人以上の体力を必要とする公務員であることはすぐにわかるでしょう。

では、この体力とは何を指しているのでしょうか?

筋力、持久力、格闘能力などの運動能力などはもちろんですが、精神的な体力、タフさも求められています。

なぜ体力を必要とされるのかといえば、それは、ここにあげた仕事全てが「人命に直結する」仕事であるからです。

人を助ける仕事では、救助される側も、救助する側も「生きて帰ってくる」これが大前提となります。

その為には自らの肉体的体力も勿論ですが、精神的体力も必要となります。

体力系公務員の受験対策

体力系公務員には体力試験がありますので、机で一生懸命一次試験対策をしても体力があまりにないとなると合格することができません。

体力系公務員を目指すからには今からでも体力作りが必要です。

しかし、そうすると一次試験の勉強時間が無くなり…と悪循環の負のスパイラルに突入してしまいます。

運動中でも耳で勉強する、通勤時間を有効活用して勉強するなどの工夫が大切です。


体力系公務員も頭脳を使う

体力系公務員も脳みそまでが筋肉ではお仕事ができません…。

なぜなら法的根拠に基づかなければ職務執行ができないからです。

体力系公務員では、合格し採用されると全寮制の学校に入ります。

授業では法律から実技まで、実技も手順からペーパーテストまであり、さらには毎月の漢字試験まであります。

漢字も止め、はね、払いまで全てチェックされます。

公務員は書類を残すことが多く、正式に残るものや証拠として採用される文章でもあるからです。

そして昇進試験も全てペーパー試験がついて回ります。

決して体力だけではこうした仕事に就くことはできないのです。


体力系公務員に併願する場合の注意

1. 体力系と他職併願(警察+消防、自衛隊+海保など)

警察官と消防士、警察官と海上保安官など似て非なる体力系公務員を併願する人は多いです。

おそらくは「人の役に立つ仕事がしたい」という気持ちの表れ…と言えば響きはとても良いですが、悪くいってしまうと「そこで何がやりたいのか」明確なものがない、ということになってしまいます。

ほとんどの人が一次試験を通過できているのに面接で残念な結果通知を受け取ることになってしまっているのを何人も見ています。

一方、中には合格通知を複数手にしてどちらかの道を選択するのか、贅沢な自由を手にした強者もいることは確かです。

2. 公務員併願(一般の公務員+警察、消防、自衛隊、海保)

また、役所勤務の一般職(地方公務員)と、体力系公務員の併願をしている方も結構な割合でいます。

知人にも警察事務職と警察官の両方を併願した者がいましたが、何年かして警察官の合格通知を手に入れていました。

この人のケースでは、どの公務員になれば自分がやっていけるのか明確にしたことにより合格を手にしていました。

自分の適性を考えつつ、チャンスを増やすということも重要です。

3. 併願メリット

併願のメリットは、同じような一次試験を受けて、その試験のスキルを他でも活用できることもあります。

それぞれの組織、自治体で抱える難題は違いますが、一次試験に限って言えば試験レベルや出題方法が同じであるため、一つの対策で多くのチャンスを手に入れることができます。

実際に公務員試験対策の専門学校では警察官、消防士、海上保安官、自衛官すべての志願者が同じ試験対策の授業を同じ教室で受けています。

4. 併願デメリット

もし試験官に、「なぜこの公務員とこの公務員を併願しているのですか?」と聞かれてしまったときは答えに困ってしまいます。

明確な回答が用意できている方はいいですが、理由を述べられない人はとても厳しい試験になってしまいます。

体力系公務員への転職までの流れ

1. どの職業を目指すか?

