50歳からの転職で検討すべきこと18|転職先して大丈夫か?

50歳からの転職

50歳は、転職を考える上でもっとも微妙な年齢です。

定年まで10年ですが、年金支給開始年齢の引き上げ目途とされる70歳までは20年あります。

今の職場に大きな不満や不安もなければ、定年まで勤め上げることが得策でしょう。

しかし、60歳から70歳までの収入が心配だとか、60歳まで職場にいられない可能性があるという人は、今から転職を考えるべきかもしれません。

ここでは50歳からの転職で検討すべき要素と、主な転職先を紹介します。


50歳でいまから転職すべきか?

50歳からの転職には、さまざまな検討要素と可能性があります。

選択肢としては、以下の3つに大別されます。

  1. 定年まで勤め上げる
  2. すぐに転職する
  3. いずれ転職する(かもしれない)

どれを選ぶかはその人次第ですが、自分なりの判断基準や優先順位を明確にすることが大切です。

もっとも避けるべきことは、自分の考えを十分に整理せず、なりゆきで勤め続けることです。

漠然と定年まで勤務することを前提にしていても、会社の経営悪化により50代中盤でリストラされる恐れもあります。

そうなったときに慌てないよう準備することも大切です。

50歳で転職を考えるにあたって、どのようなことを重要視すべきか、以下に見ていきましょう。

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50歳からの転職で検討すべきこと

50歳からの転職 検討すべきこと

社会情勢

(1)少子高齢化

少子化に伴う若者の減少と高齢者の増加は構造的な問題であり、短期的に解消されることはありません。

このため、高齢者が若年労働力不足を補う必要性が強まります。

(2)国・年金財政の悪化

国や年金基金の財政悪化の流れも止まりません。

公的扶助や年金給付額が減ることはあっても、増えることはないと考えるべきです。

(3)IT化の進展

IT化の進展により人が行っている仕事の相当部分が、機械に置き換わります。

少子化、人口減少による人手不足とIT化による省力化のせめぎ合いになります。

(4)国際化の進展

国際化のスピードが緩むことは、まず考えられません。

労働市場では、外国人を積極的に受け入れるように変わる可能性があります。

その結果、中高年の仕事が奪われる恐れがある一方、インバウンド需要の増加により規模が拡大する業種・企業が生まれることも考えられます。

職場・仕事事情

(1)現職のポジション・タイトル

現職のポジションやタイトルは、転職する上で非常に重要な検討要素になります。

当然ながらエリート、出世頭と目される人の方が選択の幅は広がります。

あまり出世していない人は、スペシャリティのアピール方法を考えるべきです。

(2)スキル・ノウハウ

今まで培ってきたスキル・ノウハウを整理することも大切です。

その際に大事なことは、語学、簿記、労務管理、プログラミングなど分かりやすいことではなく、企画力、交渉力、忍耐力など抽象的に捉えられがちな能力を客観的な事実を基に説明できるようにすることです。

