ビジネスや仕事の難しい話も、マンガなら簡単に読めて、要点がつかめる、理解できるという利点があります。
「実用的で直ぐに使えるノウハウ」が示されている著作を中心に、オススメのマンガでわかるビジネス書を紹介します。
マンガでビジネスを学ぶメリット
マンガでビジネスを学ぶことには、いくつかメリットもあります。
まず、手軽に読めることが挙げられます。
本格的なビジネス書を読破できなくても、マンガでコンパクトにまとめられていれば無理なく最後まで読めるはずです。
マンガで大意を把握すれば、原著(あるいは関連書籍)を読んだときに理解しやすいという効用もあります。
またマンガは視覚的な訴求力が強いため、重要な点が印象に残りやすいというメリットもあります。
文章であれば太字にしたり傍点を付けたりして強調する程度ですが、マンガはコマ割りや登場人物の表情などにより大事な点を一段と強調することができます。
●経理・会計を学ぶ
1.『マンガ 餃子屋と高級フレンチでは、どちらが儲かるか?』
父親からアパレル会社を引き継いだ主人公の女性は、会社が多額の借金を抱えていたことから、会計士のアドバイスを受けながら会社の再建を目指す物語です。
会計の基本である「損益計算書」や「キャッシュフロー計算書」などがわかりやすく解説されており、実務においても役立つマンガです。
ものすごく絵にクセがありますが、たぶんすぐに慣れます。繰り返し読むことで、さらに理解が深まることでしょう。
2.『マンガで入門! 会社の数字が面白いほどわかる本』
絵、ストーリーともに文句なし! 文字の説明にもイラストがふんだんに使われていて細かいとこにまで配慮されていてとてもわかりやすいです。
「会社数字のしくみについて、徹底的にわかりやすく」をコンセプトとしており、会社の数字が苦手に感じられる方も、十分に理解することができます。
ビジネスにおいては、売上高・商品棚卸高・当期純利益など、さまざまな数字が登場します。
それは数字が苦手な方にとっては、ビジネスシーンで登場するあらゆる数字が難しく感じられるのではないでしょうか。
数字を読みこなす力が高まることで、ビジネスにおける判断力も高まることでしょう。
3.『まんがで身につくファイナンス』
ファイナンスに関する基本的な事柄はもちろんのこと、投資の方法や負債の返済に関する内容など、ビジネスシーンで応用できる方法についても描かれています。
「ファイナンス」という言葉は聞いたことがあっても、その内容を十分に説明するのは難しいのではないでしょうか。
「世界一わかりやすいファイナンス入門!」をコンセプトとしたこのマンガは、ファイナンスに関することを具体的に詳しく説明しています。
4.『マンガでやさしくわかる経理の仕事』
経理部の仕事は、入出金管理や財務諸表の作成や決算書の作成など、数字と向き合う場面が多いことから難しそうなイメージがあります。
このマンガでは、資金管理や決算業務など、経理部が行う基本的な業務について詳しく説明しています。
経理部の仕事の流れを理解することができる構成となっているので、経理部に配属された方は読んでおきたい一冊です。
●工程管理を学ぶ
5.『ザ・ゴール コミック版 』
原著の『THE GOAL』がアメリカで発表された1984年当時、「日本で翻訳出版されると、貿易の不均衡がますます加速し、世界経済が破滅する」という著者の意向で、17年間翻訳出版が禁じられていた、いわくつきの一冊。
それだけのことを言うだけあって、紹介されている考え方は目からウロコ。
元々小説仕立てだった説明がマンガになってわかりやすく、途中で文章の説明が入るような手抜きもなく、マンガを読み進めるだけで理論を大まかに理解できるようになっています。
工場の工程管理や、大量のタスクをこなす必要がある人には特におすすめ。
設定を無理やり日本に置き換えたので、ちょっと違和感があるのはご愛嬌。でもこの変更は大正解です。
●マーケティングを学ぶ
6.『マンガでやさしくわかるブルー・オーシャン戦略』
競争の激しい「レッド・オーシャン」の市場に対し、未開拓の市場で競争が存在していない市場を「ブルー・オーシャン」と呼んでいます。
ブルー・オーシャンは、見方を変えれば「新規の市場」であることから、ブルー・オーシャンで成功するためには独自のノウハウが必要となります。
このマンガでは、ブルー・オーシャンの市場で勝負するための知恵や手法について描かれています。
7.『マンガでわかるWebマーケティング 改訂版』
自社商品の宣伝や商品の売り上げアップ、自社サービスの紹介やイベントの集客などで、ウェブ(ホームページなど)を活用する機会が増えています。
しかし、ウェブマーケティングの分野は幅が広く、その内容をなかなか理解できない方は多いのではないでしょうか。
