派遣社員が辛い10の理由……どうやって解決する?

派遣社員には不安定な雇用関係など辛いことがたくさんあります。

それらは国の政策などにより少しずつ良くなっている面もありますが、抜本的な改善にはいたっていないのではないでしょうか。

ここでは派遣社員の辛い点とそれを個人で改善するための具体的な解決策を解説します。


派遣社員の辛い理由と解決策【将来性】

1. 雇用が不安定

もっとも辛いことは、正社員と異なり雇用関係が不安定な点でしょう。

派遣社員は契約社員やパート・アルバイトとともに雇用(人件費)の調節弁として利用されているため、会社の業績が悪化すれば契約期間の満了時にそのまま解雇されて(再契約されずに)終わりです。

<解決策> → 派遣と並行して転職活動を行う

派遣社員として働きながら転職活動を行うことも一案です。

一般的に派遣社員の残業は少ないため、転職活動を行う時間的な余裕はあると思われます。

大半の転職希望者は平日の日中に仕事をしているため、夜間や休日の面接に応じてくれる企業も多いはずです。

2. スキルが向上しない

派遣社員のキャリアプランを考えてくれる会社はないため、何年勤めても仕事を通じたスキルアップをほとんど期待できません。

スキルと給料が上がらない中で年齢を重ねていくところが辛いですね。

<解決策> → 資格を取る

これといったスキルをアピールできないと、一般事務職や工場のライン担当などの単純労働の派遣社員から抜け出しにくい面があります。

事務系、技術系のいずれでも構わないので、何か資格を取ると派遣であっても勤務先の選択の幅が広がります。

例えば秘書検定の1級とTOEIC800点以上を取得すれば、外資系企業の一般事務職や秘書の仕事に就きやすくなります。

女性に人気の事務系の資格については、
簡単に取れる資格<事務系9つ>就活・転職で有利に!

3. 継続的に社会保険に加入できない

派遣社員でも派遣会社の社会保険に加入できます。

しかし、派遣契約の満了により仕事が途絶える(無職になる)期間があれば、健康保険については任意継続(掛け金が約2倍)または自分で他の保険に切り替え、年金は国民年金に加入する必要があります。

<派遣会社退職後の健康保険>
・現在加入中の健康保険(協会けんぽ)の任意継続
・国民健康保険へ切り替え
・家族の健康保険へ加入

……のどれかを選ばなくてはいけません。

年金も含めて、面倒な手続きが発生します。

<解決策> → 個人年金に加入する

社会保険のうち年金についてはiDeCo(個人型確定拠出年金)を活用することにより、将来の受給額の問題を改善できます。

個人で確定拠出年金に加入した後、福利厚生制度として同年金を運営している企業へ転職できれば、個人年金を企業年金へ引き継ぐこともできます。

年金保険の場合は、企業年金と無関係に積み立てられます。

早く加入すれば返戻率(受給できる年金総額に対する積み立てた保険料の割合)も高くなります。

これも最初の手続きは必要ですが、受け取れる年金を多くしたい人は検討してみましょう。

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派遣社員の辛い理由と解決策【収入面】

4. 給料が安い

正社員と比べ給料が安いことも辛いです。

若手の頃は派遣社員の給料の方が高いケースもありますが、すぐに逆転されます。

最近は正社員並みか、それ以上に高度で責任のある仕事を任せられる派遣社員も少なくありませんが、それでも正社員より安い給料に甘んじなければなりません。

<解決策> → 担当外の業務を自主的に行う

明確に指示されていない業務に積極的に関与して能力をアピールすることにより、正社員への登用を目指す戦略を考えてはいかがでしょうか。

例えば、新規の見込み客リストの作成を任されたときに自分の分析結果を付け加えたり、対象範囲(東京23区に横浜市を追加するなど)を少し広げてリストアップ先を増やしたりするなど、作業目的を的確に理解した上で指示事項にひと手間加えた仕事を続ければ、確実に評価は上がります。

