外資系メーカーへの転職|5タイプ別の特徴

外資系メーカーへの転職

外資系メーカーへの転職|5タイプ別の特徴

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一口に外資系メーカーと言ってもさまざまな会社があります。

  • 航空機製造のボーイング、自動車メーカーのGMなど世界的に有名な超大企業
  • 富士ゼロックスやニベア花王など日本と欧米の大企業による合弁会社
  • サムスン、ハイアールなど東アジア系の電機メーカー

など多種多様です。

またシャープなど日本企業として成長した会社が、外国資本に買収されるというケースもあります。

日本での事業形態も販売、製造、開発機能を持ちフルラインで経営している企業、出資企業のライセンス供与とそれに基づく製造・販売を行う企業、本国で製造した商品の販売に特化した企業などいろいろあります。

ここでは外資系メーカーのタイプを5つに分類して、企業特性、求人特性、転職ルート、留意事項を解説します。


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外資系メーカーのタイプ

日本に根を下ろした大規模子会社

(1)企業特性

都心の一等地にオフィスを構え工場を稼働させるなど日本にしっかり根を下ろした外資系メーカーが少なからず存在します。
こうした企業は日本化がかなり進んでおり、ゴールドマンサックスやJPモルガンなどの金融機関と比べれば外資色が強くありません。

食品、日用品、化粧品、医療品・製薬などの分野で目につきますが、こうした業種は消費者へ直接商品を販売したり国内規制が存在したりするため、ローカライズする必要性が高いことが影響していると思われます。

(2)求人特性

業務範囲は日本の大企業と大差ないため、ほぼ全分野の職種で求人募集されています

ただし、最先端の研究・開発機能は主要拠点に集約されるので、基礎研究分野の求人は限られるでしょう。

また、日系企業と比べ人件費の固定化を回避する意識が強く非正規雇用者やアウトソースの活用に積極的なため、企業規模に比べ正社員比率が低いという特徴があります。

(3)転職ルート

基本的に日系大企業と同じルートで中途採用者の募集が行われます。

企業内の採用ポジションが上がるにつれ、純粋な公募よりもコネクション採用が多くなります。

日本の企業の採用は通常の求人が多いですが、外資系企業は日系企業以上に公募を信用していません。

外資系企業は信頼できる人たちの評価が高い人物を採用すれば、ハズレを引くリスクが小さいということをよく理解しています。

このためスカウト専門のサーチファームも積極的に活用します。

ハイクラス人材の場合は留学経験(有名大学のMBAネットワークなど)が有利に働くこともあります。

(4)留意事項

給与・人事体系は日系企業に近い内容です。

外資系金融機関のように年収3,000万超の高額所得者があふれているような職場ではありません。

職場が日本で社員、取引先の大半が日本人なので語学力より専門能力(職務能力)を重視する傾向が強いですが、幹部社員になるためには仕事に必要な最低限の英語の読み書きと会話力が求められます。

<おもな企業>

ネスレ日本、ユニリーバ・ジャパン、プロクター・アンド・ギャンブル・ジャパン、ジョンソンエンドジョンソン、日本ロレアル、日本バイエル、ファイザー、ノバルティスファーマ、日本アイ・ビー・エム、ボッシュ



日系大企業との合弁会社

(1)企業特性

日本と欧米の超有名大企業による合弁会社は、外資系メーカーのもっとも中心的な存在です。

業種にもよりますが、日本の言語、文化、風習、規制を知らず販売ネットワークを持たない企業が単独で日本市場に参入することは困難だからです。

こうした企業は設立時から日本的な要素を採り入れることを前提としているため、外資的な要素はかなり薄くなります。

(2)求人特性

業務範囲は日本の大企業と大差ないため、ほぼ全分野の求人があります。

ただし出資元の外資系企業からライセンス供与を受けて商品を製造するケースが一般的なため、研究・開発職の求人は限られます。

また出資元企業の出向者が幹部ポストを占め、プロパー社員の育成を考えた採用をしない会社もあります。

(3)転職ルート

基本的に日系大企業と同じルートで中途採用者の募集が行われます。

ポジションが上がるにつれ、コネクション採用が多くなります。当然ですが出資元の日系企業のあっせんで転籍する人も多数います。

ハイクラス人材の場合は、出資元の外資系企業が納得しやすい面もあるため留学経験(有名大学のMBAネットワークなど)が有利に働きやすいと言えるでしょう。

(4)留意事項

合弁会社は設立時点からその解消へ向かって動き出します。

旧住友スリーエム(現スリーエムジャパン)、旧横河ヒューレットパッカード(現日本ヒューレットパッカード)、旧山武ハネウェル(現ハネウェルジャパン)、旧キャタピラー三菱(現日本キャタピラー)、旧味の素ダノン(現ダノンジャパン)、味の素AGF(社名を変更せず味の素が子会社化)など合弁解消例はたくさんあります。

合弁解消のパターンは、①日系企業の子会社化、②外資系企業の子会社化、③株式上場の3パターンです。どのパターンになるかは出資元の日系企業、外資系企業、経営陣の力関係次第です。