公務員試験では共通点も多く、上記で記したように一次試験などは同じような問題が多いのも特徴です。

さらにすべての公務員は国民、一般市民への奉仕者であるという共通点を持っています。そういった志がある人こそが公務員としての適性を持ち合わせている人です。

仕事する中では違う場所に本拠地がありますが、事件、事故、災害はいつどこで起きるかは予想もつかず現場では各職種との共同作業もあります。

人命救助となれば総力を上げて救助作業する点では大きな共通項となります。

一方、警察、消防、海上保安庁、自衛隊では命令系統が違います。

緊急時はともかく日常の業務では、それぞれの仕事の特色がありますので、自分の日常がどのようなものになるのかよくイメージして志望するようにしましょう。

2. 願書提出(願書取得、提出方法)

これらの職種では各市町村の規定により願書提出方法が異なります。

多くの機関ではホームページからの申し込みや願書やパンフレットの資料提供をしています。

また、警察では近所の交番でも願書やパンフレットの受け取りができます。

交番で願書をもらうメリットは、直接警察官から願書を受け取るときに仕事の話を聞かせてもらえたり、警察官から「受かったら一緒に仕事しようね!現場で待ってるからね。」と言ってもらえたりすることもあります。これは、受け取る側のモチベーションが上がりますよね。

そして、採用説明会にはできるだけ参加し雰囲気を捉えておくことをおすすめします。

3. 試験の回数

年間に1回または2回開催されます。

年2回の試験の場合の採用人数は第1回試験と第2回試験では違います。

当然採用人数が少なくなれば倍率は上がってしまい採用されにくくなってしまいますのでよく確認をするよう心がけましょう。

また、現在は採用希望者の売り手市場でもあります。

民間の採用が上昇傾向にあるため、公務員になりたい市場にもその影響をおよんでいます。いまこそチャンスといえる時期です。

4. 試験内容(一次試験)

数学、化学、物理、生物、国語、英語、現代社会、日本史、世界史、に加え。数的判断や判断推理、資料解釈という分野が出題されます。

多くの人が判断推理という分野が不得意です。図で説明するスキルを身に着けましょう。

ここではおおよそ1/4の配点を占めています。

5. 試験内容(作文、論文)

ひと昔前は作文が書けなくても大丈夫であったと言われた時代もありました。

しかし現在では作文が書けない人は受からないと言われるくらい重要な試験です。

指定の文字数がありますのでおおよそ4段落構成で考え、作文上のルールを参考にしなければなりません。

横書きが多いので一番左に点や丸がきていないか、改行後は一マス開けているかなどに気を付けましょう。

800字程度の作文の場合、1段落目、3~4行、2段落目5~6行、3段落目8~9行、4段落目3~4行で書くことを意識しましょう。

作文では毎回お題が変わります。いかなるお題でも話を自分なりに展開できるスキルが必要です。

ここでの配点は1/4を占めています。

6. 試験内容(面接)

ここで一番皆さんが苦戦します。

練習の仕方がわからない、専門学校の面接対策でも通らない人がいます。

私も専門学校に通い、ずいぶんと面接練習をしたものの最初は面接試験を通過できませんでした。

それもそのはずです。専門学校では学生を対象とした面接対策がメインで、社会人経験を持っている人の良さを引き出せない面接対策になってしまっています。

これこそが社会人が公務員試験を通過できない大きな要素です。

面接ではいかにこちらが主導権を握り質問を誘導することができるかがカギになります。

質問に対して聞かれたことだけしか答えられない人は仕事上でも言われたこと以上に気を使えない人が多い、と判断されてしまいます。

質問から面接官が本当に聞きたいことをイメージして答えることが必要です。

また、なにより大きな声で元気にはきはきと話すことも求められます。

普段から大きな声を出しておくことも必要です。

実践しなければ面接の通過はとても難しいのも確かです。面接の持つ割合は2/4を占めています。

7. 試験内容(体力検査)

体力系公務員の採用試験では当然といえば当然ですが、体力検査があり、それはとても重要です。

これから現場に出ることを想定した訓練をしなければならない中で必要とされるからです。

試験では腕立て50回、腹筋50回、状態起こし1分半、背筋50回、バーピーテスト50回は最低でもできるように体力をつけておくことが必要です。

また持久走の試験がある場所もありますので、最低でも2キロは6分30秒以内で走れるようにしましょう。

8. 試験内容(体格検査)

