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一般事務の仕事内容15|事務職に求められる4つのスキル
2020.05.26

一般事務の仕事内容15|事務職に求められる4つのスキル
一般事務の仕事というと、どこの会社にもあるごく普通のデスクワークを行うというイメージが浮かぶのではないでしょうか。
「事務」に「一般」がついていますので、特殊なことはせず、特別なスキルは必要なく、女性の典型的なオフィスワークの1つです。
具体的には以下の点が一般事務の仕事の特徴になります。
① さまざまな事務作業を担当
一般事務の仕事の最大の特徴は幅の広さです。
さまざまな立場の人を支援する仕事を行います。
② 高度な専門性は不要
一般事務は高度な専門性を要する仕事ではありません。
より専門的な仕事、困難な業務は総合職社員が担当します。
③ 権限・責任の範囲は限定的
一般事務職は補助的な仕事を行うため権限や責任の範囲は限定的です。
ルーティンワークを除き自分の責任で意思決定を行うことはありません。
ここでは一般事務の具体的な仕事内容と求められるスキルと資格、将来性、生き残り策について解説します。
一般事務の仕事内容
それでは具体的な事務職の仕事について見ていきましょう。
1. 受付・電話番
来訪者の受付や電話応答は一般事務のもっとも基本的な仕事です。
受付専門のスタッフがいれば別ですが、通常、代表電話は一般事務職の席につながります。
2. 郵便物・FAXの回収・発送
郵便物やFAXを回収し担当者へ配布したり社外への郵便物の送付やFAX送信を行ったりすることも一般事務職の典型的な仕事です。
3. 消耗品の調達・管理
会社や部署の規模にもよりますが、消耗品の調達・管理も一般事務職に任せるケースが多いはずです。
4. 鍵管理
オフィス、倉庫、キャビネットなどの鍵管理も一般事務職の仕事です。
ただし現金や機密書類などの重要物を保管する金庫などの鍵は管理職の責任で手元に置きます。
5. 書類管理
会議の議事録、業務記録、伝票・証憑、営業用パンフレットなどの書類管理も一般職の仕事です。
管理台帳の作成も仕事の一部です。
6. 会議運営
会議室の予約、会場設営、招集通知の送付、録音、議事録の製本・ファイリングなどを一般事務職が行うこともあります。
7. 決裁・承認補助
管理職に上げる決裁書類の受付・管理や、総合職社員の出張申請書、経費精算書の代理作成などを指示されることもあります。
8. 見積書作成
営業・調達部門などでは、見積書、発注書、検収書などの入力作業を一般事務職が行いそれを総合職の担当者が確認するという役割分担の場合もあります。
営業部署の専門アシスタントは「営業事務」と呼ばれ独立した職種として扱われることもあります。
9. 伝票作成
売上伝票、支払伝票などの入力作業は一般事務職が行い、それを総合職の担当者(アカウント担当者)が確認して管理職の承認を得るという流れが一般的です。
10. 勤怠管理
最近では勤怠管理の電子化に伴いかなり少なくなりましたが、所属部門の社員の勤務時間を把握し残業時間を管理職に報告する(過重労働を防止する)役目を担うこともあります。
11. 名簿作成・管理
社内関係者、得意先、見込み客、調達先などさまざまな名簿作成とその管理を行うことも珍しくありません。
12. データ収集・入力
営業、マーケティング、経費などのデータ収集と入力も一般事務の仕事に含まれます。
公的機関や業界団体などの公表データの収集や計表作成を指示されることもあります。
13. 文書作成
顧客への通知文など定型的な業務文書の作成は一般事務職に任せることが多いようです。
また総合職や上司が作成した文書の形式や誤字脱字のチェックもよく指示されます。
14. デザイン作成
パワーポイント資料やウェブサイトの簡単なデザイン作成を任されたり、資料に貼り付ける写真や図案を探すように指示されたりする場合もあります。
15. 書類コピー・製本
会議の席上配布資料や営業用資料のコピー・製本も典型的な一般事務の仕事です。
単に製本するだけでなくインデックスやカバーを着けることもあります。
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一般事務に求められるスキル
(1) コミュニケーション力
一般事務はさまざまな立場の人と接する機会が多いためコミュニケーション力が求められます。
とくに営業や秘書・受付業務を担当する部署では来訪者や電話が多いため、コミュニケーション力が重視されます。
(2) 社会常識
20代の若手から50代の役員・幹部社員まで幅広い人と接するため、社会常識に欠けると使えない人とみなされます。
また営業、製造、研究開発、管理、企画などの部門ごとの常識もあるため、それらを早く身に着けることも大切です。
(3) 正確な事務処理力
一般事務職は多くの件数の仕事を処理します。それぞれの仕事に高度な専門性は求められませんが、正確に処理する能力が求められます。
事務処理の正確性に問題がある人は、安心して仕事を任せられないとみなされます。
(4) ITスキル
ワード、エクセル、パワーポイントなどのスキルは不可欠です。
少々ほかの問題があってもITスキルが標準より少しでも高ければ、それだけ職場で頼りにされます。
一般事務の将来性は?