社風や人事制度は①と③の場合は日系大企業に近くなりますが、②になれば外資色が強まります。

<おもな企業>

富士ゼロックス、NECレノボ・ジャパングループ、ニベア花王、みちのくコカ・コーラボトリング、ハイネケン・キリン



東アジア系の新興企業

(1)企業特性

少し前まで外資系メーカーと言えば欧米系企業が中心でしたが、最近は中国、韓国、台湾などの東アジア系の新興企業も増えています。

こうした企業は高い成長性を背景に進出してくるため、本国の企業文化をそのまま持ち込むケースが多いようです。

業種は電機関連が多く食品を除けば生活用品メーカーは見当たりません。

(2)求人特性

欧米系企業と比べ日本からの技術移転を目論む会社が多いため、技術系のハイクラス人材に対するニーズが強いという特徴があります。

サムスンのような大企業は営業や企画・管理系の職種の募集もありますが、一番求められているのはエンジニアです。

(3)転職ルート

基本的に日系大企業と同じルートで中途採用者の募集が行われますが、おもに技術系のハイクラス人材の採用ではサーチファーム(スカウト企業)も積極的に活用します。

日系企業の2、3倍の報酬を提示するケースも少なくありません。

(4)留意事項

東アジアを始めとする新興国企業は、一般的に日系企業や欧米系企業と比べコンプライアンス意識が高くありません。

このため当然のように前職の営業秘密の提供を要求されるといった話があります。

また日系企業や欧米系企業よりも成果に対するプレッシャーがきつくなる傾向がみられるほか、技術系の場合は本国への転勤を求められることが多くなります。

<おもな企業>

日本サムスン、LGエレクトロニクス・ジャパン、ハイアールジャパンホールディングス、HTC NIPPON、農心ジャパン(辛ラーメン)



欧米系大企業の販売子会社

(1)企業特性

生産拠点を国内に集中し、外では販売に特化する戦略を採る企業もあります。

機密管理を徹底したい航空・軍需産業やイメージ戦略を重視するブランド品メーカーなどに見受けられます。

この場合、日本法人は日本国内の販売窓口や代理店の統括機能を果たします。

(2)求人特性

会社の特性上、営業力のある経営幹部とスタッフ人材の求人が多くなります。

日本法人には生産業務がなくメンテナンスやヘルプデスク機能も限られるため、技術系人材のニーズは少なくなります。

(3)転職ルート

幹部人材はコネクション採用とサーチファームを介したスカウトが中心となります。

一般社員については日系企業と同様に公募採用も行われます。

(4)留意事項

日本を開発・製造拠点と位置付けていないため、販売成績が悪ければ全面撤退する可能性が高いと考えられます。

一部の人材は中国やシンガポールなどアジア地域のヘッドオフィスへ移転できるかもしれませんが、大半の人は会社がなくなれば解雇されます。

<おもな企業>

ボーイングジャパン、エアバス・ジャパン、ゼネラルモーターズ・ジャパン、ビー・エム・ダブリュー、ケルヒャージャパン、スウォッチグループジャパン、日本ロレックス、LVMHファッション・グループ・ジャパン、エルメスジャポン



日系から外資系へ転換した企業

(1)企業特性

経営不振やグローバルな事業再編を背景に海外から出資を仰ぎ日系から外資系へ転換する企業もみられます。

こうした企業は日本的経営がうまく機能しなくなり、外資系企業の支援を受けることになったため、一般的に企業文化を根底から覆すような大改革が行われます。

メーカーではありませんがスーパーの西友、家電量販店のラオックスなどもこのカテゴリニーに該当します。

(2)求人特性

業務範囲は日系企業の時代と大差ないため、ほぼ全分野の求人があります。

ただし出資元の外資系企業の戦略で研究開発機能を海外拠点へ集約される可能性はあります。

(3)転職ルート

基本的に日系大企業と同様の方法で中途採用者の募集を行いますが、海外親会社の意向次第でコネクション採用やサーチファームによるスカウトを積極化する可能性があります。

また経営幹部に外国人が増えるほか海外親会社の意向を確認する機会が増えるため、英語、中国語などの語学力のある人が採用されやすいでしょう。

(4)留意事項

親会社の意向で企業文化や人事方針などが激変する可能性が高いため、その前に採用された旧世代と後の新世代の間で断絶が生じる恐れがあります。

とくに留学経験があって語学に堪能な典型的な外資系社員とみられるタイプの人は、旧世代から目の敵にされるリスクがあるので注意を要します。

<おもな企業>

シャープ、日産自動車、中外製薬、MSD(旧萬有製薬)、エスエス製薬

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転職先に外資系企業を選ぶなら経営戦略を把握しておこう

現在は外資系企業を選ぶ際に日系、外資系の区別を意識することはナンセンスかもしれません。

しかし企業は人の集まりであり、日本人が設立して発展した企業と海外から進出してきた会社が設立した企業では、さまざまな面で大きな違いがあります。

とくにメーカーの場合は企業ごとに日本法人の位置づけが大きく異なるため、海外親会社のグルーバルな経営戦略を把握した上で転職活動を進めることが大切です。

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2019/07/01

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