マンガでは、ウェブマーケティングに関する専門用語を詳しく解説しているほか、実際の現場に即した内容が描かれていることから、ウェブマーケティングの全体像が理解しやすい構成となっています。
こちらも読みやすくマンガとしても面白いです。
8.『マンガでわかる! 安売りするな! 「価値」を売れ!』
シリーズ累計販売数が10万部を突破した『安売りするな! 「価値」を売れ! 』のコミック版です。
業績不振が続くホテルの26歳新米女将・中村奈々が顧客に「価値」を伝えて、圧倒的な売上高を実現する手法を学び奮戦するストーリーです。
著者が提唱するエクスペリエンス・マーケティング(エクスマ、経験を意識したマーケティング)を具体例に基づき解説しています。
●仕事術を学ぶ
9.『まんがで身につくPDCA』
「PDCAサイクル」については、言葉の意味や内容を知っていてもビジネスシーンで実際に活用しようとしても、なかなかうまくいかないことが多いものです。
このマンガでは、実際のビジネスの場において、PDCAを活用しながら業績を高めていく流れが描かれています。
また、PDCAを実践する意義や実践する場合に気をつけたい点についても触れているので、PDCAをビジネスの場で活用しやすくなります。
10.『マンガで身につくフレームワークの使い方がわかる本』
ビジネスにおいて作業効率を大幅にアップさせるためには、情報を整理しながら問題解決に取り組むことができる「フレームワーク」のスキルが必須です。
マンガでは、フレームワークを活用した実践的な方法が描かれているので、ビジネスにおける問題解決はもちろんのこと、データを分析したり企画書を作成したりする場面でも応用できるようになります。
11.『マンガでわかる! マッキンゼー式ロジカルシンキング』
マッキンゼーアンドカンパニーはボストンコンサルティンググループと並び称される、超一流の経営コンサルティング会社です。
イベント会社に勤める本書の主人公は考えることが苦手で、上司に「もっと考えろ」とダメ出しされてしまいます。
そんな時に外資系企業の幼馴染から勧められたマッキンゼーの「ロジカルシンキング」を学ぶことにより、変わっていく姿が描かれています。
12.『マンガでわかる! トヨタ式資料作成術』
「トヨタ自動車では企画書をA3の用紙一枚にまとめる」ということが、さまざまなメディアで紹介されています。
しかしこのマンガでは、トヨタならではの資料作成方法について解説されています。
例えば、企画書を作成する場合は「現状の問題点を把握した上で、企画を提案し計画とスケジュールを立てる」という流れとなります。
トヨタ式の資料作成術を理解することで、具体的でわかりやすい資料が作成できることでしょう。
●プレゼン・会議を学ぶ
13.『マンガでやさしくわかる資料作成の基本』
事業計画書や企画書の作成方法を説明している本は多いものの、資料の作成方法を説明している本は意外と少なめです。
このマンガでは、資料の作成方法を具体的に説明しています。
「資料を作成する目的」「誰を対象として資料を作成するのか」ということを、明確にしながら資料作成が進められていきます。
新入社員に特におすすめの一冊ですが、社会人経験の長い方が読んでもうなずける内容となっています。
14.『マンガでやさしくわかるプレゼン』
ビジネスの場ではプレゼンを行う機会が多いですが、大勢の前で発表することもありプレゼンが苦手に感じている方は多いのではないでしょうか。
このマンガでは、聞き手が興味を示すようなプレ線の内容に仕上げた上で、聞き手に聞きやすく話すことの大切さを説明しています。
そのほか、アイコンタクトの取り方や質疑応答の方法にも触れているので、プレゼンが苦手な方こそ読んでおきたい一冊です。
15.『マンガでやさしくわかるファシリテーション』
ファシリテーションのイメージは、司会者がそつなく会議を進めていくことのように感じられます。
しかし、このマンガを読むとファシリテーションのイメージが変わります。
実際のファシリテーションでは、さまざまな意見の持ち主が参加していることから、会議をまとめることが難しいと感じてしまいます。
ファシリテーションにおいて大切なことは「参加者の意見を聞くこと」、そして「参加者の意見をまとめること」なのです。
これらを理解して、会議を活性化させるファシリテーターを目指しましょう。
●コミュニケーションを学ぶ
16. 『まんがでわかる D・カーネギーの「人を動かす」「道は開ける」 (まんがでわかるシリーズ)』
本書はカーネギーの「人を動かす」、「道は開ける」をベースとしたトーリーです。
自分の思うように人が動いてくれないことに悩む主人公に共感できる内容にまとめられています。
