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経営幹部に必要な能力「経営的視点」。40歳、ここから経営幹部になるには④

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経営幹部になるために必要な経営的視点

「経営幹部になるには」シリーズの最後になります。

今回は「経営的視点」についてお話ししたいと思います。

会社内でひとつの部署を任され、中堅として働いているとそれなりの充実感があります。

しかし、そのポジションで満足せず、上へ、つまり会社の経営幹部を目指そうとした時、問われるのがこの「経営的視点」です。

経営幹部を目指すためのテクニック的な部分として、これまで述べてきた通り、「人望」「引き上げ」「人脈」「社内政治」などを切り口がありますが、今回の「経営的視点」は少し趣が異なります。

それを「学ぶ意義」はなにか、そしてそれは「どう役立つのか」という観点で述べるとともに、社内幹部にとどまらず、ひいては「転職」や「起業」にも言及していきたいと思います。

1.「経営的視点」を学ぶ意義

会社の中で、入社後間もない若手と言われた時代は、与えられたポジションで与えられた目標と責任を果たすことにひたすら努力をしてきました。

しかし、勤続10年・20年と、次第に中堅と言われる立場になってくると会社経営に多少なりとも影響を与える仕事に関わるようになります。

この時求められるのが「経営的視点」です。

自分の仕事が会社経営にどんな意味があるのか、会社経営にどんな影響を及ぼすのかを常に意識しながら考え、行動することが今後必要になってきます。

ではまず最初に、「経営的視点」を学び仕事を進めていくことの意義や目的を紹介しましょう。

① 仕事の幅が広がり奥が深まる

経営的視点を学ぶとどうなるか、わかりやすく言えば、イイ仕事ができます。

たとえば、上から指示や命令である仕事を任されたとします。
会社の指示や命令は、「いつまでに何をどうする?」シンプルに言うとミッションはこれに尽きます。

この時、単純に考える社員は、「今月末までに担当商圏の状況を報告する」ことをミッションとして早速報告書のまとめに入りますが、経営的視点で考えられる社員は、

〇「今月末まで」・・・来月に役員による戦略会議が開催されるのでその資料に使われる可能性が高い。

〇「担当商圏の状況」・・・担当のA地区は激戦区でその状況は会社全体の業績に影響する。

〇「報告する」・・・単に自分の担当商圏の状況報告に終わらず、ライバル社の状況、単年度だけでなくここ数年の推移、そしてそれを踏まえた次年度への対策といった視点を入れて報告するべきだ。

これがまさに経営的視点で、ミッションの目的を経営的な観点から捉えているからこそ仕事の幅が広がり、また奥行きを深まるわけです。

② 会社の動きがわかる

経営的視点は、言い換えると、「常に会社全体の動きを意識しながら仕事をすること」です。

これは今の会社の動きや方向性にいつもアンテナを張っていないと仕事ができないので、自然と会社の動きに敏感になり結果的に会社の動きをよく知ることになります。

・会議開催の目的は何?
・報告書は何に使われる?
・期限や納期を急いでいるのはなぜ?

・・・全て理由があります。

会社は生き物なので、環境に変化があるとすぐにいろいろな指示が飛びます。

逆に言えば、それは自分が幹部になった時に出す指示の訓練になります。

会社の動きを憶測しながら行動するのも1つですが、不確かな場合は上司やその上の幹部にダイレクトに質問をぶつけると言う方法もあります。

機密事項でない限り上司は指示した仕事の背景を言ってくれます。

会議開催の目的は、
「ここ数ヶ月収入の伸びが鈍っており、市場に刺激を与えるキャンペーンを考えているのだが、断行すべきかどうかの現状ヒアリングである。また、期限を急ぐのはこのままの推移だと、今期決算に影響を与え当社株価や信用に影響しかねない。」

・・・だったらどうでしょうか?