各試験では体格を検査されます。

身長や体重が基準を満たさないと試験を受ける対象になりえませんのでしっかりと確認をしましょう。

また関節機能の障害や、とても多いのが色盲検査で不合格になってしまう人います。

心配な方は事前に医師に相談し病院で適切な医療を受けておきましょう。

9. 合格から採用まで
ここまで来てやっと二次試験通過をし、健康診断を受ける事や制服の採寸の案内が来ます。

この時初めて制服の袖に腕を通し、試験に受かったんだと実感が湧いてくる人もいます。

ですがこの公務員試験の特徴は採用予定者名簿に載せるところに来たというだけで、本採用ではありません。各訓練学校に入学する案内が来て初めて採用が確定します。


民間企業への転職との違い

1. 「自由」と責任

民間企業から民間企業へ転職の際に変わることといえば、収入、待遇、勤務地などが最初に思い浮かぶと思います。

しかし、民間からこの公務員への転職の場合はそれだけではなく、ほかにも大きく変わることがあります。

まず、何が大きく変わるのかというと、「自由」が制限されます。

具体的には職務の宣誓を行うことにより制服を着ていなくても立場があります。

なにか事件を起こそうものなら大きく取り上げられるとともに、事件ではより厳しい判決を受けることもあります。

また、これまではスーツで仕事をしていた方も、体力系公務員では制服が付与されます。

これはとても管理が厳しく、保管や使用には多くの決まりごとが課されます。

それもそのはず。制服はその職業である身分を表するものでもあるからです。

そして、この制服は税金で賄われています。

市民 県民、国民から預かった大切な制服。アイロンがけもとても厳しく線をきちんと入れる場所まで指定されています。

2. 勤務体系(就業場所、就業時間、居住)

体力系公務員の勤務体系は様々です。

市役所や学校に勤めている公務員などに比べると、不規則勤務という分類になる場合が多いです。

ここで地域課の警察官(交番のお巡りさん)の勤務体系を見てみましょう。

例:3交代制勤務
1日目8:30 勤務開始24時間勤務
2日目8:30 勤務終了(非番)
3日目休み(公休)

制服を着た現場警察官の多くがこのような勤務体系となります。

同じように消防士も3交代制で24時間勤務を採用している自治体が多いです。

しかし、警察官、消防士でもデスクワークを専門にしている人や、配属によって周5日の日勤勤務の場所もあります。

また海上保安官や自衛官は週5日の日勤勤務とは別に船舶等では陸地に戻れない為、船内での交代勤務もあります。

多くの場合、勤務地から何分以内で出勤できる場所に居住するよう求められることも多い職業です。

地方公務員では県外などから通うことが許されない場合もあります。※隣県のほうが早く出勤できる地域は例外もあります。

3. 収入

なんといっても安定した収入が得られることがメリットである公務員です。

採用された月からきちんと給与が支払われボーナスも年二回支払われます。

転職者などは年齢に応じ加算されますので新卒者より多く給与が支給されます。

手当もつく仕事です。宿直勤務の場合は当然、宿直手当が支給されます。

余談かもしれませんが危険な仕事でもありますので多くの警察、消防、自衛隊、海上保安庁で任意保険の加入をあっせんしてくれます。

あまりパッとしないかもしれませんが何かあったときにはとても助かります。

各訓練学校の中でも怪我が絶えません。本番さながらに戦ったりもします。

骨折や靭帯断裂もあります。中には車両訓練で車やバイクの訓練もありますので怪我に備えて入っておくべきです。

4. 安定性・将来性

安定性抜群なだけに先に言ってしまうとよほどのことがない限り解雇されることはありません。

ですから民間のように失業保険がありません。

一つの組織の中で多くの部署があります。

警察官になったからには白バイに乗りたい者、消防で救急救命士として活躍したい者、海上保安官として潜水士に憧れる者、自衛官としてイージス艦に乗務したい者など、最初から全て思い通りにはいきませんが、就職した先で多岐に渡り選択肢が多い仕事でもあります。

