新入社員のあなたが“ウケる”自己紹介をしたいなら、面白い挨拶のポイントをキチンと押さえましょう。
学校を卒業したばかりの新社会人だけでなく、転職や中途採用で新しい職場で働く方、または部署異動や転勤で新しいメンバーと仕事を始めるという方もいるでしょう。
そんな“新入社員”の方にとって、避けて通れないのが「自己紹介」です。
自己紹介や最初の挨拶でどんな抱負を述べるかは、あなたの第一印象を決める大切な場です。
新入社員の面白い挨拶、普通の挨拶、ダメな挨拶を解説します!
新入社員の自己紹介、最初に挨拶で目立つべきか?
新入社員や新しい職場に異動・転職した人は、バッチリよい印象を残すような抱負とともに自己PRも兼ねた挨拶を決めたいところです。
しかし、いきなり初対面の人たちに向かって、インパクト残すような自己紹介をするのは、緊張やリスクが伴う至難の業。
会社の偉い人たちや、同僚となる人たちも、新人がどんな自己紹介をするのか、新入社員がどんな人間なのか、とても注目しています。
最初の自己紹介だけで「こいつはデキる!」「こいつはダメだ」というレッテルを張られてしまう可能性もあるのです…。ちょっとこわいですよね。
- “失敗したくない”
- “変な奴だと思われたくない”
- “つまらない奴だと思われたくない”
- “かといって、ウケを狙って、滑って、痛い奴だと思われたくない”
…そんな不安が駆け巡り、スベったらどうしよう……と、最終的には普通の無難な挨拶をしてしまった、という方が少なくないようです。
ではまず“普通の挨拶”とはどんなものなのか、そこから見ていきましょう。
新入社員の挨拶:普通の自己紹介
自己紹介の定番というか、一般的かつ最低限これは話しておいた方がよいとされているのが、下記の項目です。
(1) 「名前」(2) 新卒社員の場合は「出身地」や「出身大学」。転職者の場合は「前職の業界や業種」
(3) 新卒社員の場合は「学生時代に熱中していた事」。転職者の場合は「前職での業務内容」
(4) 趣味など、特別に伝えておきたい事
(5) この会社での「意気込み」や「決意」「抱負」
<例>

山田一郎です。
出身地は、千葉県です。
○○大学の経済学部に通っていました。
大学時代は軽音サークルに所属して、バンド活動に熱中していました。パートはギターでした。
一日も早くみなさまのお力になれるよう、先輩方のご指導のもと頑張っていきたいと思いますので、宜しくお願いいたします
いかがでしょうか?
正直、まぁ、普通の自己紹介ですね。
これでも悪くはありません。同じ趣味を持っている人や、出身地が同じという人であれば、相手から話しかけてもらえる可能性もあります。
こういった普通の自己紹介で無難に抱負を言ってすませたい人はコチラ、
→「新入社員 自己紹介 例。配属先・歓迎会を無難にこなす挨拶は?」
自己紹介でウケたい!という人は…
しかし、営業会社や広告・マスコミ系企業のように、自己アピールや個性を大切にしている会社では、これじゃあダメ!と思われてしまう可能性もあります。
また、「もっとウケを狙って自分をアピールしたい!」という前向きな方にとっても、これでは物足りないでしょう。
そんな方の為に、次の項目では、“ウケる”自己紹介のヒントを紹介します。
自己開示で相手の心を開く! 面白い自己紹介の仕方とは?
自己紹介の本来の目的は、自分の事を知ってもらう事で相手の心を開き、コミュニケーションを円滑にする事です。
相手の心を開いてもらうには、まずは自分から自分自身の心を開く事(=「自己開示」)が大切です。
自己紹介の中に、「自己開示」のテクニックを取り入れると、相手にクスッと笑ってもらえたり、こいつ面白い奴なのかなと思ってもらえる可能性が高まります。
具体的には次のようなポイントです。例を上げて解説します。
ウケる自己紹介7つのポイント!
ウケる自己紹介には、定番ともいえる7つの型があります。
誰でも簡単にできそうなことからやや高度なものまで、順に見ていきましょう。
1. 「名前」をイジる