優秀な派遣社員が契約期間の終了と同時に会社を去ることが組織にとって痛手だと感じさせることができれば、正社員雇用で給与を上げていくことも不可能ではありません。

5. 昇給を期待できない

派遣社員は長期雇用を想定されていないこともあり、基本的に昇給を期待できません。

景気が上向けば多少は給与ベースの上昇を期待できますが、当人の能力や実績を評価した昇給はめったにありません。

<解決策> → 業務の改善提案を行う

これについても、上記項目と同様に業務の改善提案を行うなどして、意欲と能力をアピール。正社員雇用を目指すという方法があります。

ただし、この場合は単なる不平不満や批判と捉えられないように注意する必要があります。

「IT化が遅れている」、「作業の重複が多い」といった問題点を指摘するだけでは批判にしかなりません。

具体的な改善策まで整理して初めて意味のある改善提案となります。

6. 昇進できない

そもそも管理職ポストを派遣社員で補うことを想定している企業はほとんどないため、昇進の可能性はまずありません。

せいぜい現場のリーダー(主任)クラスのポジションに就くだけです。

実際には管理職並みの仕事を任せられても、正社員の“名ばかり管理職”に使われる立場は変わりません。

<解決策> → 派遣会社を変える

転職する、正社員登用を目指すという方法意外に、派遣会社を変えることも選択肢のひとつとして考慮してみましょう。

派遣会社も千差万別です。

自分に合った企業や仕事を多く抱えている会社とそうでない会社があります。

ウェブサイトなどから情報収集すれば基本的なことは分かりますが、本当によい派遣会社か否かは実際に登録してみなければ分かりません。

派遣会社を変えるだけで、意外にやりがいのある、自分の満足のできるポジションを紹介してもらえることもあります。

7. あまり残業できない

一般的に派遣社員は定型的な業務を任せられるため、工場の繁忙期などを除き残業の機会は限られます。

事務職の場合は定時退社を求められるケースが少なくありません。基本給が安い分を残業代で補うという計算は成り立ちません。

<解決策> → ダブルワークをする

残業がなくて収入が増えないことが不満であれば、ダブルワークを検討しましょう。

派遣先企業にバレても、ダブルワークが原因で企業に重大な損失を与えることがなければ、最悪でも契約を打ち切られるだけ。

正社員のように大きなリスクがあるわけではないので、肉体的な負担が大きくなければダブルワークは効果的です。

派遣社員の辛い理由と解決策【人間関係など】

8. よそ者扱いされる

社風にもよりますが派遣社員をよそ者扱いする職場も多くみられます。

工場や女性事務職の多い銀行店舗、商社などでは、そうした傾向が強くなりがちなようです。

正社員に悪気はなくても社内のイントラネットへのアクセス制限があるとか、福利厚生サービスを利用できないとか身内ではないことを認識させられる場面が多々あります。

<解決策> → 紹介予定派遣を活用する

派遣社員として一定期間働いた後に正社員採用の適否を判断される紹介予定派遣を活用すれば、実際に現場の雰囲気や社風を感じ取ることができます。

派遣期間は最大で6カ月、一般的には3カ月程度です。腕に自信があれば、3カ月程度のお試し期間で能力をアピールすることは十分可能だと思われます。

また、何よりも自分自身がよそ者扱いをされて、辛い思いをしながら契約期間が終わるまで我慢するという事態を避けられるのがメリットではないでしょうか。

しかし、紹介予定派遣にはデメリットもあります。詳しくは、
『紹介予定派遣』とは?本当に正社員になれるの?

9. 雑用を押し付けられる

派遣社員を雑用係と認識している正社員も少なからずいます。

コピー取りや郵便物の配布など業務に関係することだけなら仕方がないでしょうが、弁当の買い出しやデスクの掃除など、本来は自分でやるべきことを押し付けてくる正社員もいます。

<解決策> → 正社員と積極的に交流する

正社員と積極的に交流しましょう。

とくに大企業の事務職の場合は、社員の数も多いため何となく壁ができてしまいがちです。

正社員に悪意はなくても他人行儀な接し方になることもあるため、自分から積極的に話しかけて仲良くすることも大切です。

仲良くなって、派遣社員にも正社員と同様のスキルを認めることができれば、雑用を押し付けられることも少なくなっていくはずです。

10. 正社員にバカにされる

正社員の中には派遣社員のことを一段劣る人間として見下す失礼な者もいます。

こうした人間性に問題のある人物は相手にしないのが一番ですが、仕事上の関係を完全に立つわけにはいかないので厄介です。

<解決策> → 信頼できる人に悩みを相談する

正社員の中にはいろんな考え方を持つ人がいます。

失礼な輩もいれば、温かく迎え入れてくれる人も必ずいます。

ある程度親しくなったら、そういった正社員に悩みを相談して頼る手もあります。

自分の弱みをさらけ出せば、親身になって助けてくれるかもしれません。

相談すれば、自分に対して親近感を持ってくれる可能性もありますし、何よりも仲のいい人が一人でもいると仕事がやりやすくなるはずです。


派遣社員の辛さを解決するために

派遣社員には正社員やフリーランスなどとは異なる辛さがあります。

でも、そんな辛い気持ちを溜め込む必要はありません。

時には、それを素直に認めて吐き出すことも大事です。

正社員の中にも仲良くなれば相談に乗ってくれる人も出てくるでしょう。

辛さを吐き出せば、前向きに問題を解決する気持ちも湧きやすくなります。

焦らず着実に現状の改善を進めましょう。
 

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派遣社員として派遣先で仕事をし始めて、福利厚生や雇用の制度などの違いに気づくということはよくあります。同じ仕事をしているなら、ボーナスも昇級もあって、安定した立場の正社員になりたいと思う人も少なくないでしょう。 元派遣会社営業担当者が雇用制度の違い、正社員になるための準備や方法を伝授します。売り手市場である現在は、転職しやすい時期。是非一度、正社員への転職を考えてみましょう。

あなたが派遣の辛さを解消して、楽しく充実した仕事をできますように。