民間企業を辞め、公務員になって後悔するよくある理由とその対策

民間企業から公務員 後悔 自分に合う仕事探し

公務員は、安定性と相対的に高い給与を理由に多くの人が憧れる職業です。

民間企業に勤めている人でも、「転職できるなら公務員になりたい」という人もいるのではないでしょうか。

公務員は、民間企業と異なり採用においても高い客観性、公平性が求められます。

そのため、職種や採用主体により上限年齢は多少異なりますが、新卒者でなくても30歳くらいまでは新人として採用試験を受けられます。

また最近では、民間企業と同様に中途採用が活発化しています。

そのため、民間企業をやめて公務員になる人は珍しくありません。

しかし、公務員だからと言って全面的にメリットだけというわけではありません。

転職を後悔している人が少なからず存在します。

ここでは公務員へ転身して後悔する理由と転職に失敗しないための対策、公務員に向いているタイプの人を解説します。


公務員に転身して後悔する理由

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1. 仕事についていけない

公務員の仕事は民間企業とかなり異なります。

建築・土木設計、不動産鑑定、サイバー犯罪対策など民間で培ったノウハウを活かしやすい仕事もありますが、大半は役所独自の業務です。

また、役所ならではのルール(公平・平等が優先)にどうしても馴染めず仕事についていけないリスクがあります。

2. スキル・ノウハウを活かせない

公務員には、民間企業のような営業活動がありません。

収益事業がほとんどないため、儲けるための仕組み作りが必要とされるケースは稀です。

過去に身に着けた能力を直接活かせるケースは限られます。

3. 組織風土が合わない

よく「利益目的の民間企業と公益のために働く役所は違う」という言い方をしますが、これは公務員のコスト意識の低さの表れでもあります。

こうした職場で民間企業と同じ感覚で効率性を重視すると確実に浮きます。

4. 職場の人間関係が悪い

公務員に売上や利益のような客観性の高い合理的な数値目標が課されることは稀です。

このため人事評価も主観的に行われる傾向が強くなります。

その一方で、身分(職位)意識が強いので人間関係が硬直化して風通しの悪い職場になりがちです。

5. クレーム対応が大変

民間企業と異なり役所の客層(対応する住民層)は多種多様です。

  • 理不尽な自己主張を繰り返す人
  • 粗暴な人
  • 専門知識を駆使して攻撃してくる人

など、多様な住民のクレーム処理に追われることも珍しくありません。

6. 機会平等の説明が大変

役所の仕事は税金で成り立っているため、国民・住民の平等性に対する配慮が極めて重要になります。

それが馴染めないケースは先に紹介しましたが、逆に一定のところで足切りする(例えば低所得者に限定した介護サービスの実施)場合は、その合理性を説明することが大変になったりします。

