◆「広報」の仕事紹介。具体的な実務から、心構えと準備まで

◆「広報」の仕事紹介。具体的な実務から、心構えと準備まで

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広報の仕事は、どうしてもマスコミ等の取材対応の場面を想像します。しかし、その前に日々の業務として、準備をしておかなければならないこと、気を付けなければならないことも多数あります。

 

ここでは、その中から具体的実務や心構え・準備について、代表的なものを紹介して行きましょう。

 

1.広報の具体的な実務紹介

 

⑴誰に広報するのかの選別

 

広報の実務で一番大切なことは、誰に広報するか、つまりどんなメディアがあるかを熟知しておくことです。そして、PRする題材やテーマによって、うまくメディアを使い分けることが重要です。

 

たとえば、自社の経営上のトピックスをファッション誌にPRしても、なんの興味も示してくれません。企業経営に関したことは経済新聞はじめ経済・産業関係を扱うメディアが反応します。しかし、アパレル企業が今年のトレンドをファッション誌に発信することは的を得ています。

 

もうひとつ選別で大事なことは、メディア自体が持つ論調などの特徴把握です。同じニュースソースでも、取り上げた時の論調は、メディアによって大きく変わります。すべてのメディアが、情報を正当に評価してくれたり、自社に好意的であれば問題はないのですが、批判的であったり変に裏読みする傾向のあるメディアは避けなければなりません。

 

⑵メディアとのリレーション構築

 

そのため、広報担当者は自身の日常業務としてメディアとの良好なリレーションを構築しておかなければなりません。メディアに接する一般の人たちは、馴染みあるメディアに書かれたものは、基本的には信用します。

 

しかし、中には企業行動を裏読みしたり、うっかり言った言葉尻から本来の意図とは違う表現にしてしまうこともあります。これらの多くの原因は、実際に対面した記者や取材者とのコミュニケーション不足によるものが多くあります

 

また、もともとメディアの中にはメディア自体が信用できないものもあります。おみこし記事(ささいなことでも意図的に持ち上げて記事にしたもの)を掲載する代わりに、メディアに広告掲載を要求するメディアもあります。

 

数多あるメディアをよく研究し、メディア毎に距離感を大切にしながらリレーションを構築していくことが大切です。

 

⑶プレスリリースの作成

 

プレスリリースは、広報業務の中でもっとも重要な日常業務です。PRしたい内容をコンパクトにまとめてメディアに発信することをいいます。ニュースや情報に溢れる毎日とはいえ、メディアの方も何か飛びつくネタはないかと探しています。

 

特に、「攻め」の広報をする場合は重要な仕事です。ここに、コンパクトにまとめられた面白い情報があると、必ずメディアは当面の関心を持ってくれます。リリース作成のポイントは、「ニュース性」です。

 

「新しさ」「面白さ」「話題性」などに注意し文書作成をします。取材して欲しさに、大げさに言ったり、ましてウソを書いたりするとそれだけで信用を無くすのは言うまでもありません。

 

2.広報に求められる心構えと準備

 

広報の資質として、これがなければ務まらないというものは基本的にはありません。しかし、企業の信用や価値と直結する重要なポストなので、次に紹介するような心構えや準備はしっかりしておかなければなりません。

 

⑴社内外の情報収集

 

①まずは社内情報に精通すること

 

広報の仕事のすべてと言い切れるその元は、「情報」です。その情報とは、まずひとつは社内情報です。「攻め」の広報(メディアへの積極的PR)にせよ、「守り」の広報(メディアからの取材依頼への対応)にせよ、PR材料のほとんどは社内にあります。

 

社内のことは把握しているつもりでも、各部署で起こるさまざまなことには常にアンテナを張り、収集できるようにしておかなければなりません。企画部門、製造部門、営業最前線ではさまざまなことが日々、発生しています。

 

しかし、残念なことに各部署の担当者はそれが広報的価値があるかどうかはわかりません。たとえば、人事部が新しい人事制度を発足させよとしている時、それが業界初で広報的価値があると判断できるのは広報担当者のみです。

 

②社内情報の値打ちを測る社外情報

 

これは広報担当に限ったことではありませんが、少なくとも他職種以上に社外情報に敏感になっておく必要があります。今、何が流行っているか、どういったことが話題となっているかを常に把握しておきます。

 

流行る、ヒットするというのは、ほとんどメディアが取り上げた結果です。もっと言えば、それを積極的に売り込んだ企業があるから結果的にヒットし、流行ったのかもわかりません。言い方を変えると、「流行らせた」ともいえます。

 

世間の動きや流れをよく知ってこそ、さらに面白いモノ・コトを紹介していくことができます。その意味では、社外情報は社内情報を測る物差しといえます。こちらが「初」や「新」を前面に出してメディアに売り込みをかけても、すでにライバル関係にある他企業などが出し抜いているかもしれないからです。

 

③すべてのメディア情報をチェック

 

ビジネスマンの常識で、さまざまなメディアの情報に目を通して出勤するということがあります。その点、特に広報は、たとえば朝一番新聞なら大手5紙にはすべて目を通すこと、加えて専門紙、業界紙、TV・ラジオ、雑誌、インターネットサイトなど、自社が関連するかもしれない情報にすべてチェックをかけておくのが常識です。

 

もちろん取材を受けたメディアには、どんな掲載のされ方をしたのかを調べておきます。また、取材を受けたのに掲載されていないのは問題です。さらには、広報が取材を受けた記憶のないものがどこかのメディアに出ていれば、それはそれで大問題でニュースソースを探す必要があります。

 

⑵メディアとの良好な関係作り

 

一方で、メディア側のニーズは刻々と変化しています。たとえば、某TV番組で新しい企画があったとします。番組の制作スタッフは、取材協力の依頼先として、A社かB社か迷っていたとします。

 

そんな時、日頃の良好な関係作りが奏功して、自社にオファーをくれるというのはしょっちゅうあることです。担当者から、あの広報担当は反応が早いとか、フットワークが良いといった評価は、日頃の人間関係作りがものを言います。

 

⑶自社トップとのコミュニケーション

 

危機管理の広報業務でも紹介しましたが、広報担当者が自社トップとコミュニケーションが取れているということは非常に重要なことです。たとえば、企業が威信をかけた新製品を発売する時、広報としてパブリシティ(宣伝費を使う広告とは違い、ニュース性でPRする広報活動)を狙う方法があります。

 

新製品のスペックが、業界も驚く内容であることを社長に記者会見させて発表するといったやり方です。新製品発表は広報担当自身がやるわけではありません。社長を前面に出すことで、ニュース性を大きくすることができます。こういった例では、トップとの良好なコミュニケーションが必要となります。

 

まとめ

 

以上述べてきたように、机にしがみついての事務系の仕事はあまりありません。事務系と言うより、むしろ企画系、あるいは経営スタッフ系の専門職といえます。

 

社内に精通していることが大前提なので、一定期間社内でさまざまな経験を積み、広報担当に推挙されるというのがジョブローテーションです。

 

資格試験といったものがない分、コツコツと社内での実績を積み上げて頑張れば、必ず射止めることのできる職種であることは間違いありません。

 

 

2019/08/27

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