とにかく絵が美しい。やや細かく詰め込みすぎなところはありますが、ストーリーも文句なしに面白いです。
シリーズ化されていますのでぜひ通して読んでみてください。
17. 『マンガでやさしくわかるNLPコミュニケーション』
「神経言語プログラミング」を意味する心理療法、「NLP」という言葉は、初めて聞いた方や聞いたことはあるけれど良く分からないという方が多いのではないでしょうか。
このマンガでは、NLPについて詳しく説明されているので、NLPについて十分に理解することができます。
さらに、NLPをベースにしたコミュニケーションの方法も説明されているので、コミュニケーションをとることが苦手な方は、ぜひ読んでおきたい一冊です。
18. 『マンガでよくわかる 教える技術』
本書は「教える技術」をマンガ化したもので累計販売数13万部を突破しています。
「教える技術」の最大のポイントは、やる気や根性ではなく行動に着目して、指導や育成を行う点にあります。
主人公はカジュアル衣料品店ナチュレルで働く神吉凛です。
店長として着任から仕事を覚えない部下や売上不振に悩む日々を過ごしていましたが、ふとしたきっかけから「教える技術」を知り実践し始めたところ部下の仕事ぶりや職場の雰囲気が徐々に好転したという内容です。
19. 『まんがでわかる 伝え方が9割』
本書はシリーズ累計販売部数110万部超の「伝え方が9割」のマンガ版で、こちらもベストセラーになっています。
舞台はかつて一世を風靡した女性誌「BB」。主人公の舞は営業部から編集部へ異動しますが、わがままな女優に振り回されたりモデルの説得に苦労したりして思い通りにいかない日々を過ごしていました。
そうした中、書店で偶然に出会ったオネエのマリアから「伝え方ひとつでノーをイエスに変えることができる。」とアドバイスを受け、マリアの言う通りに「伝え方」を変えていくと徐々に成果が出始めるというストーリーです。
20. 『まんがでわかる ドラッカーのリーダーシップ論』
とくに日本人の信奉者が多く「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『イノベーションと起業家精神』を読んだら」など他にもドラッガーの著作をかみくだいて解説する書籍が出版されています。
著者の藤屋伸二は上述のコンサルタントですが、ドラッガー理論の実践を専門にしています。
本書は村おこしに奮闘する女性主人公の行動を通して、ドラッカーのリーダーシップ論を学んでいく内容になっています。
●職種別の仕事を学ぶ
21.『マンガでやさしくわかる人事の仕事』
会社において「営業部」や「開発部」の業務内容が理解できても、「人事部」の業務内容については良く分からないと感じている方は多いのではないでしょうか。
このマンガでは、人事部の業務内容である新人の採用や教育、社員の評価や、社員の能力を活かした人員配置に至るまで紹介されています。
特に、初めて人事部に配属となった方におすすめの一冊です。
22.『マンガでやさしくわかる総務の仕事』
「総務部」では、会社に関するさまざまな業務を行っていますが、イメージとしては、「守り」の部署というイメージがあるのではないでしょうか。
このマンガでは、総務部が行う基本的な業務について説明しています。
そのほかにも総務部の業務の進め方によっては、社内の改善を進めることができる点にも触れており、総務部において「攻め」の業務が可能であることを示しています。
●戦略・経営を学ぶ
23.『プロ直伝! 成功する事業計画書のつくり方』
事業計画書を作成する場合に悩みがちなことは、「事業のアイデアをどうするか」「立案したアイデアについて、いかに説得力のある計画書を作成するか」ということなどがあります。
このマンガでは、説得力の高い事業計画書を作成するために、事業におけるターゲットの設定や事業の運営方法、事業で利益を高める方法など重要なポイントが抑えられています。
注目を集める事業計画書づくりに一役買うことでしょう。
24.『まんがで身につく 孫子の兵法 (Business Comic Series)』
孫子の軍事思想を13編にまとめたものが孫子の兵法書です。
本書では頼りないOLが孫氏の考え方を通して、会社の危機や社内のいざこざを乗り越えていきます。
取引先が倒産したり大手との価格競争に敗れたりといった事件が満載です。
その中で、孫子の教えに従った方法を実践すると問題が解決されるというストーリーです。
その都度、孫子の教えの解説は入りますがマンガなので詳しい説明はありません。
代わりに、巻末に解説が掲載されています。
25.『コミック版 はじめの一歩を踏み出そう 成功する人たちの起業術 』