7. 住民の見る目が厳しい

公務員には、

    「仕事が楽」
    「一生安泰」
    「威張っている」
    「税金ドロボー」

など、妬みや批判の声が寄せられます。

職場によっては不満の声を毎日聞かされることになります。

8. 勤務時間が長い

一般的には役所より民間企業の方が激務で長時間労働を強いられます。

しかし、役所には特有の事情で長時間勤務が常態化している職場があります。

議会(とくに国会)対応が必要な部署では議員の質問とそれに対する閣僚など行政サイドの回答(案)を整理するなどの仕事があり、長時間労働が当たり前になっています。

また、役所の締切は民間よりも厳格なため、期日前などでは長時間残業を強いられる場合があります。

9. 転勤がある職種も

大半の公務員には、転居を伴う異動がほとんどありません。

一方、

  • キャリア官僚
  • 自衛官
  • 警察官

などは頻繁に転勤します。

公務員になる前に、自分がどの程度の確率で転勤するのかを確認する方がよいでしょう。

10. 収入が減った

都会の公務員は必ずしも高給取りではありません。

民間企業へ就職した同級生より公務員の給料の方が低いということは、珍しくないどころか常識と言えなくもないでしょう。

11. 退職金が少ない

こちらも大企業・外資系企業などと比べると公務員の退職金は多いとは言えません。

年収よりも退職金で大きな差がつくかもしれません。

12. 年金が少ない

公務員の年金(旧共済年金)は、一般的な民間企業よりは高い水準です。

しかし、一部の大企業や外資系企業と比べれば、残念ながら確実に見劣りします。

13. 社宅がボロい

公務員住宅が「ボロい、狭い、不便」という3条件を備えていなければ、社会の理解を得られません。

少し小ぎれいで便利な社宅(官舎)を造れば確実に批判されるため、公務員がいい官舎に住むことは難しいでしょう。

14. 福利厚生が乏しい

公務員の福利厚生はかなり手厚いですが、一部の大企業や外資系企業と比べれば見劣りします。

例えば高級リゾートホテルが安く利用できるといった制度は公務員にはできません。

15. 職場を自慢できない

外資系企業や一流商社などと違い公務員は「港区女子」などにモテません。

華やかな女子からみれば、公務員への転職はキャリアダウンと受け止められかねません。

16. 副業をしにくくなる

民間でも就業規則で副業を禁止している会社が多くみられますが、公務員は法律に基づきより厳しく規制されます。

部屋数10室未満の賃貸アパート経営など極めて限定的な範囲での副業しかできません。

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公務員に転身して後悔しないための対策

転職 後悔しないための対策

1. 無理に転職しない

まずは当然のことながら、いまの環境に大きな不満や不安がなければ、無理に転職する必要はありません。

公務員も年々待遇が悪化しています。

財政事情が大幅に悪化すれば、北海道夕張市のように大胆なリストラ策も発動されます。

隣の芝生は青く見えるだけだということを認識しましょう。

2. 官庁出向に手を挙げる

経済産業省、金融庁、内閣府(旧経済企画庁)などでは、民間出向者が大勢働いています。

大企業に勤めていれば官庁出向の可能性があるので、そうした機会に積極的に応募して官庁の雰囲気を確認してから転職を考えることも一案です。

3. 公務員の人脈を広げる

中央官庁は東大、県庁は旧制ナンバースクールの出身者が幅を利かせています。

こうした学閥を頼りに公務員人脈を広げて、職場の実態を聞き出すことも有益です。

4. プライドを捨てる

商社や外資系企業などと比べると、役所は動きが鈍くダサい職場です。

外務省や経済産業省など一部の官庁を除けば、あか抜けないファッションの方が役所内でのウケがいいという面もあります。

こうしたセンスをバカにせず、職場に溶け込むことも大切です。

5. 資格を取得する

畑違いの仕事や専門分野の業務に従事する人は、あらかじめ資格を取得して自分の能力を客観的に示すことにより自信をつけることも考えられます。

それでも「弁護士のくせに法律を知らない」などと陰口をたたかれることも少なくありません。

6. 貯蓄をする

経済的なゆとりは、精神的な安定につながります。

十分な蓄えがあれば転職してうまくいかなくても精神的に追い込まれずに済みます。

7. 資産運用を始める

株式、FX、不動産などの運用により一定レベルの収入を得られるようになれば、失業リスクが低下するため心の余裕が生まれます。

8. 転勤のない職種に応募する

官民を問わずサラリーマンは、転勤(転居を伴う異動)が多い人とそうでない人に分かれる傾向があります。

あまり転勤を経験したことのない人であれば、転勤の少ない職種に絞って応募する方が無難です。

9. 家族を十分に説得する

外資系金融機関社員から公務員へ転じる場合など著しく収入が減少する人などは、家族を十分に説得することが欠かせません。

国や地域に貢献したいという志に対する家族の理解がなければ、仕事がうまくいかないときの心の支えがなくなります。

公務員へ転身して後悔しないタイプ

公務員に転職 後悔しない人

1. 公の利益を大切にする人

公務員は、国や地域などの公に奉仕する人です。

自分を犠牲にしてでも広く社会に貢献したいという気持ちを抱いている人に適した仕事です。

2. 公正無私な人

公務員はさまざまな観点から公正であることを求められます。

民間企業にありがちな、極端に効率性を重視する仕事の進め方に疑問を感じるような人は公務員に向いています。

3. 売上自慢をしない人

民間企業の営業部門では売上がもっとも重要な評価指標となります。

そこで実績を上げた人の中には、何億円売ったとか何台さばいたとかの自慢をしたがる人がいます。

しかし、公務員は売り上げ重視ではないため、そうした我の強いタイプの人は公務員に適していません。

4. 肩書を尊重する人

公務員は売上高のような分かりやすい数値で評価しにくい面がある上に終身雇用型の人事制度が温存されているため、役所には肩書重視の風土があります。

他人を肩書で判断して接することに抵抗感のない人に向いています。

5. 上司の指示を素直に聞く人

役所は硬直的な組織なので、上司に意見するタイプの人にとっては居心地の悪い職場です。

上意下達を旨とする人に適しています。

6. 細かなルールを大切にする人

役所や公務員の存在・行動は、すべて法令やそれに基づくルールで規定されています。

細かなことでもルールを遵守する意識がなければ公務員は務まりません。

7. 保守的な人

役所は前例を重視し、改善を先延ばしにすることも多い職場です。

そのため、安定的な業務運営が望まれるため保守的な考え方の人に向いています。

8. 慎重な人

役所の仕事は基本的に失敗が許されません。

例えば設計ミスが原因で耐震性能が劣る橋を架ければ、地震発生により大災害が起こるかもしれません。

このように社会的な影響が大きい仕事をするため、全ての業務を慎重に行える人が向いています。


公務員に転職して後悔しないために

民間企業から公務員に転職

公務員は、安定性と相対的に高い給与を理由に多くの人が憧れる職業です。

しかし、それだけに気を取られ転職すると大いに苦労します。

高い安定性は、低い柔軟性の裏返しでもあります。

給与も中小企業や新興企業よりは恵まれていますが、大手大企業や金融機関より低い水準です。

ましてや外資系企業や大手コンサルティング会社などから転職すれば大幅に下がります。

民間から公務員へ転職する人は、「公のために尽くす」という気持ちの強さについて自問自答することが大切です。

自らを犠牲にしてでも多くの人に役立ちたいという強い気持ちがなければ、無理に公務員になる必要はないと思われます。

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