(1) 正社員の一般事務職は大幅減
残念ながら正社員の一般事務職は大幅に減っています。
総務省統計局の労働力調査によれば、女性労働者に占める非正規雇用者の割合は2000年の46.4%から2015年には56.3%まで上昇しています。
女性の非正規労働者は一般事務職が中心ですが、この傾向に歯止めがかかる見込みはありません。
企業は会社の中核を担う総合職や高度専門職を除き、業績に応じて機動的な人員調整を行いたいと考えています。
このため一般事務職や工場労働者の非正規雇用化の動きが弱まることはないでしょう。
(2) IT化の進展によりニーズが減少
IT化の進展により人が直接行う仕事は大幅に減少しています。
この傾向に歯止めがかかる可能性はほとんどありません。
定型化された仕事(数理的に分析可能な仕事)はどんどん機械化されていきます。
20年後には今の一般事務職の仕事の大半はなくなっていると考えるべきです。
(3) 給料の増加が見込めない
一般事務職は高度な能力の発揮を期待される立場ではないため、勤続年数が長くなってもあまり給料が増えません。
昔の大企業では年功序列型の賃金体系のお陰で毎年昇給していましたが、いまでもそうした恩恵を受けられる人は極めて限られます。
正社員であればクビになるリスクは小さいですが昇給はあまり期待できません。
一般事務職これからの生き残り策
(1) 専門性を磨く
一般事務職として生き残る上で一番重要なことは専門性の強化です。
今の職場で最も重視される能力に磨きをかけましょう。
職場で求められることであれば、語学力、ITスキル、法律知識、財務分析力、コーチングなど何でも構いません。
専門性を発揮できれば身分の安定につながるだけでなく昇給や昇格の道が開けるかもしれません。
(2) クリエイティブ力を身に着ける
高度IT社会が実現すれば多くの仕事が機械に置き換えられます。
すでに安くて簡単に操作できる会計ソフトやインターネットの出現などにより、会計士や弁護士など事務系専門職の仕事は激減しています。
そうした中で最後まで人手に頼ることとして残るのがクリエイティブ系の仕事です。
音楽やデザインもコンピューターで作れますが、人間が創り出すことに価値を見出す人が多いため簡単に廃れることはないでしょう。
プレゼン資料作りなど、レイアウトや画像のセンスのある人はこれからも重宝されるでしょう。
(3) コミュニケーション力を高める
技術的、作業的な仕事と異なり、人と人のコミュニケーションにより成り立つ「商売」の部分は完全に機械化されず残ります。
買い手が品質を確認しやすい工業製品は人手を介さないネット取引に適していますが、不動産、外食、娯楽、教育、コンサルティングなどのサービス業は今後も人がメインで機械がサポートするスタイルで営まれるでしょう。
つまりコミュニケーション力が高ければ優秀な販売・営業職として生き残れる可能性が高いということです。
一般事務を続けていくために必要な資格
いずれ単なるサポート要員としての一般事務職はほとんどなくなるかもしれません。
事務職の代表的な作業だった「お茶汲み」を、いまの時代に行っている企業はほとんどありません。
逆にいうと、昔ながらの一般事務のイメージそのままの仕事をしたい人は、昭和の雰囲気の残っているような老舗企業、前時代的な古い体質の企業へ転職するという方法があります。
未経験者はそうした会社を狙ってみるといいかもしれません。
現在、一般事務の仕事をしている人はその特徴を踏まえた上でスキルアップを図り、より高度な能力を身に着けることが望まれます。
資格の取得もますます必須になるでしょう。
事務系の仕事をするなら持っておきたい資格について、詳しくは、
→「簡単に取れる資格<事務系9つ>就活・転職で有利に!」
似たような仕事で、「営業事務」があります。こちらは一般事務とどう違うのでしょうか?
→「営業事務の仕事内容は?求められる資質と身につくスキル」
事務職がたくさんいる部署といえば、総務部や庶務課です。
→「総務の仕事内容は?意外と知らない総務・庶務の仕事」
40代女性で正社員を目指して転職活動をした体験記、
→「女性の転職40代ではじめて正社員をめざして奮闘した結果…」
10年、20年先を展望してがんばりましょう。
2020/05/26