会社の一員として仕事をする以上、会社の動きに即した動きは必須で、会社決算に影響するかもしれないという状況把握は、経営に興味がないと絶対知り得ない情報です。

2.「経営的視点」を持つとどう役立つか

次にこの章では、見方を変えて経営的視点を持つとどんなことに役立つかを解説してみたいと思います。

① 会社幹部との距離が近づく

中堅社員として日々の業務をしっかり進めてくれる人は、それだけで優秀な社員として一目置かれます。

そこからさらに上を目指すには、今の経営幹部に精神的にも物理的にも近づくことが必要です。

よく言われる「幹部候補生」は、現在の幹部と近づくことから可能になります。

経営的視点を持った人の発言は、経営幹部からすると「会社がわかる」「経営がわかる」ことにつながります。

たとえば幹部の発言で「・・・した方が良いと思わない?」という言い方は、感想を聞かれただけと思ったら大間違いで、そのことに「トライしなさい」もしくは「意を汲んで行動しろ」という意味であるというのがあります。

これはマネジメントの教則本にもよく出てくる話です。

この「意を汲む」は、自分の頭の中に経営的視点がないことにはできません。

この素早い反応が現在の幹部からの「引き上げ」につながります。

② マネジメントの本当の意味を理解できる

ふたつ目は、「マネジメントの本当の意味を理解できる」ようになります。ここで、少し「マネジメント」についてちょっと考えてみたいと思います。

一般的に、中堅社員の場合、役職名で「マネジャー」という表現が良く使われます。

中間管理職の課長級が平均的なマネジャー像です。下に係長級の人を何人か持ち、上には次長級、部長級の上司がいるという立場です。

自分の課内を取り仕切っているという意味で、「マネジメント」をしていることになるのですが、本当のマネジメントは、その上の部長級になってはじめて真価が問われます。

もともとマネジメント(management)は、英語の「manage=やりくりする」の名詞です。

つまり、単に「取り仕切る」「まとめ役」というイメージではなく、もっと踏み込んだ「やりくり」が本当の意味です。

では、何を「やりくりする」のでしょうか?

それが、いわずもがな経営資源と言われる「ヒト・モノ・カネ」の3要素です。

「営業課長」の仕事は、目標に向けて部下を“まとめて”がんばろう的なイメージです。

これが「営業部長そして経営幹部」となると、与えられた部下(ある意味で人件費というカネ)、営業活動費、さまざまな会社資産(土地、備品類)を“やりくり”して、どれだけ効率よく稼ぐ(利益を生む)かという「経営的視点」となります。

ここには、「どうせ会社の経費だから多めに請求しておけ」とか「営業活動費をたくさんぶんどって来たから余裕がある」なんていうサラリーマン的発想は存在しないのです。

③ 要職での出向・転職に役立つ

さて、ここまでの話は今回のテーマである「経営幹部になるには」として、現在勤務する自社内での考え方、行動の仕方を述べてきましたが、この章は自社を離れます。

つまり、他社の幹部社員としてスカウト転職を考えた時、この「経営的視点」は大いに役立つという話をします。

よくあるのが、大企業に籍をおいていたが事情(要員削減、同期との競争、事業縮小、自らのキャリアアップ志望など)があって、配下の子会社への出向・転籍もしくは他社への転職しようとする場合です。

営業系にしろ管理系にしろ、大企業内の仕事では経営レベルに影響することはなかったことでも、規模の小さい会社では多少の営業成績のアップダウンでも資金繰りに影響したり、景気の動向次第で会社が浮き沈みすることはしょっちゅうです。