5. 勤務地

警察官や消防士の場合、地方公務員としてほとんどが職場から1時間程度で出勤できる場所に居住します。

しかし、海上保安官や自衛隊の場合は日本全国に点在する基地や駐屯地に籍を置くため引っ越しを余儀なくされる方も多いのは確かです。

地方公務員の場合勤務地に関しては多くの場合通勤が可能な場所で考慮されます。

6. やりがい

どんな仕事でも、やりがいを感じてその職業を目指した方が多いはずです。

しかし実際に働き始めてみると、自分の思い描いていたやりがいとのズレを感じることも多いでしょう。

それが大きいか小さいかの違いが、転職したい人としない人の差としても現れてくるところでもあります。

これからこの職業を目指そうという人は、いまの職業よりもより大きな「やりがい」をみているひとがほとんどでしょう。

この体力系公務員に一番共通した言葉は「命と向き合うやりがい」であります。

7. 体力系公務員であることの意外なメリット

健康体でいられること、これは人にとって何よりも良いことだと感じるはずです。

好き好んで不健康になりたい人は少ないはずです。

この体力系公務員には一定の体力が求められるために体を鍛え続ける必要があります。

ですから体の衰えが目立ちにくく体力的に肉体年齢を若く維持することができます。

そして上記のように幅広い活躍の場が用意されていますので自分の得意分野を伸ばしたり新たなことに挑戦し続けられる職場です。

8. キャリアとノンキャリアの違いとその意味

よく聞くキャリアとノンキャリアという言葉。

体力系公務員として指しているのはノンキャリアで、各自治体ごとの公務員試験での採用となります。

イメージのしやすさで言うと警察官がわかりやすいです。

採用されると一番下の階級「巡査」から始まりますが、キャリアは国家Ⅰ種の官僚として試験を受けます。

採用されるスタートの階級は警部補からスタートなのでノンキャリアが早くて8年から10年かけてなる階級からスタートします。出世スピードも一般道と飛行機くらいの違いがあります。

また、転職としてキャリア試験を受ける人はまずいません。またノンキャリア警察官が試験を受け直しキャリア試験を受けることもまずないと考えたほうがいいです。

自衛隊では防衛大学校という4年生自衛隊幹部育成学校を卒業するのがキャリアに当たります。いわゆる制服組です。同じように国家Ⅰ種で防衛省に入るものもキャリアですがこちらはスーツ組なのでまず制服を着ることはありません。

体力系公務員への転職活動で考慮すべきこと

1. 周囲(家族、同僚)の理解

いざ、この職業に就きたいと思ったときに、周囲の人間から反対される可能性も多いのがこの職業でもあります。

ご両親はあなたを大切に育ててきてくれたはずです。そんなあなたを危険にさらしたくないと思うのも親心です。

まず、「そんな危険な仕事を選ばなくても」と言われます。

そしてすでに結婚されていて中途採用としてチャレンジする方は、配偶者からも反対されることがあります。

自分の人生が変わることで相手の人生も変えてしまいます。

なぜこの仕事に就きたいのか、志を明確にし、周囲の人に説明できることが重要です。

2. 体力系公務員の特徴(こんな性格の人が多い)

悪を嫌い正義感に満ち溢れている人が多いことはもちろんですが、その正義感を自分の解釈で振りかざさない人が求められます。

実際に一言で言えば「優しく誠実」な性格が多いです。

法律と規則がきっちりと決まっているため、何事にも誠実に向き合えない人は向きません。

また、多くのテレビ番組で警察や消防、海上保安庁や自衛隊の特集をしています。その中で怒鳴っている場面などを見ると威圧感を感じ怖い人たちと思われがちです。しかしそこは実際に「命」を扱う現場です。

あの怒鳴り声は怒られているのではなく絶対に帰って来いよという心からの優しさです。

その厳しさは、自分たちの命を危険にさらし、また、助けられる人を助けられなかった、とならないための優しさでもあります。

同僚や自分を無駄に危険にさらさないように優しさは不可欠です。

そしてイベントが大好きな人ばかりです、何かにつけて飲み会や親睦会、柔道大会、剣道大会、銃剣道大会、拳銃大会、逮捕術大会等があります。


体力系公務員をまとめて検討してみよう

体力系公務員の世界は、転職を検討する際にはぜひ一度見てほしいところです。

警察官、消防士、自衛官、海上保安官と、それぞれ個別に考えたことがあったかもしれませんが、いろいろと共通点が多いことに気づかれた人もいるかもしれません。

一度は社会に出て働いた経験も活かして、ぜひこれらの仕事を目指してみてください。

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あなたが希望の仕事に就けますように。