名前もよく平凡と言われますが、仕事では目立つ事ができるように努力していきたいと思います。
名前は必ず最初に言うので、ネタとして話すにはとても自然な流れが作れます。
自分の名前が“平凡”だとか、逆に“珍しい”という方は、ぜひその部分を触れてみましょう。
2. 「見た目」をイジる

よく影が薄く見た目に特徴がないと言われますが、仕事では日の当たる場所で活躍できるように頑張りたいと思います。
見た目について、今まで周りの人に突っ込まれる機会が多かった方は、それをネタにしてみるのもよいでしょう。
よく自分の禿げた頭をネタに自己紹介をするおじさんがいますが、そのネタの披露に慣れていないと、ただの“痛い人”になってしまうことも。自己開示と自虐は違いますのでご注意を。
3. 「出身地」をイジる

自分の大学(地元)は山に囲まれていたので、こんな都会のオフィスビルで働けるなんてワクワクして、今も少し足が震えています。
余裕のある方は、「震えています」という部分を、「ふっ、震えています」と演技で言えるくらいだとかなりの上級者です。
4. 「家族」ネタ

先日自分の事が心配のあまり、居てもたっても居られないと思った父親が、このオフィスの前まで来ていたそうです。
会社でも私生活でも、周りの人に心配をかけないよう、1日も早く自立できるように頑張ります。
会社の人たちに、家族とのやりとりを話すのは少し勇気がいる事ですので、クスッと笑ってもらえる可能性が高いです。それも、少しダサい話がよいでしょう。
5. 「できない事」をアピールする

○○便(方言)は話せますが、英語は話せません

中国人と日本人のハーフですが、中国語もフランス語も話せません。

実家はお寺ですが、お経は読めません。

毎年、海の家でバイトをしていましたが、実は泳げません。

前職は○○○○等が所属している芸能事務所で働いていました。でも、○○○○との合コンはセッティングできませんので予めご了承ください。
自己紹介を聞く側の人は、前職や出身地など自己紹介で必ず話す事や見た目で、まずはその人のイメージを持ちます。
そのイメージを覆すようなエピソードを話しましょう。例に上げたような「できない事」をアピールすれば、嫌味には聞こえません。
6. 「できる事」をアピールする

(すごい方言のなまりで)○○便も話せますが、実は、英語も話せてしまいます。
では、続きは英語で話したいと思います。
~~
「できる事」をアピールしてしまうと嫌味になってしまいますが、例文のように、イメージを覆す方法で、且つ“すごい方言”という少しコンプレックスを抱いてしまうような前提のエピソードがあれば嫌味にはなりません。
方言のすごいある人が、英語を流暢に話し始め、おおっ、と思ったのに、もう一度なまりのある言葉に戻ったら笑っちゃいますよね。
7. 「ちっぽけな自分」をイジる