米「Inc.」誌(2000年10月17日号)が行った起業家向けアンケートで『7つの習慣』『ビジョナリーカンパニー』を抑えてビジネス書として第一位に選ばれ、ロバート・キヨサキ氏の『金持ち父さん』シリーズでは推薦書として取上げられている名著。
原著でもストーリーに沿ってスモールビジネスの経営者が陥りがちな問題について解説しているので、マンガになっても元の本の良さがそのまま。
現在、自営業として頑張っている人、これからビジネスを立ち上げよう、起業しようという人にはぜひ読んで欲しい一冊です。
26.『マンガでよくわかる ディズニーのすごい仕組み 』
絶大な人気を誇るディズニーランドは、「奇跡の接客」を行い「感動のサービス」を提供することで知られています。
それを実現しているのは、顧客を満足させるための「マニュアル」や「仕組み」によるものです。
マンガでは、ファミリーレストランが舞台となっていますが、ディズニーランドのマニュアルや仕組みを活かしながら、ファミリーレストランの経営を立て直す様子が描かれています。
27.『マンガでやさしくわかるU理論』
「U理論」という言葉を、初めて聞いた方は多いのではないでしょうか。
U理論とは、一言で言えばイノベーションを起こすための方法で、組織改革にも応用することができる方法です。
U理論を文章で理解すると難しいですが、U理論をマンガで読むとその内容が頭に入りやすいことから、U理論という言葉を初めて聞いた方やこれまでU理論を理解できなかった方に最適な一冊です。
●成功法則を学ぶ
28. 『まんがでわかるピケティの「21世紀の資本」 (まんがでわかるシリーズ)』
「21世紀の資本」は2014年から2015年にかけて、世界中で話題となった経済学のベストセラーです。
本書の要点は、「資本収益率(r)>経済成長率(g)」という不等式が成立するという主張にあります。
資本家(お金持ち)の得る収入の方が労働者(一般人)の得る給与より高い割合で増加するため、何らかの経済政策を発動しない限り両者の経済格差が拡大することを意味しています。
本書では中小企業に勤める月村ひかりの趣味を通じた勝ち組の人たちとの交流をベースに、21世紀の資本論の本質を解説しています。
「21世紀の資本」は直接ビジネスに役立ちませんが、その内容を知っているか否かで教養レベルを判断されるかもしれません。
読んで損はない本です。
29. 『マンガでわかる 非常識な成功法則』
本書の主人公はウェブデザイン会社に勤める恩田恵美です。
同期の男性社員が次々出世していく中で、学歴と女性というハンディを持つ恵美は、いつの間にかお局様として煙たがれる存在になっていました。
慇懃無礼な同い年の上司や使えない部下に不満を募らせているところに、後輩の吉川から「非常識な成功法則」を勧められます。
そこには、常識とかけ離れた独創的な成功法則に基づく「8つの習慣」が書かれていたという内容です。
30. 『まんがでわかる 7つの習慣』
原著は1989年にスティーブン・R・コヴィーが発表したもので、同社は出版・研修事業を通じその普及活動を行っています。
本書は全世界3000万部、日本国内160万部の販売実績を誇る自己啓発本「7つの習慣」を初めてマンガ化した本です。
ビジネス書をマンガ化した代表的な著作の1つです。現在のマンガでわかるビジネス本の隆盛の立役者といえるかもしれません。
主人公の歩は亡き父のバー再開を目指してバー・セブンで働き始めます。
そこを訪れる客の悩みと気づきが7つの習慣の要点とリンクした物語になっています。
その後も続々とシリーズ作が出版され、「マンガで身につく! 子どもの力をみるみる伸ばす 7つの習慣J」といった子育て世代をターゲットにしたものも発売されています。
マンガなら、すき間時間に手軽に読める!簡単に理解できる!
ビジネススキルを高めたい!と考え、本を読んで理解しようとしても
- 「本は難しすぎる!全部読もうとしても、つい挫折してしまう・・・。」
「毎日が忙しすぎて、本を読んでいる時間がない、手軽に理解したい!」
と感じている人に、マンガのビジネス書は最適です。
マンガなら、ストーリーにそってイラスト付きでビジネスの内容が解説されているので、難しく感じられる内容もスイスイと頭の中に入ることうけあいです。
原著のビジネス書の内容をすべて網羅しているわけではありませんが、手早く大意を把握して幅広い知識を得たり、原著をしっかり読みこむためのきっかけにすれば、マンガでビジネスを学ぶ意義を感じられると思います。
気軽にマンガを読みながら、ビジネスに関する理解を深めビジネスのスキルアップを目指していきましょう。
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あなたが手軽にビジネス知識を身につけられますように。