特に大企業から規模の小さい会社に転職(転籍)して、幹部級の要職に就く場合、この経営的視点を持っていないと仕事になりません。

④起業に役立つ

最後は究極の選択枝である、自ら起業する場合です。

簡単にいえば、起業を思い立った時点で「経営者になる」わけなので「経営的視点」が絶対に必要です。

これは、自分が資金担当であり、人材育成の責任者であり、マーケティングの責任者の役割など一気にすべて持つことになります。

これまでの会社生活では、自分が営業部員で総務部員と反目したり、融通の利かない経理部員を批判したかもしれませんが、起業時点でまったく意味のない世界になります。

起業時に財務面、人事面、マーケティング面それぞれの専門家を雇うという発想はあっても、彼らは所詮スペシャリストで経営者ではありません。

いざという時にそれなりの判断や決断をするのは、起業者=経営者であるということです。

現在の会社をいずれ退職し、起業を考えているなら今から経営的視点で会社を見ていくという習慣をつけることをおすすめします。

3.日常心掛けたい具体的な「経営的視点」

以上述べてきたように、自社内で幹部を目指すためにも、転職するためにも経営的視点は非常に意義があり、役立つということはわかっていただけたと思います。

しかし、だからといって机上で経営スキルを勉強したり、経営理論を学んだりしてもあまり身につきません。

ここまでも具体的な会話の例などを通して説明してきましたが、あらためて日頃の実践と習慣が大事だということを最後に紹介したいと思います。

① 仕事の見方

こんなたとえ話があります。

道を歩いていたら、一生懸命レンガを積んでいる3人のレンガ職人に出会います。

「何をしているの?」と質問をすると、

A「見りゃわかるだろ!レンガを積んでいるんだ!」

B「塀を作っているんだよ。」

C「教会の塀を作っているところだよ。」

この3人のレンガ職人は同じ仕事をしているのですが、発言からして“視点”は明らかに違います。

それぞれの仕事を捉える視点は、Aは「戦闘」、Bは「戦術」、Cは「戦略」と言われます。

ご想像通り、「C」の見方が「戦略的」で経営的視点となります。Cさんは次のように補足しました。

「今度この街に新しく作る教会は、街の人達が待ち望んでいたもので、春にはきっとたくさんの人たちがこの門をくぐって来てくれることでしょう。」

つまり、仕事には現業=戦闘(レンガ積み)と管理=戦術(塀を作る)と経営=戦略(教会を作る)があるということで、経営的視点=経営幹部を目指す人は常に仕事や事業の目的を念頭に置いているということです。

教会の総工費、納期、運営費、街の人口、完成時の効果などを考えながら「今日の仕事」を進めていくことで経営的視点や、経営的センスを養うことができるわけです。

②マーケティングセンスを養う

どんな会社のどんな仕事も、公的機関でない限り事業目的の顧客がいます。

創業して何年も経過すると固定客になり事業は安定軌道に入りますが、一方で経営環境の変化やライバル社の実現などで離れていく顧客もあります。

顧客は、基本的には常に “浮気性”です。事業に永遠はないということを意味します。

新規事業は事業を起こすまでが“新規”、始業した直後から新規ではなくなるというのも名言です。

ということは、企業人は常に“何か新しいものはないか”“もっと改善できないか”“他のやり方はないか”を考え続けていなければならないという宿命にあります。

これが、毎日の仕事の中で問われる「マーケティングセンス」なのです。
 
たとえば、街を歩いていると長い行列に出くわします。

「へ~、何だろう?」とみんな一旦思うのですが、時間がないからやり過ごす人と、好奇心旺盛で行列の先頭までとりあえず行って、みんなが何を並んでいるのかとりあえず確かめる人がいます。

たとえば、この差がマーケティングセンスも持っているかそうでないかの差です。

行列の先にあったものを見て単なるセールの売り出しでがっかりするのか、新製品のキャンペーンで世の中のトレンドをそこで感じて、記憶にとどめておくかは大きな違いです。

将来それが何らかのヒントになるかどうかはわかりません。

しかし、好奇心が旺盛でいろいろなコト・モノ・ヒトに興味を示すことが積み重なり、いずれは自分に帰ってくるものです。経験や知識の幅を広げることに繋がります。

経営幹部になるには

いかがでしたでしょうか?

シリーズ4回でお話してきました「経営幹部になるには」をさまざまな切り口で紹介してきました。

いずれの切り口も、“これさえやれば”とか“これさえあれば”といった正解もなければ順番もありません。

しかし、ひとつ言えることは、経営はヒト・モノ・カネで動いているということです。

そしてそれぞれに興味を持ち経験の幅を広げることがもっとも重要です。

自分はヒトや人脈には興味があるがカネなど経済観念に弱いとか、金銭感覚や収支勘定は強いが流行や社会現象にはとんと興味がないというのは、経営幹部そして将来の経営者を目指すにはやはり偏りがあります。

前段に書きました教会を作る話を思い出して下さい。

本当にいい塀を作るためにはレンガの個数や製造コスト、積み上げ手順に詳しいだけでなく、教会のイメージに相応しいレンガの色、デザインはかくあるべきだという経験や知識も必要です。

そのためには、立派な教会を作るという、経営目的を見失わない柔らかい思考が経営者には必要だということを最後に言い添えたいと思います。

 
経営幹部になるにはシリーズ記事
・バックナンバー

第1回「経営幹部に必要な能力「人望」。40歳、ここから経営幹部になるには①

第2回「経営幹部に必要な能力「人脈」。40歳、ここから経営幹部になるには ②

第3回「経営幹部に必要な能力「社内政治」。40歳、ここから経営幹部になるには③

 

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