(○○さんの自己紹介を聞いて)同じ同期として、正直、嫉妬しています。
たった今、○○さんをライバルとして頑張っていく事を決意しました!
色々な人が自己紹介をしていると、たまに“こいつはすごい”というエピソードやオーラを持った人がいる場合があります。その後に自己紹介をする立場としては、とても肩身が狭いものです。
しかし、そこを逆手にとって、むしろ嫉妬心を抱いてしまった“ちっぽけな自分”をイジってしまうのです。“自分は劣っている”という同じ気持ちを持っている人が多ければ多いほど、大きな共感が生まれます。
※自虐と自己開示の違いに気をつけて!
いかがでしょうか?
こうした「自己開示」は、「自虐」とは違いますので、決して自分の卑屈なエピソードを話す必要はありません。
自己紹介は、決して悲壮感が漂ってはいけません。
どのようなエピソードをチョイスするかは、あなたのセンスです。
紹介した例文は、あくまで一例なので、ぜひ自己開示の考え方を参考に、あなたのオリジナルのエピソードを考えてみましょう!
こんな自己紹介はNG!チェックポイント9つ
いくら面白い自己紹介の台本が完成したとしても、話し手の印象が悪ければ台無しになってしまいます。
自己紹介で話す内容が決まったら、以下のような点についても注意を図り、本番に臨みましょう。
1) 声が小さい
声が小さいと、それだけで印象が悪くなってしまうので、どんなにいい事や面白い事を言っても意味がありません。
「聞こえないぞ!」と突っ込まれることになりかねません。
特に広いオフィスでは全体に聞こえない場合もあります。
マイクを持って話すというようなセッティングがない場合は、「聞こえないぞ!」「やり直し!」なんて言われてしまうかもしれません。
新卒社員に求められてるのは、元気と明るさだけと言っても過言ではありません。
必ず大きな声で自己紹介をしましょう。
2) 暗い
大きな声で明るくハキハキと自己紹介できるのが理想ですが、もともとそういうキャラじゃないから無理と思っている方も多いでしょう。
たしかに自分のキャラを偽って無理をする必要はありませんが、「暗い」と思われては損です。
緊張してすこし顔がこわばったとしても、「笑顔」で話すようせいいっぱい意識してみましょう。
3) ネガティブ
話す内容は、ネガティブな内容や重い空気が流れるようなものは避けましょう。

私事ではありますが、昨年、○○(親類)が亡くなり~
・・・というエピソードに絡め、仕事に対する意気込みを話す人がいたとします。
その人は「死」というインパクトを狙い重い話題を持ち出す事で、その人自身の“感動”を伝えたいのでしょうが、新入社員の自己紹介は、あなたのスピーチの場ではないので、誰も共感する人はいないでしょう。
4) 長い
新入社員が大勢いて自己紹介をする人がたくさんいれば、聴いている方も疲れます。
そんな中、面白くないエピソードや意味のない抽象的な話を長々として、さらに全体の空気をウンザリさせる人がいます。
“空気を読めない人”=“一緒に仕事をしたくない人”と思われてしまいますので気をつけましょう。
新入社員の自己紹介に限らず、いろんな場面で、長いスピーチは嫌われます。
分量としては、「学生時代取り組んだ事」「意気込み」等のエピソード部分は、文章で言えば2、3行程度の量があれば十分です。
5) 自慢話
自己紹介の時に、前職の企業名を出して、自分をアピールしようとする人がいます。
前職がそこそこ有名な企業だったりすると、名前を出した方が伝わりやすいので話したい気持ちも分かります。
前職について詳しく話をする事は決して悪い事ではないですし、同業へ転職した場合、話した方が話題が広がるというケースもあるので、積極的に話した方がよい場合もあります。
しかし、そうではなく、明らかにドヤ顔で大企業で働いていたんだぞアピールが伝わってしまう人もいます。
聞いている方は、“すごい”と思うよりは、“じゃあなんでうちの会社に転職してきたの?”と突っ込みたいのが本音です。
前職の企業名を出すときは、転職理由を堂々と話したり、自己開示のテクニックを取り入れる事で、嫌味に聞こえないように心がけましょう。
6) 余計な事を言ってしまう
自分の話に自信のない人たちにありがちなのが、余計な発言をする事です。
例えば、自分の前に自己紹介をした人が面白い事を言ってウケた後に、