全国で売上高が最下位だった営業所を、自分の創意工夫と努力によりトップ10の常連にしたといったことを具体的に示せることが求められます。

(3)経験

50歳以上の人の場合、成功体験よりも失敗や苦難を乗り越えた経験の方が重視されます。

倒産した会社の残務整理をやり切ったとか、不良品のリコール責任者として商品回収に奔走したとかの経験が評価されます。

(4)人脈

人脈の棚卸も重要です。

単に知り合い、顔見知りといった人は、ここでいう人脈には当たりません。

  • 仕事を紹介してくれる
  • 顧客になってくれる
  • 一緒に商売を始められる

といった人とのつながりが人脈であり、そうした人たちを整理しましょう。

(5)現職企業の経営状態

50歳は、定年を目前に控えた年齢です。

一般的には「定年まで勤め上げる」という選択肢が最優先で検討されます。

しかし経営状態が悪化している(そのリスクが大きい)企業であれば、十分な退職金が支給される段階で辞める方が無難かもしれません。

(6)現職業界の将来見通し

最近では日銀のマイナス金利政策の影響で、貸出と預金の利ザヤをほとんど稼げなくなった地方銀行の将来性を心配する声が多く聞かれます。

このように10年後を展望したときに明るい見通しが立たない業界で働いている人は、早めに異業種へ転職することも検討すべきです。

プライベート事情

(1)金融資産

転職に当たって真っ先に把握すべきことは、金融資産の状況です。

資産に余裕があれば、転職先の選択肢も広まります。

(2)住宅・不動産

  • 住宅のランニングコスト(家賃や持ち家の修繕費など)
  • 持ち家の資産価値
  • 投資用不動産の収支状況
  • 市場価値

を確認して資産余力を把握することも大事です。

不動産の評価額は「絵に描いた餅」なので、売却しても評価額の70%程度のお金しか残らないと考えるべきです。

(3)年金

公的年金、企業年金、個人年金を合わせて「何時から何円もらえるか」を確認することも重要です。

60歳からの年金で悠々自適の暮らしができるのであれば、50歳からは収入よりもやりがいを重視した仕事選びができます。

逆に年金収入があまり見込めないのであれば、とにかく長く多く稼ぐことを考えなければなりません。

(4)負債

一番多いのは住宅ローンだと思いますが、他にも教育ローン、自動車ローン、消費者ローンなどを抱えている人もいるでしょう。

50歳で1000万円単位の負債を抱えていると、退職金が1円も残らない可能性があります。

(5)扶養家族

子どもが巣立つ一方で親が亡くなり配偶者にも収入があるという人であれば、自分一人の食い扶持を確保できれば問題ありません。

逆に多くの扶養家族を抱えていれば、1円でも多く稼げる仕事を選ばざるを得ません。

(6)要介護家族

介護を要する家族がいれば、選択できる仕事の幅も狭まります。

今の職場で仕事と介護を両立できていれば、転職は無謀なチャレンジになる恐れがあります。

そうでなければ、仕事と介護のバランスのとり方を整理して転職先を探すことが重要です。

(7)家族の資産

配偶者が資産家の子孫であれば、多額の遺産を期待できるかもしれません。

そこまででなくても共働きであれば、数千万円の資産を持っていてもおかしくないでしょう。

(8)家族の所得

配偶者や子供の収入があれば、自分が無職になっても生活に困らないかもしれません。

家計全体で生活に必要な最低限の収入を見極めることも、転職先の選択肢の幅を広げる上で重要になります。

50歳からの転職先

50歳からの転職 転職先

1.子会社・関連会社

もっとも一般的な転職先は子会社・関連会社への転籍です。

転職時にポスト、給与、在籍年数がすべて見えているためチャレンジングな気持ちにはなれませんが、安定度は高いので収入の見通しを立てやすいというメリットがあります。

2.天下り先

官民問わず天下り先は減っている上に、待遇も悪化傾向にあります。

しかし転職時に、待遇や在籍年数が約束されている場合が多いため、安定度は高いといえます。

3.縁故企業

個人的な人脈で転職する人もいます。

親や親類の企業、友人・知人が経営する企業、前職企業の取引先などが考えられます。

縁故企業へ転職する際には、事前に条件確認をしっかり行うことが大切です。

信頼関係だけで転職すると後悔することになりかねません。

4.一般企業

50歳でも何の縁もない企業へ転職する人は大勢います。

非正規雇用を厭わなければ、転職先は無数にあります。

正社員でも待遇に関する強いこだわりがなければ、転職先は少なくありません。

とくにベンチャー企業は、経験を積んだ中高年者を必要としています。

5.非営利団体・NPO

非営利団体やNPOも高い給与を求めなければ、採用されやすいはずです。

ただし民間企業以上に意欲を問われるため、興味を持てない分野であれば転職すべきではありません。

6.Uターン、Iターン就職

多くの地方自治体がUターン、Iターン転職を活発化しています。

居住地、仕事内容、給与などの面で選択の幅を広げられれば、転職先を見つけやすいのではないでしょうか。

7.独立・自営

(1)前職からの独立

自営の中で一番成功する確率が高いのは、前職からの独立です。

基本的に仕事内容の面では大きな変化がありません。

ただし、営業活動には苦労する可能性があります。

周到な根回しをしないと前職から「干される」ので注意しましょう。

(2)店舗経営

多少の元手があれば誰でも簡単に店舗経営を始められます。

しかし、事業として軌道に乗せられる人は限られます。

「武士の商法(特権を失った人が慣れない商売に手を出して失敗する)」に陥る人が多いので気をつけましょう。

(3)フランチャイジー経営

経営の安定度という意味では、個人で店舗経営に乗り出すよりもメリットがあります。

ただしフランチャージ―経営は、営業時間や販売商品などに関する本部の縛りがきつくブラック企業状態に陥るリスクがあります。

(4)フリーランス

ITエンジニア、ライターなどのフリーランスは誰でも簡単になれます。

ただし、儲けられる人は限られます。

ITエンジニアの場合は比較的簡単に仕事を見つけられますが、毎日同じ職場に通勤することになり実質的にサラリーマンと変わらない可能性があります。

(5)士業開業

  • 税理士
  • 社会保険労務士
  • 司法書士
  • 行政書士

などの資格を取得して開業する手もあります。

ただし士業は構造的に供給過多になっているため、資格を取得しても顧客がまったく寄りつかない恐れがあります。

単に資格を持っているというだけでなく、営業力が重要です。

(6)資産運用業

株式、FXなどの資産運用を生業にする手もあります。

研究に研究を重ね運用商品や手法を絞って投資すれば、成功する確率も低くありませんが絶対もうかるという保証はありません。

ある程度リスクをとれる人でなければ、手を出すべきではありません。


もう一花咲かせるか?これからの人生を見据えて決断を

50歳からの転職 検討

50歳といえば一昔前ならもうすぐ定年で、幹部社員として頑張っている人以外はのんびりと定年退職後に退職金を使ってなにをしようか?ということを考え始める年齢でした。

しかし現在の50歳は、

  • いつリストラ対象者にされるかわからない
  • 役職定年で給料が減る
  • 年金はアテに出来ない

という不安が現実化してくる年齢になっています。

自ら望んで新天地を求めて転職する場合もあれば、会社の都合や自分自身あるいは家族の都合で辞めざるを得ないという場合もあります。

その際に、なにを基準として転職の判断をするか、じっくり考えてこれからの人生の舵を切っていきましょう。

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