私は○○さんように、面白い事は言えないのですが…
・・・というように、どうでもよい前置きをするのです。
本人としては、“私はみんなを笑わせる事はできません”という予防線を張っているつもりなのでしょうが、そんな事を言わなくても、その人が面白いかどうかは、話せば分かるので、いちいち事前に説明しなくてよいのです。
“普通の自己紹介”も、その余計な一言のせいで、“残念な自己紹介”になってしまうので注意しましょう。
7) 一発ギャグ
体育会系や元気さをアピールする為に、一発ギャグを披露する新入社員がたまにいます。
しかし、特に求められていないのであれば、やらなくてOKです。
新人歓迎会などの飲み会の場を盛り上げる為の武器として、パワーを温存しておきましょう。
8) 下ネタ・ゲスい発言
ウケを狙う為に、キャバクラや風俗等の下ネタを取り入れるのはNGです。
男性だけのオフィスなら許される可能性もありますが、初対面の自己紹介では注意が必要です。
これも新入社員歓迎会や飲み会の場にとっておきましょう。
また、特に男性は女性蔑視な発言に注意しましょう。ゲスはダメでゲスよ。
もちろん差別的な考えや政治的な思想を表明するのも絶対にダメです。
9) 身だしなみ
自己紹介をする際、自分が話し手の場合、どうしても話す内容に気をとられがちですが、そもそも話しをする前から、その人の印象は第一印象で決まります。
『人は見た目が9割』という本もあるように、話す内容よりも、まずは、見た目が大切なのです。
スーツにフケがついていないか、シャツにコーヒーがこぼれていないか、目やにがついていないか、寝グセがついていないか、歯がキレイか…。
ビジネスマンに求められるのは“清潔感”です。3Kな職場なら多少は許されるかもしれませんが、オシャレなオフィスで働く人の場合、なんでこんな奴がここに居るんだ!ミスマッチ感がぬぐえません。
ビジネスマンの身だしなみについては、
→「男は見た目が9割!社会人の身だしなみチェック26」
話す内容やしゃべり方ももちろん大切ですが、まず見た目の印象というのも非常に大事です。まずは身だしなみをチェックしてから自己紹介に挑みましょう。
自己紹介は新入社員の最初の仕事!
今回は、「ウケる自己紹介の作り方」を紹介しました。
このポイントがわかれば社内報などでの自己紹介も簡単に書けるはずです。
また、こういったスピーチや自己紹介に慣れていない人は、何を話すかを決めたら、実際に口に出して何度も練習してみましょう。
アドリブで笑いをとれる人は、なかなかいるものではありません。
アドリブで笑いをとっているように見えて、実は、しっかりと計算して準備をしているという場合もあります。
まれにお笑い芸人のように天才的に面白い人もいるかもしれませんが、自分がそうでないか否かは、これまでの人生を振り返れば、自分自身が一番よく分かっているはず。
また、新しく入る会社の先輩や上司と事前に話す機会があれば、どんな社風なのか、どんな自己紹介をするべきか相談してみてもよいでしょう。
特に、営業会社、広告・マスコミ企業等は、“ノリ”も大切なので、新入社員がどんな自己紹介をするのか、厳しい目で見ている場合もあります。
面白い自己紹介ができる人が社内から注目され、「こいつは仕事ができる」と先輩方から一目置かれる存在になるチャンスもあります。
逆につまらない自己紹介をすると「こいつはつまらない。仕事もできない」と勝手にレッテルを貼られる危険性もあるので注意が必要です。
中には「スベったらクビ!」とかプレッシャーをかけてくるようなワンマン社長や先輩がいるかもしれませんが、もちろん冗談ですので真に受けないように。
しかし、こう言ってはなんですが、実は、一番最初の自己紹介なんて時間が経てばほとんどの人が覚えていません。
よほど面白かったり、インパクトのある自己紹介を除いては…。
ですから、ウケを狙って軽く滑ったくらい、長い目で見ればたいしたダメージはないのです。
20代半ば、特に新卒社員に求められるのは、「元気さ」「明るさ」です。
“こいつと一緒に仕事したら楽しそうだな”と思われる事が大切なのです。
自己紹介は、新入社員の「最初の仕事」と考え、新生活のよいスタートダッシュを切る為に、思い切って“ウケる”自己紹介にチャレンジしてみましょう!
歓迎会などでウケる一発芸の秘訣は、
→「新入社員の一発芸…簡単ウケる宴会用一発芸9つの傾向と対策」
やっぱり普通の自己紹介で穏便にすませたい人はコチラ、
→「新入社員 自己紹介 例。配属先・歓迎会を無難にこなす挨拶は?」
はじめて給料をもらったら、親にプレゼントするのは当然?
→「初任給の使い道1位「両親へのプレゼント」おすすめベスト5」
あなたがウケる自己紹介で、職場の人気者になることに成功しますように。